池田エライザ“派手”への抵抗…自信のなさがバネに「エゴまみれでも、自分と向き合えていればいい」<モデルプレスインタビュー/Vol.4>
2017.09.12 19:00
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現在放送中のドラマ「伊藤くん A to E」(TBS毎週火曜深夜1:28~、MBS毎週日曜深夜0:50~/全8話)。俳優の岡田将生と女優の木村文乃がW主演をつとめる映画版(2018年初春)の公開に先駆け放送されている同作は、容姿端麗だが、自意識過剰で無神経すぎる【痛男】伊藤誠二郎(岡田)と、彼に人生を振り回される高級カバン販売員、フリーター、タルト店の店員、大学院生、脚本家の【A~E】の5人の女性たちの物語。ドラマ版では、木村が単独主演をつとめ、映画だけでは描き切れない、【A~D】の女性たちと“伊藤くん”の切なく痛い恋模様を赤裸々に映し出す。今回モデルプレスでは、【A~E】の女性を演じる木村、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆にインタビューを実施。Vol.4は、【C】愛されたい女・相田聡子を演じる池田のインタビューをお届けする。
目次
「伊藤くん A to E」ドラマ化
同作は2014年本屋大賞にランクインした「ランチのアッコちゃん」をはじめ、あらゆる世代の女性から熱い支持を受ける作家・柚木麻子が、2013年に発表し、自身初の直木三十五賞候補作となったロングセラー恋愛小説を廣木隆一監督が実写化。愛されたいと願うあまりに誰も愛せず、親友が長年片想いしている伊藤くんを寝取ってしまう【C】「愛されたい女」池田のほか、落ち目の脚本家で【A~D】の恋愛相談を利用し、再起をかけて新たなドラマの脚本を書き始める【E】「崖っぷちアラサ―毒女」矢崎莉桜役を木村、【A】「ぞんざいに扱われる女」高級カバン販売員・島原智美役を佐々木、【B】「自分の殻に閉じこもる女」フリーター・野瀬修子役を志田、【D】「高学歴の鉄壁女」相田聡子の親友で大学院生・神保実希役を夏帆がそれぞれ演じる。
このほか男性キャストには、【E】(木村)のかつてのパートナーで、【A~D】4人の恋愛相談をネタにしたドラマ企画をけしかけるプロデューサー・田村伸也役に田中圭、莉桜の大学の後輩で、今や彼女の存在を脅かす売れっ子若手脚本家・クズケンこと久住健太郎役に中村倫也、ドラマ版のみの出演となる莉桜がかつて脚本を手がけた伝説の大人気ドラマ「東京ドールハウス」に出演する主演俳優・沖田役に山田裕貴。
ドラマでは、【A~D】4人の女性たちが語るそれぞれの“伊藤くん像”を、莉桜が妄想する姿として、田中(【A】の伊藤)、中村(【B】の伊藤)、山田(【C】の伊藤)が、自身の本来の役どころとは別に演じ分け、徐々に本物の“伊藤くん”へと迫っていく莉桜の目線を追体験できる演出が施されている。
「極力避けたいタイプ」演じる
― 今回、池田さんは“愛されたい女”を演じていますが、ご自身の演じる役の印象を教えてください。池田:私は聡子と対極のタイプの人間で、どちらかというと(夏帆演じる)実希に近いので、理解に苦しむところもありました。聡子は愛情に対して敏感な部分があるので、そこを想像しながらピュアな状態で撮影に臨みました。
― 共感はできなかったですか?
池田:できなかったので、気持ちだけでも寄り添えればと思いながら演じていました。なぜ、そこに至ったのか、聡子のピュアな部分を正当化するっていうと言い方が変かもしれないですが、根底にある部分を考えていました。聡子は女子に嫌われるポジションなので、ひとつだけでも綺麗な部分を出せたらと。
― 聡子は、リアルだなと思いました。
スタッフ一同:(頷く)
池田:こんな子います!?近くにいたら人間不信になっちゃう…。でも、とにかく体力を使う子でした。私が超えられない垣根をたやすく超えていくので。毎回、聡子の選択肢に悪戦苦闘していました。「私ならこの勇気はないな」とか、執着心や嫉妬心で行動できる部分とか、ある種勇者だなと思います。私自身、人に甘えたり計算して行動したり、そういうことができるほど器用ではないので。兄2人、弟2人に囲まれて、男女関係なく過ごしてきたということもあり、聡子のように常に異性を意識して接するというのは私の中にはないものでした。
― まさに真逆で。
池田:こんな友達いたら、興味深くて「なんでそんな選択肢をとったんだろう?」って気になっちゃいます。ただ、愛情深い人でもあるんですよね。とは言え、現実だったら極力避けたいタイプではあります。
― タイプが違うと演じにくいですか?
池田:今回は夏帆ちゃんや山田くんとのシーンが多かったのことで、すごくやりやすかったです。撮影を通して夏帆ちゃんが大好きになったので、「この気持ちを聡子の執着心に変えて演じてみよう」って。
― 夏帆さん、山田さんとは初共演ということですが。
池田:夏帆ちゃんは、姉御肌っぽいところがあって、甘えさせてくれるタイプの方です。身を委ねていました。山田くんも面白い人で、現場が和やかになります。ゲラゲラ笑いながら撮影できたので、思い詰めることはなかったです。男性と絡むシーンっていうのを今まであまりやったことがなかったので不安だったんですが、いつも通りのスタンスでいてくれたので助かりました。
― “伊藤くん”のような男性はいかがですか?
