「キュウレンジャー」でスーパー戦隊史上初の抜擢!“スティンガー”岸洋佑の素顔に迫る 俳優デビューは「生半可なことじゃない」挑戦<インタビュー前編>
2017.09.06 19:11
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「スーパー戦隊」シリーズの第41作「宇宙戦隊キュウレンジャー」(テレビ朝日系、毎週日曜あさ7時30分)で、サソリオレンジ/スティンガーを演じているシンガーソングライターで俳優の岸洋佑(きし・ようすけ/24)が、モデルプレスのインタビューに応じた。スティンガーが主役となるVシネマ『宇宙戦隊キュウレンジャー Episode of スティンガー』が10月25日に発売。1人の戦士にフォーカスを当てたVシネマは、スーパー戦隊史上初となり、今回そんな大役を受けた岸に、作品について語ってもらった。
目次
第41作「宇宙戦隊キュウレンジャー」
「スーパー戦隊」はこれまで5人組のヒーローとして人気を博してきたが、40年を超える伝統に新たな1ページを刻むべく、今作はシリーズ初にして最多人数の9人組のヒーローとして開始。タイトルもシリーズ第1作の「ゴ(5)レンジャー」にならい、「キュウ(9)レンジャー」と名づけられた。物語の舞台となるのは、悪の組織「ジャークマター」に支配され、希望が失われてしまったはるか遠い未来の宇宙。しかし、星座の力を宿した不思議なアイテム「キュータマ」に選ばれた9人の戦士「キュウレンジャー」が現れる。
「キュウレンジャー」は無限に広がる“宇宙”と、夜空に浮かぶ“星座”がデザインモチーフ。それぞれが異なる星座系出身の“宇宙人”であることから、ヒューマンタイプだけでなく、オオカミ男にアンドロイド、機械生命体と個性豊かなキャラクターが登場する。
シシレッド/ラッキーを岐洲匠、スティンガーを岸、ヘビツカイシルバー/ナーガ・レイを山崎大輝、カメレオングリーン/ハミィを大久保桜子、カジキイエロー/スパーダを榊原徹士、鳳(おおとり)ツルギ/ホウオウソルジャーを南圭介、コグマスカイブルー/佐久間小太郎を田口翔大が演じ、ほかに半獣人のオオカミ男・オオカミブルー、怪盗の機械生命体・テンビンゴールド、ロボットレスリングのチャンピオン・オウシブラック、パイロットアンドロイド・ワシピンクの“非ヒューマンタイプ”のヒーローも活躍する。
Vシネマ「宇宙戦隊キュウレンジャー Episode of スティンガー」
Vシネマ『宇宙戦隊キュウレンジャー Episode of スティンガー』は、TV シリーズの裏側を描いたスピンオフ。“スティンガー兄弟の話”や、“チャンプの大破”など本編で起きた“事件”につながる内容となっている。
さらに、主題歌・挿入歌をシンガーソングライターでもある岸本人が担当している。
24歳、戦隊モノで本格俳優デビュー「生半可なことじゃない」
― まず「キュウレンジャー」本編のお話から伺いたいと思います。2月から放送が始まりましたが、周りの人からの反響がいかがですか?岸:今まではシンガーソングライターとして活動してきて、俳優としてのお仕事はほぼこれが初めてなんですよ。だから、まず周りの人からすると、「俳優始めたの?」「ん?戦隊?え?ヒーローなっちゃったの?」みたいな、そういう反応が多かったです。特に24歳で、地元は結婚が早い子もいるので、自分の同級生の子どもがリアルタイムで見てたりとかして、ちょっとびっくりしますよね。そこはやっぱり反響はすごくありましたし、僕としてもミュージシャンとしては見ることが出来なかった世界をたくさん見させて頂けているなとすごく感じています。
― 元々のファンの方の反応はどうですか?
岸:本当に元々ずっと好きでいて下さっているファンの方は、多分僕が色んなことをやることに慣れているとは思います(笑)。ただやっぱり俳優というお仕事で、しかも若手俳優の登竜門と言われるヒーローものに、僕が24歳にもなって出ているというのはびっくりしたんじゃないですかね。
― やっぱりご自身も最初に決まった時は驚かれましたか?
