<「半分、青い。」斎藤工インタビュー>「朝向きの顔面ではない」もがきながら見つけた向き合い方 同居人・間宮祥太朗との“阿吽の呼吸”

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【斎藤工/モデルプレス=6月30日】連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK総合/月曜~土曜あさ8時)に俳優の斎藤工が出演する。斎藤が演じるのは、芸術家肌の映画監督で「クールフラット」という事務所を細々と運営している元住吉祥平(もとすみよし・しょうへい)。永野芽郁演じるヒロイン・楡野鈴愛(にれの・すずめ)が東京で出会う魅惑の“だめんず”で、4年前『追憶のかたつむり』という作品で海外の映画賞を受賞するものの、その後不況のあおりもあって一向に新作が撮れずにいる、という役柄だ。
斎藤工(C)NHK
斎藤工(C)NHK

斎藤工「朝向きの顔面ではない」

脚本を手がける北川悦吏子氏とは、女優の原田知世が主演を務めたドラマ『運命に、似た恋』(同局系/2016) 以来の再タッグ。当時、北川氏から直接朝ドラへの出演オファーを受けていたというが、「朝ドラというブランドと歴史の中で、自分のニーズというのは果たしてあるのだろうかと思いました。朝向きの顔面ではないので…(笑)でも、いまの自分に北川さんからいただいたメッセージのような役柄だなと思っています」と心境を明かした。

斎藤といえば、色気溢れる容姿や持ち前の艶っぽい声が印象的。ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系/2014)では、禁断の愛を演じて大きな話題を集め、『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(日本テレビ系/2016年)では、犯罪を美しいか否かで解き明かす危険な犯罪学者というミステリアスな役などと、特徴を活かした様々なキャラクターで魅力を発揮してきた。

演じるなかで「毎回もがき方が違う」という斎藤は、元住吉を演じるにあたり「最初に思いついたのが、劇中の物語をもし自分が撮らせていただいたら僕も周りの方も少し見える角度が変わるかなということや、どのような人物になっていくかという予想像に、自分自身を放り込むということでした」と自分なりの向き合い方を見つける。

「なるべく台本になぞるというよりは、自分のなかから生まれる感情を、北川さんが書いてくださった世界とスタッフ・キャストさんとともに、生のもので作りたいなと思って、いつもお芝居をさせていただいます」。これまでにない役と出会った新たな斎藤が見られることが期待できるだろう。

斎藤工、監督役でリアルを演じる

斎藤工(C)NHK
斎藤工(C)NHK
俳優業で活躍する傍ら監督としても数々の作品を世に送り出している斎藤にとって、もしかしたら元住吉の境遇は、斎藤自身にも通ずるところがあるのかもしれない。

「映画業界に対して思っていた悲哀みたいなものが、回を重ねるなかで本当に出てしまいました。僕が見てきた90年代から現在に至るまでの、日本の映画監督たちの思いみたいなものが、元住吉祥平という役に託されているという責務みたいなものは感じました」―これまで経験してきた思いを、元住吉を生きるうえで感じた様子。

「色んな現場の上積みを吸収して、それを反映させているようなものです。元住吉祥平という人自身が、これまで出会ってきた監督さんたちのパーツを組み立てて、そのなかに自分が入るというようなイメージです」と語る。

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斎藤工「要素が倍ある」“半分の世界”に思うこと

そんな斎藤は、『半分、青い。』と同様に“半分の世界”で生きる主人公がテーマの短編映画『半分ノ世界』(2014)を監督している。

“半分”について「北川さんのメッセージや思いというものが、タイトルにすごく表れていると思いました」 という斎藤は、「“半分”というのは、鏡を覗いたときに1番思う言葉です。今いる自分と鏡に映っている自分が半分くらい足りなくて、そこに何を補っていくかということが、色んな人が実はしていることだと思います。半分というのは半分ないということではなくて、要素が倍あるということ。元々満ち足りた状況にある人はいないと思うので、足りない部分、欠けた部分をどのようにリカバーしていくかということだと思います」と考えていた。

斎藤工、間宮祥太朗と同居設定 共演で感じる“阿吽の呼吸”

斎藤工、間宮祥太朗(C)NHK
斎藤工、間宮祥太朗(C)NHK
そして、元住吉に欠かせない存在となる助監督の森山涼次(もりやま・りょうじ)を間宮祥太朗が演じる。これまでも今年1月期のドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)や映画『高台家の人々』(2016)などで共演歴が多い間宮との朝ドラ共演や、同居設定ということから、ファンから「朝から濃い」などと大きな反響が寄せられている。

