A.B.C-Z戸塚祥太「未熟さを痛感できて嬉しい」 “俳優業”に刺激「もっとできる」 モデルプレスインタビュー
2015.08.04 12:30
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A.B.C-Zの戸塚祥太(28)が、モデルプレスのインタビューに応じた。ジャニーズJr.時代より舞台を中心に数多くの作品に出演し、経験を積んできた。2015年には映画『恋する◆ヴァンパイア』(◆はハートマーク)で銀幕デビュー、そして8月8日には自身2作目の映画『日本のいちばん長い日』が公開となる。同作の出演にあたって坊主頭にするなど気合も充分。今回のインタビューでは、彼の“俳優業”に対する想いを探った。
同作は、昭和史研究の第一人者・半藤一利氏の傑作ノンフィクションを映画化。太平洋戦争末期の終戦、8月15日をめぐる“史上最も長い一日”を活写。日本の未来を信じ、今日の平和の礎を築くため身を挺し戦った人々の物語に挑む。
阿南惟幾陸軍大臣役に役所広司、国民を案ずる天皇陛下に本木雅弘、聖断を拝し閣議を動かしてゆく鈴木貫太郎首相に山崎努、首相を献身的に支え続ける迫水久常書記官に堤真一、計画する青年将校・畑中健二少佐役に松坂桃李、とそうそうたる顔ぶれが並ぶ中、戸塚はクーデターを起こす陸軍士官学校付属の藤井政美大尉を演じる。
戸塚:すごく気合が入りました。嬉しい気持ちもありましたけど、戦後70年というこのときに、こういった作品に出演させていただけるということが感慨深いです。
― 今回の出演はオーディションで決定したんですよね。
戸塚:面談のような形で原田(眞人)監督とお会いする機会があって、その1週間後くらいにオーディションに参加したんです。そこで「何かしらやってもらう」と言っていただいたんですけど、自分の中では「当てはまる役があるかな?」と考えていたんです。実際、オーディションでは桃李くんが演じた畑中少佐役を演じたんですが、そのときすでに桃李くんがその役を演じることが決まっていて…。「多分やれる役がないなぁ」って思っていたら、監督が藤井政美大尉っていう役を追加してくださったんです。
― そういった経緯が。キャストにはそうそうたる顔ぶれが並んでいますが、プレッシャーを感じることはありましたか?
戸塚:そういう部分でのプレッシャーというものは特になかったですが、自分に何ができるかできないかってことは常に考えていました。かなりの豪華キャストで、監督はじめスタッフさんもみなさんプロフェッショナルですし、その空間に参加できたことはかなり意味のあることだなと。この作品に出たということは、後々自慢できるなと思っています。本当に充実していました。
― 「充実していた」ということですが、この現場から学んだことや今後の役者人生に活かしていきたことなどは?
戸塚:みなさん準備に余念がなくて、役者さんってすごいなって思いました。もちろん、僕は僕で原作を読んだり身のこなしを学んだりと自分なりの準備をしていましたが、みなさんはもっと深いところまでいっていました。自分の準備が足りなかった。もっとやった方がいいし、もっとできるということを見せていただきました。
― 刺激を受けたんですね。
戸塚:はい。キャストの方と何気ない会話をしているときに「藤井はこの事件のあと、何やってたの?」って聞かれてたことがあったんですが、僕は調べてないかったので答えられなかったんですよ。あくまでも映画の中で切り取られている部分だけを学んでいたんですけど、普通は知っていて当然なのかなって。そういうことを知っていたら、お芝居の上で何か変わるかもしれないし、いい影響を与えることができるかもしれない。自分の未熟さを痛感することができて嬉しかったです。
戸塚:怒られることには慣れてるんですけど、原田監督には結構怒られましたね~(笑)。原田監督の撮り方って凄く流動的で、ナチュラルなんですよ。クランクインの日に、演技の中で僕が同じ場所で3秒くらい止まっていたことがあったんですが、「ボーっとしてないで動け!」ってすごい怒られました。舞台だと止まっている方がかっこよく見えるんですけど、映画だとカメラが何台もありますから、動きってすごく大事なんだなって。大分鍛えてもらいました。
― 実際に映画の中にいるご自分をご覧になっていかがでしたか?
戸塚:僕が自分を観た感想は…あんまり強くなくて弱そうって(笑)。
― 弱そう!?
戸塚:みんな背が高い(笑)!桃季くんなんてドーンって…僕日本人の平均はあるんですけど、あの中にいると小さく見えますね…。ただ、藤井のキャラクター的にはよかったのかなと思っています。
― 男性キャストが多かったかと思いますが、現場の雰囲気は?