池田:絶対に嫌!「しっかりして!」と思っていました。それ以上は何もございません(笑)。
“派手”への抵抗 自信のなさがバネに
― 先程、聡子より実希の方が似ている、とおっしゃっていましたが、作品に登場する女性の中で1番共感できたのも実希でしたか?池田:やっぱり実希ですね。家族や親しい人との距離感、親密度が実希に近いです。あと、私も真面目な学生時代を送っていたので、派手なことをすることへの恐怖心とか壁を常に感じるタイプで。特に私は見た目が派手なタイプなのでよけい…。実希は「聡子ちゃんはこういう子だけど…」って本質を理解してくれているので、見た目だけを見ないその考え方は共感できました。
― “派手なことへの抵抗”というのは?
池田:自分に自信がないので、メリットを考えてしまうんです。自信がない方が頑張れるっていうのはありますけど、自信のなさが恐怖心に繋がっているんだと思います。
― モデル、女優として活躍されている今も…?
池田:答えがない中で提案していくのは怖いです…。「自分がやってきたことは合ってるのかな?」って常にビビっています。でも、ネガティブなくせに図太いので、居座り続けたいなと思っています。エゴまみれでも、自分と向き合えていればいいのかなと思います。JKのときは「マジ無敵!」って思っていましたけど、もう根拠のない自信は持てなくなりました。年を重ねるって面白いです。
“夢を叶える秘訣”は?
― 恋愛に悩んでいる読者に向けに、このドラマの見どころポイントを教えてください。池田:自分が何に執着して、何に盲目になっているのか、気付くことのできる作品だと思います。普段は分かりづらいことも、ちょっと呼吸を整えられるというか、視野が広がるというか。もし、今恋愛に悩んでいて固くなっている方がいたら、肩の力を抜いて、聡子を反面教師にして(笑)、気軽な気持ちで観ていただきたいです。
― では、最後に池田さんがこれまでのキャリアを振り返って実感する「夢を叶える秘訣」を教えてください。
池田:私は好き嫌いがすごくはっきりしているので、何がメリットになってデメリットになるかって考える癖がついてしまっているんです。そこは聡子と似ている部分なのかなと思いますし、今回演じたことで、頑なになっている自分を解放することでもっと面白い世界が見えるんじゃないかと思えるようになりました。自分が楽しめる環境作りは自分でできることなので、そういうところから夢を初めてみてもいいと思います。
― ありがとうございました。
第5話【C】愛されたい女
第5話(MBS9月10日・TBS9月12日放送)は、【C】相田聡子の物語。中学時代からの親友・神保実希が想いを寄せる“伊藤先輩”。“伊藤先輩”のために処女を守り続け、恋の力でキラキラと輝く親友に焦りを感じた聡子は、勤め先のタルト店に実希のバースデーケーキの予約に来た彼にトラップを仕掛ける。“伊藤先輩”、聡子、実希の思わぬ三角関係はどうなる…?(modelpress編集部)
池田エライザ(いけだ・えらいざ)プロフィール
1996年、福岡県生まれ。2009年にニコラモデル・オーディションで1万4000人の中からグランプリを受賞し芸能界デビュー。2015年映画『みんな!エスパーだよ!』でヒロインに抜擢されて以降、女優としても活躍。現在は映画『トリガール!』が公開中。主演映画『一礼して、キス』の公開も控えている。ドラマあらすじ
矢崎莉桜(木村文乃)、32歳。職業・脚本家。5年前に担当したドラマ「東京ドールハウス」は大ヒットを記録し、伝説の恋愛ドラマを書いた脚本家になりつつあったが、以降ヒット作を出せず、過去の栄光になんとかすがってプライドを保っている。そんなある日、「東京ドールハウス」をネタに書いたエッセイ本「ヒロインみたいな恋をしよう!」が発売され、トークショーを開催することに。「ほんの少しの知識と勇気があれば、恋はきっと叶うんです」。恋愛について講演する莉桜の話を真剣に聞く女性たち。けれど莉桜の心の声は──「私が笑えば無条件に頷く、つまらない女たち……」毒舌だ。
かつて、公私ともにパートナーだったドラマプロデューサーの田村伸也(田中圭)が、トークショーに参加した女性たちの恋愛相談企画を勝手にすすめていたことも気に入らない。「くだらない…」と思いながらもアンケート用紙に目を通すと、4人の女性たちに“ある共通点”があることに気づく。それは、彼女たちが相談している男の名前がみんな“伊藤”だったことだ。偶然?
莉桜は恋愛相談の当選者として、島原智美(佐々木希)、野瀬修子(志田未来)、相田聡子(池田エライザ)、神保実希(夏帆)に会って話を聞くことにする。彼女たちを振り回す男たちは、みな容姿端麗らしいが、自意識過剰で幼稚で無神経。聞くにつけ首をかしげたくなるほどの「痛男」。こんな男のどこがいいのか―。
恋愛相談を利用し、再起をかけて新たなドラマの脚本を書き始める莉桜は、徐々に4人が語る伊藤が同一人物ではないかと考え始める。いったい伊藤は何者なのか―。彼の狙いとは―。
待ち受ける予測不能な衝撃のラストに誰もが震撼する―。
【Not Sponsored 記事】
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