土屋太鳳の活躍を支える徹底した自己管理 モデルプレスインタビュー
2014.08.29 14:06
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2015年3月スタートのNHK連続テレビ小説『まれ』でヒロインに起用された女優の土屋太鳳(19)。現在放送中のNHK朝ドラ『花子とアン』、さらには公開中の映画『るろうに剣心 京都大火編』などにも出演し、いま最も勢いのある女優の一人でもある彼女が、30日より公開の映画『人狼ゲーム ビーストサイド』で主演を務める。モデルプレスは彼女にインタビューを行い、初挑戦となった殺人鬼役のことから、彼女の活躍を支える徹底した自己管理など、たっぷりと語ってもらった。
― 本作は殺戮ゲームが題材ですが、演じた樺山由佳を通して何を伝えようと役作りをしましたか?
土屋:まず台本を読んだ時に、人を殺すことでこの映画は何を伝えたいのかなって疑問が湧いてきたんです。私自身、姉の幼馴染や、文通をしていた私のファンの子を病気で亡くしてしまったという経験をしてきたので、人の死だけをおもしろおかしく伝える作品にはしたくないって思いがありました。それなら何をテーマにして演じればいいのかなって悩んでいたんですけど、クランクインの日の朝に姉が撮ってくれた写真に写る自分の横顔が、薄雲を透かして不気味に暗く輝く太陽の光に照らされて、まるで人から狼に変貌しているような姿に見えたんです。それを見て、この映画は人が人でなくなってしまう過程を描いた作品なのかな、それを自分が演じて表現したいな、と感じてそこから役作りをしました。
― 撮影で大変だったシーンはありますか?
土屋:どのカットもほぼテストなく本番に入って、毎回演技を変えて撮るという珍しい撮影方法だったので全体的に大変でした。それにこのような極限的な状況を表現するためには、私たちも追い込まれた気持ちで芝居をしなくてはいけないと思っていたので、出演者全員、本当にそのゲームに参加しているような苦しみを持って撮影に臨みました。ですから一つ一つの場面でそれぞれが主役のような迫力があって、みんなのその気迫がスゴくて私は大変なところに来ちゃったんだ、ってちょっと怖くなりましたね(笑)。
― 共演者のみなさんは年齢が近いということで、賑やかな現場が想像できます。
土屋:みんなでBBQをやったりしてすごく楽しかったんです!でもその時もみんなで演技について話し合いました。私は監督から“座長”と呼ばれていて、一応まとめ役のようなポジションだったんですが、私、小さい頃からずっとスポーツばかりやってきたので、人のまとめ方がよくわからなかったんですよ。で、撮影の最初に円陣を組むことを提案したら、みんなから『体育会系だな~』って言われてしまいました(笑)。
― 由佳はどんな人物だと思いますか?
土屋:正直、演じ終えた今でもよくわからないですね。ただ、彼女も友達がほしかっただろうし、誰かを信じたかったんだと思います。でも人狼ゲームに参加する前から、彼女の心には色々な背景があって歯車が少しずつずれてしまっていたんじゃないのかなと。『自分って一体何なんだろう?』って悩みを抱えることは思春期にはよくあると思うんですが、由佳ちゃんはその象徴的な女の子なのかも。そんな由佳ちゃんにとっては、ロックが自分を守ってくれるフィルターだったんじゃないでしょうか。実は劇中の曲の歌詞は私が作ったんです(笑)。台本を最初に読んだ時に思ったことを衝動的に書きました。
土屋:なかったんですけど、撮影の時にみんなでやりました!みんな嘘をついている気がして怖かったです(笑)。一番強かったのは佐久間由衣ちゃんですね。私は心理戦って苦手で、すぐ顔がニヤついて簡単にバレちゃうんで、私が人狼だったゲームは一回も勝てず……。そこは演じた由佳ちゃんとは全然違いますね。根が体育会系だから負けず嫌いなところは似てると思うんですけど。
土屋:水分を飲んで早く寝ることかな。寝つきがいいので夜10時くらいに寝ちゃう時もあります。中学生まで8時半は私にとって夜中でしたから(笑)。家が結構厳しくて、今でも門限があるんですよ。撮影で遅くなっちゃってもお母さんが起きて待っててくれてます。大切に育ててもらっているというか、家族ってありがたいですね。
― 多忙な生活を送る上で、そのような支えてくれる家族の存在は大きいですね。またそんな過酷なスケジュールをこなすために何か体力作りはしてますか?