岸:びっくりしましたし、責任もすごく感じました。24歳で新たな挑戦をするというのは正直生半可なことじゃなくて、ちゃんと結果を出さないといけないと、と。10代の気持ちのまま「なんとなく頑張ってみよう」みたいなスタンスではなく、ちゃんと考えて頑張らないといけないというのはすごく感じていました。
街で気づかれることは?子どもとのエピソードが可愛い
― 作品を通じて、ファンはかなり増えたのでは?岸:そうですね。Twitterのフォロワーも半年で3万人ぐらい増えましたし、街でも、4歳の子が声をかけて下さったりするので、「こんな歳の方が僕のことを知って下さっているんだな」と思います。でも、とにかく一生懸命半年間走ってきたので、僕自身がやっと最近「今ヒーローやっているんだな」とやっとついていけたぐらい。映画(8月5日公開の『宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲』)の舞台挨拶のときにやっと実感しました。
― それまでは、撮影でもういっぱいいっぱい?
岸:そうなんですよ。週7で撮影していて、外界と遮断されちゃっているんで(笑)。リアルタイムで放送を見ていても、「自分映っているけど観ている人いるのかな?」みたいな、変な感覚になっていて。だから最近になってちゃんと観て下さっている人が少なからずいるんだなということを実感していますね。
― 街ではお子さんには役名で呼ばれることもありますか?
岸:そうですね。「スティンガー!」って言われます。役では尻尾が付いているんですけど、普段尻尾ないじゃないですか?それで「どうしようかな?」といつも思っていて。そしたら、この前デニーズで、お子さんにバレてですね。トイレ行く時に、「スティンガー!」と呼ばれたので、「しー!」ってやったら「尻尾は?」と聞かれたので、「戦うときにしか見せないんだよ、だから内緒にするんだよ」と。
― 可愛い(笑)。
岸:そしたら「わかった」って。「ママにもスティンガーに会ったこと内緒にできる?」って言ったら、「出来る」って。「じゃあもうそっと行きなさい」っていうことがありましたね。
― すごく手慣れています(笑)。
岸:気づかれたときにどうしようってことを色々考えていたんです。
― 他のキャストの皆さんも、街で気付かれることは多いんでしょうか?
岸:どうなんでしょう?でも僕は髪型がスティンガーの髪型だと気づかれることが多いので、普段は全然こういう感じにしないので、バレないですよ。この前もメンバー3人くらいで渋谷歩いていたんですけど…
― それはプライベート?
岸:はい。仲良いので、プライベートで。そのときは声はかけられなかったんですけど、ツイートされていました。「スティンガーとスパーダとツルギが歩いてた、いきなりステーキから出てきた」みたいな(笑)。
― いきなりステーキから(笑)。キャストさんとはどんな関係性なんですか?
岸:レッドの岐洲匠さんは20歳で、役者始めたタイミングは僕と一緒なんですけど、ただ芸能界には僕は16歳からいるので、彼から学べることもあるし、彼に学んでいって頂きたいなというものに対してはどんどん教えているというか、教えるって言ったら失礼ですけど一緒に学び合っている関係でいますし、すごく可愛い弟みたいですね。グリーンの大久保さんもそういう感じで。年上の榊原さんと南さんは、本当にプライベートでもずっと一緒にいます。
― 最初の制作発表の会見では、合宿のお話がありましたが、それ以降は合宿はなく?
岸:もう合宿行く暇もないぐらい撮影していますね。例えば夜中の11時に撮影終わって、「じゃあまた後で」って4時間後に会うみたいな、毎日そんな感じ。ずっと一緒にいるので人として本当に素敵な人たちが集まっているんだなと感じることが日々多いです。
ほぼ絶食状態で挑んだシーン…オーディションからは6キロ減
― 主役は勿論レッドなんですが、オレンジもほぼ主役級の活躍をされていますよね。この作品でテレビドラマデビューということで、苦労も多かったのでは?岸:そうですね。特に望月(卓)プロデューサーからは、「第1クール第2クールに関してはスティンガーメインでやっていくから、そこはちょっと頑張って欲しい」とお話を頂いていたので、そこは本当に全力で頑張ったんですけど、やっぱりお芝居は初めてだったので、正解不正解は正直わかんなかったですね。ただ全力でもうやるだけ。とにかく寝ても覚めても『キュウレンジャー』のこと考えて、先輩方が紡いできたものを壊さないように、やっぱり僕もちゃんと繋げていけるように、視聴者の方に楽しいと思ってもらえるような作品を作りたいという気持ちだけでしたね。あとはもう必死の一言で、その間のことはもう正直覚えてないです。今日のことを全力でやり続けて、翌日のことを考えないで生きていました。
― 一番大変だったシーンや撮影は何ですか?
