<後藤真希インタビュー>不妊治療・ファンとの交流・復帰ステージの裏側…“あの頃”を振り返る「皆さんの中にある私の姿とは別のイメージの私がいる」
2018.10.04 09:30
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元モーニング娘。でタレントの後藤真希(33)。歴代メンバーの中でも唯一無二のエースである後藤は、2011年から約3年間の芸能活動休業を経て、2014年に復帰。その年の7月には、3歳年下の一般人男性と結婚。現在は二児の母となり、ベビーグッズのプロデュースも手掛けるなどママ世代からも支持を得ている。2015年にはレシピ本を出版するなど家庭的な一面を披露したほか、最近では日本テレビ系バラエティ番組「今夜くらべてみました」への出演も話題を集めたが、どこかベールに包まれたカリスマ的存在の彼女。そんな後藤が今だからこそ語れるあのころの「後藤真希」を語った初の語り下ろしエッセイ「今の私は」(小学館)を10月5日に発売する。「皆さんの中にある私の姿とは別のイメージの私がいる」という本書の発売に先駆け、モデルプレスでは後藤にインタビューを実施。第一章「モーニング娘。として」、第二章「ひとりの女性として」、第三章「下町暮らし」、第四章「いま私をつくるもの」…本書で語ったエピソードの中から「ファン」「妊娠」という2つのキーワードを軸に、これまで明かされたことのなかったその裏側を語ってもらった。
後藤真希、デビュー当時から変わらぬ“ファンとの距離感”
― まず、初の語り下ろしエッセイ「今の私は」発売決定までの経緯を教えてください。後藤:話が出たのは今年に入ってからです。本を作ろうって話はずっとあって、例えば美容系の本にするのか、ファッション系にするのか、色んなジャンルがあると思うんですけど、今の私が出すならこれが一番いいんじゃないかなという結果になりました。
― 来年、デビュー20周年を迎えられますが、その節目の前にという思いはありましたか?
後藤:そこはあまり深く考えてなかったです。2人目を出産して1年経って、一段落ついて、今まであったことを落ち着いて話せるタイミングかなって思ったんです。書きながら昔のことが頭の中に映像のように浮かんでくることもありましたね。
― 特に鮮明に思い浮かんだ出来事は何ですか?
後藤:色んなことがあったんですけど…母のこともそうですし、モーニング娘。にいた3年間のこととか。モーニング娘。には3年間しかいなかったけど、普通の3年間じゃないくらいにギュッと色んなことが詰まっていたので。あとは、やっぱりファンとのやりとりも思い出深いです。
― ファンの方とのやりとりについて語ったエピソードはとても新鮮でした。モーニング娘。時代に出待ちしていたファンの方と一緒に帰っていたというお話、休業中もオンラインゲームを通じて交流が続いていたというお話…驚きもありましたし、面白かったです。
後藤:一応、ほかのメンバーにはあまり話しちゃいけないかな?とは思ってましたけど、ファンと交流したらダメっていうルールもないので、自分がやっていることがいけないこととも思わなかったですね。モーニング娘。に加入してすぐにちょっかい出してくるファンがいたので(笑)、それがきっかけで一緒に帰るようになって、休んでいる間もオンラインゲームで繋がっていました。休んでいる間、私はずっとゲームをしていたので、「早く(ログ)インしてよ」くらいに思ってました(笑)。
― ファンの方に旦那さんを直接紹介したというエピソードも出てきましたが、そこも後藤さんにとっては自然な流れで?
後藤:あえて「◯◯日に紹介します」みたいなイベントを開催したわけでもなくて、ファンと会ったときにちょうど旦那さんもいたので「紹介するよ」って流れだったんです。旦那さんに会えて嬉しいって思ってくれる人もいれば、驚いている人もいて、それぞれ色んな感情があったと思うんですけど、ファンとは“家族ぐるみの付き合い”くらいの感覚があるので、自然なことでした。向こうは私を好きでいてくれるし、こっちも気の合う仲間と一緒にいる。その距離の近さに関して、特別な感覚はないんです。
ショートパンツにこだわる理由もファンもため
― 後藤さんといえばステージ衣装ではショートパンツが多い印象がありますが、それもファンの方の期待に応えるため、とエッセイの中で語っていましたね。後藤:13歳で加入して、ファンの中でごっちん=ショーパンってイメージがすぐできたので、そこからはあえて選んでいました。ファンは私の太もものことを「ごまもも」って呼ぶんですけど、形がいいって褒め称えてくれてて(笑)。卒業してからも「ごまもも」って言ってくれています。
― 休養後の復帰ステージとなった「テレ東 音楽祭(初)」でもショートパンツでしたが、それも意識的に?
後藤:そうですね。あのときは、メイクもわざと薄くしたんです。
― あのステージでは、モーニング娘。時代と変わらぬスタイルと磨きのかかった美しさが話題になりました。
後藤:髪もツインテールでしたよね?私は自分の見た目を客観的に見る癖があるので、イメージの中の「後藤真希」を作りました。「こっちがいいかな?」「どうする?」ってメイクさんと相談して、結果メンバーの誰よりナチュラルメイクにしたんですよ。
― とても印象に残るステージでした。ちなみに、後藤さん自身が理想とする「ごまもも」は?
後藤:私の中ではモデルさんみたいな脚がいいなって思ってるんですけど、まず骨格が違うので(笑)、できる範囲で引き締めつつ、適度な脂肪もありつつみたいなイメージ。触ってみてどう変わったのかっていうのは毎回確認します。
― 特にこだわっているケアもぜひ教えてください!