土屋:走れる時は朝と夜に4、5kmは走ってますね。陸上部でしたからそのくらいは全然余裕です。ふらっと高尾山を登ったりとかもしますよ。あとは冷たいものは内臓を冷やすから、あったかいものを食べて、ヨーグルトなどの乳酸菌を取るようにしてます。体力作りとかダイエットとか、食生活にはかなり気を使います。
― 徹底した自己管理にもプロ意識を感じますね。それでは最後に、これから劇場で映画を観る方にメッセージをお願いします。
土屋:極端な設定に見えるかもしれないですが、私はこれも日常生活の縮図なんじゃないかなって思ってます。理不尽な状況に置かれて、由佳ちゃんたちは自分を見失っていきますが、そういうことって学校や会社でもあるんじゃないかなって。残酷なシーンもあって観るのが辛い方もいると思いますが、共感、感情移入できる部分を見つけて、本物の自分を感じたり、生きてることを実感してもらえたら嬉しいです。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
■映画「人狼ゲーム ビーストサイド」
8月30日(土)より新宿武蔵野館ほか全国公開
キャスト:土屋太鳳、森川葵、青山美郷、藤原季節、佐久間由衣、小野花梨、加藤諒、育乃介、國島直希、桜田通
監督:熊坂出/原作:川上亮/脚本:山咲藍
<ストーリー>
あたし、樺山由佳は、2度目の殺戮ゲームの席に着いていた。参加者は10名。みんな突然この部屋に連れてこられた高校生たちだ。「人狼」のカードを与えられたあたしは、村人たちをあざむき、ひとりずつ殺していかなくちゃならない。普通なら絶望するのかもしれないけど…あたしはむしろ興奮し、驚喜していた。なにせ、ずっと待ち望んでいた「非日常」を存分に楽しめるのだから!複数の「自称予言者」が現れ、共有者がほかの村人たちを扇動する。場が混迷を深める中、あたしは一人ほくそ笑み、さらなる血の味を求める…!
■土屋太鳳(つちや・たお)プロフィール
生年月日:1995年2月3日
出身地:東京都
身長:155cm
血液型:O型
2005年スーパー・ヒロイン・オーディションMISS PHOENIX審査員特別賞受賞。2008年黒沢清監督「トウキョウソナタ」で映画デビューを果たす。主な出演作品には「鈴木先生」(テレビ東京)、「真夜中のパン屋さん」(NHK)、「リミット」(テレビ東京)、主演映画「アルカナ」(‘13)、「赤々煉恋」(‘13)など。CMではソニー「WALKMAN」、DMM.com「スマホでレンタル」などに出演。2014年は「連続テレビ小説花子とアン」(NHK)、「今夜は心だけ抱いて」(NHK)、映画「るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編」に出演。また、平成27年度前期NHK連続テレビ小説「まれ」のヒロインに抜擢された。
土屋:まず台本を読んだ時に、人を殺すことでこの映画は何を伝えたいのかなって疑問が湧いてきたんです。私自身、姉の幼馴染や、文通をしていた私のファンの子を病気で亡くしてしまったという経験をしてきたので、人の死だけをおもしろおかしく伝える作品にはしたくないって思いがありました。それなら何をテーマにして演じればいいのかなって悩んでいたんですけど、クランクインの日の朝に姉が撮ってくれた写真に写る自分の横顔が、薄雲を透かして不気味に暗く輝く太陽の光に照らされて、まるで人から狼に変貌しているような姿に見えたんです。それを見て、この映画は人が人でなくなってしまう過程を描いた作品なのかな、それを自分が演じて表現したいな、と感じてそこから役作りをしました。
― 撮影で大変だったシーンはありますか?
土屋:どのカットもほぼテストなく本番に入って、毎回演技を変えて撮るという珍しい撮影方法だったので全体的に大変でした。それにこのような極限的な状況を表現するためには、私たちも追い込まれた気持ちで芝居をしなくてはいけないと思っていたので、出演者全員、本当にそのゲームに参加しているような苦しみを持って撮影に臨みました。ですから一つ一つの場面でそれぞれが主役のような迫力があって、みんなのその気迫がスゴくて私は大変なところに来ちゃったんだ、ってちょっと怖くなりましたね(笑)。
― 共演者のみなさんは年齢が近いということで、賑やかな現場が想像できます。
土屋:みんなでBBQをやったりしてすごく楽しかったんです!でもその時もみんなで演技について話し合いました。私は監督から“座長”と呼ばれていて、一応まとめ役のようなポジションだったんですが、私、小さい頃からずっとスポーツばかりやってきたので、人のまとめ方がよくわからなかったんですよ。で、撮影の最初に円陣を組むことを提案したら、みんなから『体育会系だな~』って言われてしまいました(笑)。
― 由佳はどんな人物だと思いますか?