戸塚:気を使わなくていいって点では楽しかったです。ただ、やっと現場と自分の歯車が合ってきて手応えを感じていたところで、クランクアップになったので残念でしたね。あと2、3日ぐらい撮影できないかなぁって思いました。そういう部分でも自分の未熟さを感じました。それから、一泊二日で軍事訓練も行きましたね。
― 訓練はいかがでしたか?
戸塚:辛かったけど楽しかった!男特有のノリみたいのがあるからやっぱ楽しいです。女の子がいないと、何やるにしても恥ずかしくないので(笑)。そういうところで絆が深まる気がします。あと、最後には「どうやらジャニーズが1匹紛れ込んでるとは聞いていたけどお前か!」って言われました(笑)。
― そうなんですか!?
戸塚:そうなんですよ(笑)。でも全く気にならない。「ジャニーズなの?」って言われるのに何も憤りもしないし、むしろ「俺はA.B.C-Zだし」って感覚です。それをとったら何もないですから、その部分に対して何かを思うってことはないですね。特に今回の現場は、オーディションからみんなが一緒に訓練も受けてきたので、誰もそういう目で見てなかったと思います。役者の中に混じってお芝居をすることで得るものも多かったし、「役者は一日にして成らず」って言葉を実感しました。
戸塚:整理してっていうのは苦手なので、一気に突き進んでいきますね。できるときにしか、できない気がするんです。特に、この仕事だと毎週日曜日が休みがじゃないから、予定も狂ってしまう。例えば、今月は映画館で◯本観るって決めたら、行けるときに過剰摂取します。
― では、最後になりますが、そんな戸塚さんから夢を追いかける読者にアドバイスをいただけますか?
戸塚:とくにかく「信じること」かな。「信じてないとできない」と思う。信じてないと努力もできないから、「絶対にオレはこうなる」「オレの夢はコレ」って気持ちを強く持つことが大事だと思います。
― ありがとうございました。
インタビューでは「未熟」という言葉が何度も飛び出していた。今回の現場では、“それ”を感じた、と。原田監督の作品創り、先輩俳優の重厚な演技、そして同世代の芝居への姿勢に刺激を受けた戸塚は「今は技術がないから、準備がないと何もできない」とストイック過ぎるほどの一面を覗かせ、目を輝かせた。(modelpress編集部)
監督:原田眞人
キャスト:役所広司、本木雅弘、松坂桃李、堤真一、山崎努ほか
阿南惟幾陸軍大臣役に役所広司、国民を案ずる天皇陛下に本木雅弘、聖断を拝し閣議を動かしてゆく鈴木貫太郎首相に山崎努、首相を献身的に支え続ける迫水久常書記官に堤真一、計画する青年将校・畑中健二少佐役に松坂桃李、とそうそうたる顔ぶれが並ぶ中、戸塚はクーデターを起こす陸軍士官学校付属の藤井政美大尉を演じる。
「未熟さを痛感できて嬉しい」共演者から学んだ姿勢―変わっていく意識
― 出演が決まった際の率直な心境を教えてください。戸塚:すごく気合が入りました。嬉しい気持ちもありましたけど、戦後70年というこのときに、こういった作品に出演させていただけるということが感慨深いです。
― 今回の出演はオーディションで決定したんですよね。
戸塚:面談のような形で原田(眞人)監督とお会いする機会があって、その1週間後くらいにオーディションに参加したんです。そこで「何かしらやってもらう」と言っていただいたんですけど、自分の中では「当てはまる役があるかな?」と考えていたんです。実際、オーディションでは桃李くんが演じた畑中少佐役を演じたんですが、そのときすでに桃李くんがその役を演じることが決まっていて…。「多分やれる役がないなぁ」って思っていたら、監督が藤井政美大尉っていう役を追加してくださったんです。
― そういった経緯が。キャストにはそうそうたる顔ぶれが並んでいますが、プレッシャーを感じることはありましたか?
戸塚:そういう部分でのプレッシャーというものは特になかったですが、自分に何ができるかできないかってことは常に考えていました。かなりの豪華キャストで、監督はじめスタッフさんもみなさんプロフェッショナルですし、その空間に参加できたことはかなり意味のあることだなと。この作品に出たということは、後々自慢できるなと思っています。本当に充実していました。
― 「充実していた」ということですが、この現場から学んだことや今後の役者人生に活かしていきたことなどは?