さらに斎藤は「彼とは作品をともにする歴史があるので、なにかその辺を生かしたいなと思いました」と間宮との並びの変化を意識し、ビジュアルに工夫を施したという。

監督として作り手となっているとき、実際に“部分ハゲ”や“白髪”が増えるということから、「たくさんの監督で同じ現象を見てきたので、なにかビジュアルで表せるものがあったらいいなと思った結果、白髪が採用されました」と自ら役づくりの提案をしたことを明かした。

一方の間宮も、ヘアカラーで変化をつけてきたようで「間宮くんとは、多くの言葉を交わさなくても、ほかの共通言語があります。言葉など余計なものは要らなくなってくるなと感じています。間宮くんは色々な可能性のある俳優さんだと思うので、これからも彼の演じる作品を観て、『普段感じないけれど、こんな一面もあるんだ』ということを見ていきたいと、今回ご一緒してその思いがより強くなりました。自然な佇まいでいられたらと思います」と阿吽の呼吸を感じていた。

間宮について話す斎藤の表情からは、これまで培ってきた信頼関係が滲みでる。すでに息ぴったりな2人の“魅惑のだめんず”から、一瞬たりとも目が離せなくなりそうだ。

斎藤工が感じるヒロイン・永野芽郁の“底知れぬ才能”

鈴愛にとっては、運命を大きく変える1人である元住吉。

初共演となる永野については、「撮影場所に行ったら、気絶しているかの様に寝ている永野さんがいらっしゃって、朝ドラのヒロインが背負っているものは凄まじいなと思いました」とインパクト抜群な印象。

「その分彼女から底知れぬ才能を感じて、僕は結構な衝撃を受けました。永野芽郁さんという女優さんのパッションの裏づけとして、休息と加速というものが彼女のなかにあって、それを感じているからこそ、自分自身も役にリアリティを持てたのかなというくらい、スケールがある方だなと思います」と絶賛した。

「朝向きの顔面ではない」――そう冗談っぽく笑った斎藤だったが 、作品に真摯に向き合うことや探究心を忘れない姿勢、常に新しい役に挑戦して生き抜こうとする姿を見ているとわくわくする。元住吉祥平は、個性溢れるキャラクターたちのなかでもさらに物語に濃く彩りを加えていくこととなり、視聴者を楽しませてくれるだろう。

(modelpress編集部)

斎藤工(さいとう・たくみ)プロフィール

1981年8月22日生まれ。東京都出身。高校生の頃よりモデルとして活躍し、2001年に俳優デビュー。以降、ドラマ・映画・CM・雑誌など各方面にひっぱりだこに。2018年は、ドラマ『BG~身辺警護人~』、映画『生きる街』、『去年の冬、きみと別れ』、『のみとり侍』などのほか、移動映画館『cinema bird』の活動や、国内外の映画祭で高評価を得てきた初長編監督映画『blank13』も公開された。2019年には日仏シンガポール合作の主演作『ラーメン・テー』、『ソローキンの見た桜』(春公開予定)の公開も控える。

「半分、青い。」第14週「羽ばたきたい!」あらすじ

連続テレビ小説第98作、北川悦吏子氏のオリジナル作品。故郷となる岐阜と東京を舞台に、ちょっとうかつだけれど失敗を恐れないヒロイン・鈴愛(永野芽郁)が、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜けるおよそ半世紀の物語。

久々の読みきり漫画掲載の締め切りが迫る中、追い詰められて己を失いかける鈴愛だったが、秋風(豊川悦司)のひと言で我に返る。ユーコ(清野菜名)とボクテ(志尊淳)も力になろうと集まってくるが、筆が進まない鈴愛は悪戦苦闘する。結局、原稿を仕上げることができないまま締め切りの朝を迎えた鈴愛を救ったのは、秋風だった。しかし、自分の可能性を信じられなくなった鈴愛は、秋風と菱本(井川遥)に、漫画家を辞める決意を伝える。その意志の固さを感じた秋風は、はなむけに鈴愛ら弟子たちへの思いを語る。1999年秋。秋風のもとを去り、ひとり暮らしを始めた鈴愛は、生活のため100円ショップ・大納言でアルバイトを始める。

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