土屋:正直、演じ終えた今でもよくわからないですね。ただ、彼女も友達がほしかっただろうし、誰かを信じたかったんだと思います。でも人狼ゲームに参加する前から、彼女の心には色々な背景があって歯車が少しずつずれてしまっていたんじゃないのかなと。『自分って一体何なんだろう?』って悩みを抱えることは思春期にはよくあると思うんですが、由佳ちゃんはその象徴的な女の子なのかも。そんな由佳ちゃんにとっては、ロックが自分を守ってくれるフィルターだったんじゃないでしょうか。実は劇中の曲の歌詞は私が作ったんです(笑)。台本を最初に読んだ時に思ったことを衝動的に書きました。
― あの歌詞は上手く物語の本質を表していたと思います。ところで、由佳は作品内で人狼として村人を翻弄しますが、土屋さん自身は人狼ゲームをやったことは?
土屋:なかったんですけど、撮影の時にみんなでやりました!みんな嘘をついている気がして怖かったです(笑)。一番強かったのは佐久間由衣ちゃんですね。私は心理戦って苦手で、すぐ顔がニヤついて簡単にバレちゃうんで、私が人狼だったゲームは一回も勝てず……。そこは演じた由佳ちゃんとは全然違いますね。根が体育会系だから負けず嫌いなところは似てると思うんですけど。
彼女の活躍を支える徹底した自己管理
― そんな体育会系の土屋さんが、暑い夏を乗り越えるために毎年やっている夏バテ防止方法などがあれば教えてください。土屋:水分を飲んで早く寝ることかな。寝つきがいいので夜10時くらいに寝ちゃう時もあります。中学生まで8時半は私にとって夜中でしたから(笑)。家が結構厳しくて、今でも門限があるんですよ。撮影で遅くなっちゃってもお母さんが起きて待っててくれてます。大切に育ててもらっているというか、家族ってありがたいですね。
― 多忙な生活を送る上で、そのような支えてくれる家族の存在は大きいですね。またそんな過酷なスケジュールをこなすために何か体力作りはしてますか?
土屋:走れる時は朝と夜に4、5kmは走ってますね。陸上部でしたからそのくらいは全然余裕です。ふらっと高尾山を登ったりとかもしますよ。あとは冷たいものは内臓を冷やすから、あったかいものを食べて、ヨーグルトなどの乳酸菌を取るようにしてます。体力作りとかダイエットとか、食生活にはかなり気を使います。
― 徹底した自己管理にもプロ意識を感じますね。それでは最後に、これから劇場で映画を観る方にメッセージをお願いします。
土屋:極端な設定に見えるかもしれないですが、私はこれも日常生活の縮図なんじゃないかなって思ってます。理不尽な状況に置かれて、由佳ちゃんたちは自分を見失っていきますが、そういうことって学校や会社でもあるんじゃないかなって。残酷なシーンもあって観るのが辛い方もいると思いますが、共感、感情移入できる部分を見つけて、本物の自分を感じたり、生きてることを実感してもらえたら嬉しいです。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
■映画「人狼ゲーム ビーストサイド」
8月30日(土)より新宿武蔵野館ほか全国公開
キャスト:土屋太鳳、森川葵、青山美郷、藤原季節、佐久間由衣、小野花梨、加藤諒、育乃介、國島直希、桜田通
監督:熊坂出/原作:川上亮/脚本:山咲藍
<ストーリー>
あたし、樺山由佳は、2度目の殺戮ゲームの席に着いていた。参加者は10名。みんな突然この部屋に連れてこられた高校生たちだ。「人狼」のカードを与えられたあたしは、村人たちをあざむき、ひとりずつ殺していかなくちゃならない。普通なら絶望するのかもしれないけど…あたしはむしろ興奮し、驚喜していた。なにせ、ずっと待ち望んでいた「非日常」を存分に楽しめるのだから!複数の「自称予言者」が現れ、共有者がほかの村人たちを扇動する。場が混迷を深める中、あたしは一人ほくそ笑み、さらなる血の味を求める…!
■土屋太鳳(つちや・たお)プロフィール
生年月日:1995年2月3日
出身地:東京都
身長:155cm
血液型:O型
2005年スーパー・ヒロイン・オーディションMISS PHOENIX審査員特別賞受賞。2008年黒沢清監督「トウキョウソナタ」で映画デビューを果たす。主な出演作品には「鈴木先生」(テレビ東京)、「真夜中のパン屋さん」(NHK)、「リミット」(テレビ東京)、主演映画「アルカナ」(‘13)、「赤々煉恋」(‘13)など。CMではソニー「WALKMAN」、DMM.com「スマホでレンタル」などに出演。2014年は「連続テレビ小説花子とアン」(NHK)、「今夜は心だけ抱いて」(NHK)、映画「るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編」に出演。また、平成27年度前期NHK連続テレビ小説「まれ」のヒロインに抜擢された。
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