後藤:セルライトが嫌なんです。普通に立っていてセルライトが見えたらショック…なので、リンパを流すようにマッサージして、毒素がたまらないようにしています。
― それはおうちケアですか?
後藤:はい。旦那がマッサージをお店でやられるのを嫌がるんです(笑)。だったらやってくれるの?って話しなんですけど。
― 「今夜くらべてみました」でも旦那さんが心配性というエピソードを披露されていましたね。
後藤:そうなんですよ。だから行きづらい(笑)。
― リンパマッサージだと施術者も女性が多そうですが(笑)。
後藤:ほとんどそうですよね!?むしろ男性が行っても女性のスタッフさんですよ。もし行くときは自分もついていくって感じなんです。あなた平日仕事してて、休日は子どもがいて、いつ行くの!?って話なんですけどね(笑)。
後藤真希、不妊治療を乗り越え人工授精で第1子妊娠
― エッセイの中では、2015年の第1子妊娠時に不妊治療を受けていたことも明かされていましたが、当時のお話をお伺いできますか?後藤:私は2回目の人工授精で妊娠しました。私の場合は子どもがすぐにほしかったんですけど、結婚して1年くらいできなかったので、そこから色々試しました。森三中の大島美幸さんが“妊活”で休業して、人工授精で妊娠されたっていう時期と同じようなタイミングだったので、大島さんの妊娠出産をニュースで観て、自分と近い感覚を抱いていました。
― 大島さんの“妊活”での休業については、当時ニュースでも多く取り上げられていましたね。
後藤:結婚する年齢も30代っていうのが普通になってきているので、妊娠出産は30代半ばから後半とか以前より多くなってきていると思うんですよね。そうなると、余計人工授精とか体外受精とか、そういう選択肢になる。そのとき私が通っていた産婦人科も、すごく混んでいました。やっぱり20代の頃の方が妊娠しやすい、30代になると可能性が一気に下ると言われていますし、私の世代の方も多いのかなと思います。
― 「人工授精」という選択は、すぐに決断しましたか?
後藤:産婦人科に通って最初の頃は、タイミング法から始めたんです。卵子がこのくらいの大きさになってきた、卵巣の内膜が何mmくらいになってきた、ってそういうのをちょこちょこ見に行く必要があるので、毎月4、5回くらい通って。でも毎月のことでお金もかかるし、毎週病院に行くっていうのも大変だし、タイミング法から人工授精へのステップアップはすぐ決めました。
― そこから2回目の人工授精で、第1子を妊娠。
後藤:やっぱり1回目はすごく期待してたんですよ。でも生理がきて、「これ何回目でできるんだろう?」って一気に不安になったこともありました。そこから2回目の人工授精でできたときには、「試せてよかった」って気持ちになれて、妊娠が分かったときは「子どもができるって本当に奇跡なんだな」って改めて実感しました。
― 以前、後藤さんのインタビューをさせていただいたときが第1子を妊娠されている頃でした。そのときには、「子どもが2人ほしい」というお話もしていただきましたが、その1年後には第2子を妊娠されて。
後藤:2人目のときは、ミトコンドリアを活性化させようと思って血液クレンジングをした月にできたんです!ミトコンドリアって体の組織を作るトップで総司令部みたいなものらしくて、ミトコンドリアが弱々しいと上手く司令が伝わらない。血液クレンジングではその活性化ができるみたいです。内側からパワーを出すことで不妊にも効く可能性があるって聞いて、やってみたらその月にできました。自然妊娠ではあったし、たまたまかもしれないですけど、やってよかったなと思いました。
「皆さんの中にある私の姿とは別のイメージの私がいる」
― では、最後になりますがモデルプレス読者にメッセージをお願いします。後藤:10代、20代の方だと私がデビューした頃に生まれた方とか、まだ生まれていない方もたくさんいらっしゃると思うんです。最近出演させていただいたテレビで私を初めて知った方もいらっしゃると思いますし。この本には、私を昔から知ってくださっている方、最近知ってくださった方、皆さんの中にある私の姿とは別のイメージの私がいると思います。今まで私自身が上手く伝えられなかったことが、この本では表現されていて、本当の私を知れる本になっているので、ぜひ幅広い世代の方に読んでいただきたいです。
― 来年はデビュー20周年。何か計画などは…?
後藤:今、モーニング娘。が20周年で、来年私が20周年でどうなるのか(笑)。あまり深くは考えてないんですけど、徐々に徐々にできると思ったことから…ですね!
― 楽しみにしています!ありがとうございました。
今回語ってもらったエピソードのほかにも、幼少時代、芸能界に入るまで、モーニング娘。時代、衝撃の卒業、空白の休業期間、突然の結婚、そして亡くなった母のこと――自身の33年間を赤裸々に語っている「今の私は」。あのとき、あの裏側で、彼女が感じていたこと、誰もが知っていたようで知らない「後藤真希」がそこにいる。本人もインタビューで語っていたように、読み終わったあとには、彼女のイメージが少し変わるかもしれない。(modelpress編集部)
後藤真希(ごとう・まき)プロフィール
アーティスト・タレント/1985年9月23日生まれ、東京都江戸川区出身。1999 年、モーニング娘。の3期メンバーとしてデビューし2002年まで同グループで活躍、その後ソロとして活動。現在は二児の母としてファッションモデルのほかキッズ商品プロデュース、セレクトECショップを開設するなどおしゃれママとしても常に話題の的。美容やファッション、料理ネタを発信する公式インスタグラム(@goto_maki923)も人気。
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