岸:基本的に2クール全部合わせて久保田悠来さん演じるお兄ちゃんとの戦いが多かったんですけど、それでお兄ちゃんが僕の相棒であるチャンプっていうものを大破させてしまって、爆発して。僕は泣きわめくシーンがあったんですけど、そこに関しては心がもうズタズタにやられていたので、前々日ぐらいからほぼ絶食状態で撮影に挑んでいました。
― それはそういう精神をつくっていくため?自分も投影したということでしょうか?
岸:憑依するわけではないんですけど、ただ役に対して失礼のないように、というのは意識の上であったのと、ただ単にやっぱりそこでぷくぷくしているよりかは細いほうがいいと思っていたので、そういう意味でも自分なりの役作りとしてですね。スケジュール的にも実はその後ぐらいからそれ撮りながら、映画撮りながらVシネマ撮っていたので。
― 忙しい!そのときはかなり痩せられた?
岸:まずオーディションの時から僕6kg痩せて。オーディション中に「太っているね」って言われて、終わるまでに6kg痩せて。そこから日々撮られるごとに顔つきは痩せてきたな、と言われます。
― 役作りで一番努力したことはなんですか?
岸:2クール目までは『キュウレンジャー』ともあんまり群れないみたいなところをなるべく気をつけてはいました。普段僕こういうフランクな性格なので、そこをどういうふうに意識しようかなと、目線や声の低さも気にして。逆に言うと20話以降どういう風にデレの部分を出していこうかなと、すごく意識しています。だから20話までの自分の役作りと、20話以降の自分は全く違うもので、2役演じているみたいな気持ちはありますね。
― 俳優デビュー作ということで、自分の演技スタンスみたいなものを確立していくのも大変だと思います。
岸:お芝居のことは正直未だによく分からないですけど、ただ歌も、ライブの前に緊張することは一緒なので、出ちゃえばやるし、出る前はとことん緊張するし、似ているものはあります。
― 戦隊もの自体には元々どんなイメージがあったんでしょうか?
岸:ライダーやっていたり、戦隊やっていたりする俳優友だちが元々多かったので、親近感はあったんですけど、ただ自分が24歳にもなってお芝居始めるとなって、戦隊受かるとは全く思ってなかったですね。オーディションも「こっから色々あるかもしれないから」と、オーディションの練習として行った感じだったんですよ。だからこうなってすごくありがたいという言葉しかないです。
戦隊史上初の快挙は「正直プレッシャーでした」
― そんななかで主演Vシネマという抜擢を受けたわけですが、最初に決まったときの心境を教えて下さい。岸:嬉しかったのはもちろんですけど、正直プレッシャーでした。お芝居を今までやったことなかった、かつ戦隊しかやったことのない人間で、しかもレッドじゃない誰かが主演になってVシネマっていうのを発売すると。やっぱり映画を1本作ることは、いろんな人のいろんなことが重なって初めて成り立つものだと思うので、そこのど真ん中に僕が立たせて頂くというのは、「本当に僕で大丈夫かな?」という不安は正直すっごくありました。でもやると決まった以上捨て身の覚悟でやるしかないという気持ちで。プロデューサーの望月さんが「スティンガーでやりたい」と思って下さって形になったと思うんで、そこの期待を裏切らないというかプラスに変えようと。期待をちゃんと僕が背負っていい作品にしたいなって気持ちがやっぱり強かったです。
― 撮影はドラマと並行して?
