新垣結衣、世間の大きな期待になにを思う?「逃げ恥」「コード・ブルー」ヒットで常に注目の的<モデルプレス「ミックス。」インタビュー>
2017.10.20 17:10
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女優・新垣結衣(あらがきゆい/29)。昨年の『逃げるは恥だが役に立つ』、そして今夏の『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』ともに大ヒット、今や彼女が作品に名を連ねているだけで大きな期待が集まる。そんな彼女が俳優の瑛太とW主演するのが10月21日公開の映画『ミックス。』。映画公式SNSが作品PRのために続々と投稿する“ハートガッキーシリーズ”(※新垣がハート型のラケットを持っていろんな表情を見せる可愛いだらけのシリーズ)も大好評、公開に向けて注目度が高まっていくなかで新垣本人はなにを思うのか?―――モデルプレスは「期待や注目がプレッシャーになっているのか…」という質問から、仕事のモチベーション、作品についてまで幅広く聞いた。
目次
『ミックス。』で成長したこと
― 多満子のキャラクターはどのように感じましたか?新垣:すごく可愛らしいキャラクターだなと思いました。不器用なところとか。その時々の感情に自分が振り回されている姿も可愛らしいなって。ヒロインなのに泣きじゃくってみたり、飲んだくれてみたり、ギャーギャー騒いでみたり、大人げないことを言ってみたり…そういうことが素直にできるのは羨ましいなと思いました。
― 今回の撮影を通して成長できたと感じることはありますか?
新垣:撮影している時はわからなかったんですけど、完成したものを見てスタッフさんたちと話した時に、卓球の試合中の多満子の表情がピンポンハイというか、意識がここにあるような、ないような顔をしている時があったみたいで「良い顔をしているからそこのカットの秒数を伸ばしたんだよ」と言ってくださいました。それはたぶん、3日間くらい体育館にこもって卓球台の前に立って、いい感じに疲れて、余計なことを考えずに、それだけに集中していたから、そんな瞬間が生まれたのかもしれない。それはもしかしたらこれまでの人生で初めてのことだったのかもしれません。
― やはり卓球のシーンは大変でしたか?
新垣:そうですね、多満子は小さい頃から卓球を叩き込まれて、それ一本で育ってきた子なので、卓球クラブの誰よりもそれらしく見えなきゃというのがあって体力的にも大変でした。
他のキャラクターを演じるなら…
― コメディシーンも非常に多いです。振り返っていかがですか?新垣:コメディーに関しては『リーガルハイ』でもご一緒した古沢さんの脚本なので、ここまでできるだろうというのを上回りたいなと思って頑張りました。完成した作品を見た時、現場で皆さんが笑ってくれていたので、期待に応えられたのかな、というのはあります。
― 改めて古沢さんの脚本の魅力はどんなところにあるのか教えてください。
新垣:単純にまずはそのリズム感。会話のリズム感だったり、ストーリーの疾走感だったり、すごく面白いです。毒っけがとても良いあんばいで入っていて、普段は人が蓋をしてしまいそうな感情をあけっぴろげにしてスカッとさせてくれるなって思います。セリフを言っていてもやっぱり楽しいんですよね。普段言えないこと、でももしかしたら心のどこかで思っていたかもしれないことをスパーンと言わせてくれるので(笑)。
― 映画には個性豊かなキャラクターがたくさん出てきますが、もし多満子以外を演じるとしたら誰がいいですか?
新垣:絶っっっ対に無理だけど…中華料理店の人たちは楽しそうだなと思って見ていました(笑)。
― 蒼井優さんが演じた「楊」、森崎博之さんが演じた「張」、どちらですか?
新垣:どっちも!2人とも存在感がすごすぎて(笑)。
― 2人とのシーンはいかがでしたか?
新垣:とても楽しかったです。現場も盛り上がっていました。待ち時間もけっこう長かったのでみんなでゲームしたり、みんなで森崎さんをいじったり(笑)。なんだろう、2人ともなにをしても面白い。特に森崎さんは全然狙ってないのにみんなを笑かせていて、羨ましいなと思いました。蒼井優ちゃんもサバサバしていて天真爛漫ですごく気持ちの良い方で。でもお芝居している時の爆発力が本当にすごくて、とても勉強になりました。
新垣結衣を熱くさせるもの
― 多満子にとっての卓球のような、新垣さんを熱くさせているものがあればお聞きしたいです。新垣:仕事をしている時はやっぱり熱いのかなって思います。普段生活している時に比べたら。趣味とかもないし、小さい時から続けてきたことも特にないので、一生懸命やれることってやっぱり仕事かなって。仕事をしている時が熱いです、たぶん…(照れ)。
― では新垣さんが仕事に熱くなれるモチベーションはなんですか?
新垣:この仕事をしていて、主演をやらせていただいたり、ヒロインをやらせていただいたりすることが多いんですけど、作品の顔として、作品を見てもらうために、私は頑張らないといけない。それに対してみんなが支えてくれるというのはモチベーションになっていますね。私は出会い運が良くて、一緒に仕事をしていく人たちに恵まれているので、その人たちにまた会いたいな、また一緒に仕事をしたいな、という気持ちも次に向かってのモチベーションとして大きい。もちろん「○○の作品が面白い、楽しめた」という声を見たり聞いたりするのも大きなモチベーションですね。
プレッシャーは感じる?
