綾野剛と10年来の付き合い 「想像もしていなかった」タッグの裏側明かす<衣装担当・澤田石和寛氏インタビュー>
2017.04.22 18:00
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俳優の綾野剛が主演する日本テレビ系新日曜ドラマ「フランケンシュタインの恋」が、4月23日よる10時よりスタートする(※2話以降は10時30分スタート)。モデルプレスでは、放送に先駆け、“怪物”演じる綾野のキャラクターデザイン(衣装)を担当する澤田石和寛氏にインタビューを実施した。
王道ラブストーリーを描く
ドラマは、誰もが知るフランシュタインの物語を、現代の日本を舞台に置き換えたオリジナルラブストーリー。120年前に起きたある事件をきっかけに生み出された“怪物”(綾野)が、ある出来事をきかっけに人間と出会い恋に落ちていくが、人間とは触れ合うことができないという秘密があり葛藤する姿が描かれる。綾野のほか、ヒロイン・津軽継実役の二階堂ふみ、2人と四角関係になる稲庭聖哉役の柳楽優弥、室園美琴役の川栄李奈が出演する。
数々の作品で綾野剛の衣装を担当
澤田石氏は、映画「るろうに剣心」、ドラマ「勇者ヨシヒコ」や、auCM「三太郎」シリーズなどの衣装を担当。綾野の衣装についても、これまで数々の作品で担当してきた。綾野が“怪物”役を演じるのは、今回が初。10年来の付き合いである澤田石氏も「まさか」と語るタッグ、その裏側を語ってもらった。
Q.今作の衣装について
澤田石和寛氏:シナリオに描かれた怪物は、繊細な心をもち、誠実で優しく、愛らしい性格でした。怪物は愛情を持っていたんですね。今作の怪物は「愛情を持った怪物」です。ビジュアルの考え方は、原作にあたる映画「フランケンシュタイン」の怪物を「2010年代からの視点」に置き換えて考えることです。フランケンシュタインの記号といえる「首のボルト」は「皮膚の傷跡が硬化したもの」に、継ぎ接ぎの肉体は「顔の傷」と「衣服のパッチワーク」に置き換えています。
そこに「120年の時間人間社会と接点を持たなかった」という設定と、「怪物の持っている愛情」を表現することで衣裳のデザインを着地させています。120年の時間、人間社会と接点を持たなかった怪物の衣服は120年前のものだけです。
愛情を持った怪物は、その衣服を手作業で直したり補強したり、森の中にあるものでどうにか工夫して、衣服の原型をつなぎとめている、ということです。そうやって森と生活している姿を想像しながら、「彼は森の色をしている」と想像し色彩を決定しました。柔らかい自然色という選択肢もありましたが、森の中に立った時に森と一体化していく色彩を採用しています。
“フランケンシュタイン”のイメージにある「傷の縫合跡、ステープル」は、衣服の繋ぎ合わせ部に「大きめのステープル」を使用することであったり、縫い目に当たる部分を「紐」で編み上げることで、”フランケンシュタイン”の縫合を衣服に置き換えることもしています。これがあることで、万国共通の「フランケンシュタイン」という表現ができています。
衣裳デザインの視点からは、怪物は「怪物」だけの存在ではなく「妖精や精霊、守り神」というイメージが組み込まれたのが今作の「怪物」です。
Q.最もこだわったポイント
澤田石和寛氏:衣裳を考えるにあたって重要だったポイントは、「120年前、怪物になる前」です。ここを創作することが、現代の怪物の衣服につながって来ますから、怪物の衣裳より先に、「120年前の明治時代」をモチーフにデザインされた衣裳があります。ここが衣裳のデザインにとってもとても重要なポイントになっています。Q.これまで手掛けてきた衣装と比較して
澤田石和寛氏:「クローズZERO II」の漆原凌、「るろうに剣心」での外印、「シャニダールの花」の大瀧賢治、「ソレダケ/that's it」の千手完、「新宿スワン」シリーズの白鳥龍彦、「すべてがFになる」の犀川創平、10年の間にこれだけの役を綾野剛と共作してきましたが、まさか「怪物」を共作することになるとは想像もしていませんでした。ホラー映画に出てくる怪物をやるなら気軽にできそうですが、まさか優しく可愛いさのある怪物のデザインをするとは思っていませんでしたので、今回は手作業の温もりを残すことにこだわったつもりです。
あくまで怪物ですから、ステープルによって少しハードな印象も出していますが、親しみ易いキャラクターになっているのではないでしょうか。
Q.モデルプレス読者に向けて見どころ
澤田石和寛氏:怪物がどこから産まれ、どこに向かうのかを見守ってあげて欲しいです。このドラマ、色々なサプライズはありますが、可愛らしい物語もあれば、とても悲しい物語もあります。
(modelpress編集部)
「フランケンシュタインの恋」第1話あらすじ
国立富嶽大学農学部の学生・津軽継実(二階堂ふみ)は、生命科学を専門とする鶴丸教授(柄本明)の研究室に所属。彼女はキノコをはじめとした菌類を研究対象とし、同じ研究室の大学院生・稲庭聖哉(柳楽優弥)からは、菌類女子“キンジョ”というあだ名を付けられるほどキノコにのめり込んでいた。ある晩、津軽は、医学生と名乗る男たちと飲みに行く。そこで彼女は男たちに無理やり酔わされ、車で連れ去られてしまう。男たちの隙をついて車を飛び出し、山の中の森へ逃げ込む津軽。追われる津軽の前に何者かが現れて、男たちを倒す。気を失っていた津軽が目を覚ますと、山の入り口のバス停にいた。彼女の服には、小さな赤いキノコが付いていた。それは、アカナリカミタケという珍しい種類のキノコだった。
アカナリカミタケを探して森に入った津軽は、怪物(綾野剛)と出会う。彼は「僕は人間じゃない」と謎めいた言葉を口にして去っていく。津軽は、森の奥深くまで怪物を追ううち、怪物の家にたどり着く。
怪物は、120年前からその家で暮らしていた。津軽は彼に「あなたのことを教えてください」と迫る。彼は一度死んだものの、医学博士である彼の父・深志研太郎の手によって蘇ったのだという。父の死後、怪物は拾ったラジオを聴いて人間界のことを学んでいた。自分は人間と暮らせないと言う怪物。怪物の孤独を感じた津軽は、彼を森から連れ出す。
120年もの間、父親以外の人間を知らなかった怪物は、津軽や彼女の周りの人々と触れ合うことになり…。
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