戸塚:みなさん準備に余念がなくて、役者さんってすごいなって思いました。もちろん、僕は僕で原作を読んだり身のこなしを学んだりと自分なりの準備をしていましたが、みなさんはもっと深いところまでいっていました。自分の準備が足りなかった。もっとやった方がいいし、もっとできるということを見せていただきました。
― 刺激を受けたんですね。
戸塚:はい。キャストの方と何気ない会話をしているときに「藤井はこの事件のあと、何やってたの?」って聞かれてたことがあったんですが、僕は調べてないかったので答えられなかったんですよ。あくまでも映画の中で切り取られている部分だけを学んでいたんですけど、普通は知っていて当然なのかなって。そういうことを知っていたら、お芝居の上で何か変わるかもしれないし、いい影響を与えることができるかもしれない。自分の未熟さを痛感することができて嬉しかったです。
「結構怒られた」男性だらけの現場エピソードも
― 戸塚さんや松坂さんが登場する“若手パート”では、原田監督に相当怒られたとか?戸塚:怒られることには慣れてるんですけど、原田監督には結構怒られましたね~(笑)。原田監督の撮り方って凄く流動的で、ナチュラルなんですよ。クランクインの日に、演技の中で僕が同じ場所で3秒くらい止まっていたことがあったんですが、「ボーっとしてないで動け!」ってすごい怒られました。舞台だと止まっている方がかっこよく見えるんですけど、映画だとカメラが何台もありますから、動きってすごく大事なんだなって。大分鍛えてもらいました。
― 実際に映画の中にいるご自分をご覧になっていかがでしたか?
戸塚:僕が自分を観た感想は…あんまり強くなくて弱そうって(笑)。
― 弱そう!?
戸塚:みんな背が高い(笑)!桃季くんなんてドーンって…僕日本人の平均はあるんですけど、あの中にいると小さく見えますね…。ただ、藤井のキャラクター的にはよかったのかなと思っています。
― 男性キャストが多かったかと思いますが、現場の雰囲気は?
戸塚:気を使わなくていいって点では楽しかったです。ただ、やっと現場と自分の歯車が合ってきて手応えを感じていたところで、クランクアップになったので残念でしたね。あと2、3日ぐらい撮影できないかなぁって思いました。そういう部分でも自分の未熟さを感じました。それから、一泊二日で軍事訓練も行きましたね。
― 訓練はいかがでしたか?
戸塚:辛かったけど楽しかった!男特有のノリみたいのがあるからやっぱ楽しいです。女の子がいないと、何やるにしても恥ずかしくないので(笑)。そういうところで絆が深まる気がします。あと、最後には「どうやらジャニーズが1匹紛れ込んでるとは聞いていたけどお前か!」って言われました(笑)。
― そうなんですか!?
戸塚:そうなんですよ(笑)。でも全く気にならない。「ジャニーズなの?」って言われるのに何も憤りもしないし、むしろ「俺はA.B.C-Zだし」って感覚です。それをとったら何もないですから、その部分に対して何かを思うってことはないですね。特に今回の現場は、オーディションからみんなが一緒に訓練も受けてきたので、誰もそういう目で見てなかったと思います。役者の中に混じってお芝居をすることで得るものも多かったし、「役者は一日にして成らず」って言葉を実感しました。
「夢を叶える秘訣」を語る
― なるほど。映画では、目標に向かってまっすぐに突き進んでいく若者たちの姿が描かれていますが、戸塚さん自身が考える夢や目標を叶えるための秘訣を教えてください。戸塚:整理してっていうのは苦手なので、一気に突き進んでいきますね。できるときにしか、できない気がするんです。特に、この仕事だと毎週日曜日が休みがじゃないから、予定も狂ってしまう。例えば、今月は映画館で◯本観るって決めたら、行けるときに過剰摂取します。
― では、最後になりますが、そんな戸塚さんから夢を追いかける読者にアドバイスをいただけますか?
戸塚:とくにかく「信じること」かな。「信じてないとできない」と思う。信じてないと努力もできないから、「絶対にオレはこうなる」「オレの夢はコレ」って気持ちを強く持つことが大事だと思います。
― ありがとうございました。
インタビューでは「未熟」という言葉が何度も飛び出していた。今回の現場では、“それ”を感じた、と。原田監督の作品創り、先輩俳優の重厚な演技、そして同世代の芝居への姿勢に刺激を受けた戸塚は「今は技術がないから、準備がないと何もできない」とストイック過ぎるほどの一面を覗かせ、目を輝かせた。(modelpress編集部)
戸塚祥太 プロフィール
1986年11月13日生まれ。1999年にジャニーズ事務所に入所し、2012年にA.B.C-Zとしてデビュー。2012年『ゴーストママ捜査線~僕とママの不思議な100日~』でドラマ初出演、2015年映画『恋する◆ヴァンパイア』(◆はハートマーク)で映画初出演を果たす。映画『日本のいちばん長い日』
公開日:2015年8月8日監督:原田眞人
キャスト:役所広司、本木雅弘、松坂桃李、堤真一、山崎努ほか
【Not Sponsored 記事】
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