― 今回『ミックス。』も秋の大注目作として公開されます。その背景にはやはり昨年の『逃げ恥』があって、今夏の『コード・ブルー』があって、新垣さんが出演したらヒットするんじゃないかという大きな期待感があるのは間違いないと思うんです。そのような世間の注目はプレッシャーになっていますか?それともそれ以前と変わらないですか?新垣:そういう流れがあるのか私には正直わからなくて。私としては作品が良くて楽しんでもらえているから見ていただいていると思っています。それは『逃げ恥』にしても『コード・ブルー』にしても。今回も『ミックス。』を撮影して、完成したものを見て「これはぜひ見てください」って言える作品になったなと思うので、皆さんの反応がすごく楽しみなんです。なので今回特別なプレッシャーがあるか、と聞かれればそれはないですね。自分に向けられる視線の変化はお仕事を始めてからずっと体感してきたことなので、今に始まったことではないです。
ガッキーの美しさの秘訣は?
― 年齢を重ねて大人の女性になっていくなかで、美容面でスキンケアなどなにか変えたことはありますか?新垣:新しいことは特にしていないです。もともと肌のコンディションが安定するタイプではないので、その時々で自分なりの対策というか、こういう状態の時はこれを使おうとか、これまでの経験値で臨機応変に変えています。それを昔から今も続けているという感じです。日頃から意識していることとしては運動をしたり、湯船に長い時間浸かって汗をかいたり、マッサージでほぐしたり。楽しんでできる範囲で、無理なくできることを続けています。
インタビューメモ/ガッキーの神対応
古沢氏の脚本といえば心にグサッとくるセリフが多いのも魅力の一つ。『ミックス。』も例外ではなく、新垣に「一番印象に残っているセリフは?」と聞くと、「それはもう一回、台本を読み直してお答えしたい」と申し訳なさそうに答えた。言葉は悪いが思い出せたものを“適当”に言うこともできたのだろうが、それをしないのがガッキーなのかなと思った。インタビュー中も言葉を選びながら記者の目を見て真摯に話す姿が印象的。
撮影の終盤ではモデルプレスも“ハートガッキーシリーズ”をおねだり。すると…照れながらもハート型のラケットで片目を隠したり、ラケットを頭の上に乗せたり、真顔で鼻に押し付けたり…とサービス精神たっぷりの神対応。“ハートガッキーシリーズ”が話題になっていることを新垣自身もネットニュースで見ているようで「嬉しいですが、こんなのでいいのかなって」と謙遜しつつ「でもそれで喜んでいただけるなら」とガッキースマイルを見せていた。(modelpress編集部)
映画『ミックス。』ストーリー
母のスパルタ教育により、かつて“天才卓球少女”として将来を期待された28歳独身・多満子(新垣結衣)。母の死後、普通に青春を過ごし、普通に就職する平凡な日々を送っていたが、会社の卓球部のイケメンエース・江島(瀬戸康史)に告白され付き合うことに。ついにバラ色の人生が!と思った矢先、新入社員の美人卓球選手・愛莉(永野芽郁)に江島を寝取られてしまう。人生のどん底に落ち、逃げるように田舎に戻った多満子だったが、亡き母が経営していた卓球クラブは赤字に陥り、自分の青春を捧げた活気のある練習風景はそこにはなかった。クラブの部員も、暇を持て余した元ヤンキーのセレブ妻、試合になるといつも腹痛で不戦敗になる農家の夫婦、オタクの引きこもり高校生、さらにケガで引退した元日本ランカーのプロボクサーながら、妻の上司を不倫相手と勘違いして暴力事件を起こし、妻と娘に見捨てられた新入部員の萩原(瑛太)など、全く期待が持てない面々だった。
しかし、江島と愛莉の幸せそうな姿を見た多満子は、クラブ再建と打倒江島・愛莉ペアを目標に、全日本卓球選手権の男女混合ダブルス(ミックス)部門への出場を決意。部員たちは戸惑いながらも、大会へ向け猛練習を開始する。多満子は萩原とペアを組むものの、全く反りが合わずケンカばかり。しかし、そんな2人の関係にも、やがて変化が訪れていく―。
果たして、フラワー卓球クラブは奇跡の全日本選手権出場を叶えることができるのか?そして、がけっぷち女子・多満子の恋の行方は!?
新垣結衣(あらがき・ゆい)プロフィール
1988年6月11日生まれ。沖縄県出身。2001年デビュー。2007年、『恋するマドリ』(大九明子監督)で映画初出演にして初主演を務める。以降、映画・TVドラマ・CMと幅広いジャンルで活躍を続け、2016年にはTVドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)に主演し、社会現象となる大ヒットを記録。年末の『第67回NHK紅白歌合戦』ではゲスト審査員も務めるなど、日本を代表する人気若手女優の地位を不動のものとしている。【主な主演映画】
『恋空』(2007年/今井夏木監督)
『BALLAD 名もなき恋のうた』(2009年/山崎貴監督)
『ハナミズキ』(2010年/土井裕泰監督)
『トワイライト ささらさや』(2014年/深川栄洋監督)
『くちびるに歌を』(2015年/三木孝浩監督)
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