岸:6月に映画とVシネマと、通常の本編撮影が全部重なっていたので、本当に大変でした。
― 切り替えるのは大変ですよね。しかも全く別の作品ならまだしも、全部同じ作品の1つで。
岸:時系列が違うだけ。だから本当に「今のことだけを考える」というのが一番ミスらないやり方だったんですよね。このあとあれがあるからとか明日あれがあるとか考えるんじゃなくて、1日24時間を過ごしていって、その目の前の敵をずっと倒していつかゴールが来るみたいな。そしたら終わっていました。
― 改めて作品の見所を教えて下さい。
岸:『キュウレンジャー』を見て下さっている方々からすると、全く別物と考えていいんじゃないかなと思っています。それぐらいアクションとかお芝居に関してもだし、お子さんと見る際はちょっと注意してほしいなと。ちょっとだけ。そういう意味では全然本編とは違うスティンガーが観れますし、本編に繋がる内容も出てきているのでぜひチェックして頂きたいです。
主題歌・挿入歌・劇中歌の全て担当
― 主題歌も担当されていますよね。岸:そうなんです。主題歌『見えない絆』と挿入歌と劇中歌の3曲も使って頂いて。主題歌と挿入歌に関しては僕の師匠である『ハナミズキ』を作曲されたマシコタツロウさんと一緒に作らせて頂いた楽曲なので、やっと形にできてすごく嬉しいです。
― 楽曲を担当されることは、自分から提案されたんですか?
岸:はい、自分で。「よかったらやっていいですか?」と提案しました。でも、そこでやるからには説得力がほしいと思ったので、マシコさんにも協力をお願いできないかと思ったんです。そしたら「いくらでもやろう」と快諾して下さって。
― 曲にはどんな思いを込めましたか?
岸:台本に合わせて作った曲なので、実は今回女性が出てくるんですけど、その女性との結末みたいなものがそのまんま劇中歌になっています。主題歌に関しては、『キュウレンジャー』として皆とどう繋がっていっているかをテーマに書いた曲になっています。挿入歌はマシコさんと初めて会ったときに歌った歌を使っていて、曲にも歴史があったりして思い入れが深いので、そういう観点でも見て頂きたいですね。
― じゃあファンの方にとっては嬉しいですね。
岸:昔から応援して下さっているファンの方は知っている曲なんですよ。歌詞が変わっていますけど。ライブでは歌っていた曲なので「はっ!」ってなって頂けたら嬉しいですし、それが昔からのファンへの、感謝の気持ちでもあると思うし、今僕を知って下さった方に対してのプレゼントでもあると思っているので、そこはぜひ一緒にこれから音楽家としての僕も楽しんで頂きたいなと思っています。
― 『キュウレンジャー』で俳優としての岸さんを知った人が、シンガーソングライターとして岸さんのファンになることもきっと多いですよね。
岸:実はそれを一番願っています。『キュウレンジャー』で僕のことを知って下さって、調べて下さったら、まず最初に「あ、この子歌を歌う子なんだ」って絶対なると思うんですよ。そういった時に、歌を聴いて「いいね」と思って貰いたいし、そう思ってもらえる歌を歌わなきゃいけないとも思っているんで、だから定期的にインスタライブとかをやって、そういうことで少しずつ知って貰おうかなと。本編の劇中でも作詞作曲をした『サソリ座の歌』という曲を使わせて頂いたりしているので、少しずつ「こいつは歌歌うのが好きなんだな」と思ってもらえたら嬉しいなと思っています。
― ありがとうございます。
インタビュー後編では、シンガーソングライターとして岸のこれまでの活動や苦労、夢、パーソナリティーに迫った一問一答などをお届けする。
なお、9日に109シネマズ名古屋、T・ジョイ京都、梅田ブルク7、18日にニッショーホールにてVシネマの舞台挨拶付き完成披露上映会を開催予定。
16日には、茨城県水戸市 千波湖で開催されるIbaraki Sogobussan Ongaku Festival 2017に出演する。(modelpress編集部)
「宇宙戦隊キュウレンジャー Episode of スティンガー」
10月25日発売発売元:東映ビデオ
販売元:東映
岸洋佑プロフィール
生年月日:1993年7月2日出身地:神奈川県横浜市
身長:182cm
特技:歌・ギター・野球・バスケ・歌ものまね
趣味:ドライブ
2009年、16歳のときに日本テレビ系列『歌スタ!!』のオーディションを受け、最終審査で番組に出演。2010年、『EXILE presents VOCAL BATTLE AUDITION2~夢を持った若者達へ~』にオーディション参加。30000人の中からファイナリストとして選出される。2011年、マシコタツロウ氏プロデュースのもと、音楽活動を開始。作曲のためにギターを始める。2015年に初のワンマンライブを吉祥寺shuffleで行い、同時にミニアルバム「YOU」を発表。限定800枚はネット・会場で即完売。2016年10月に現在の事務所へ所属。2017年3月に早稲田大学を卒業する。
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