ドラマ「海月姫」瀬戸康史の衣装が可愛い！コーデのポイント＆男バージョンとの共通点も＜スタイリストインタビュー＞

ドラマ「海月姫」

同作は「東京タラレバ娘」や「主に泣いてます」などで知られる東村アキコ氏による同名作品が原作。“オタク女子”が自分には一生縁がないと思っていた恋を知り、複雑な三角関係に巻き込まれながら新しい自分を見つけていく“シンデレラ・コメディー”。

瀬戸演じる蔵之介はファッションが大好きな“女装美男子”。月海が暮らす男子禁制アパート「天水館」の住人（通称・尼～ず）には、性別を隠し“蔵子”と名乗っている。

蔵子（瀬戸康史）ファッションの方向性は？

― 蔵之介の衣装の方向性を教えてください。

いわゆる女装家のような感じにはならないように、本当に普通の女の子として存在するように、ということですね。基本的には原作に基づいて作っていますが、蔵之介らしい元気なイメージで作るということを心がけていて、一般的な女性から見てもキレイであったり可愛いと感じられるようにと思っています。

事前に監督からは「普通のイマドキの女の子」というリクエストをいただいていたんですけど、実際1回目の衣装合わせをした時にもう少しインパクトを与えられる要素をプラスしたいということになり、いろいろ試行錯誤しながら今にいたる、という感じですね。

― 拝見していると、カラフルな色使いもポイントかなと思うんですが。

そうですね。基本的にダーク系は使わないようにしています。

― それは尼～ずと被ってしまうからということでしょうか？

それもありますが、尼～ずと対照的にするためというよりは、蔵之介の元気なイメージを見た目で表現したかったということが大きいですね。

― 衣装に関して瀬戸さんご本人の意見が反映されているということはありますか？

1回目の衣装合わせで方向性を決める時、雑誌の誌面を見ながら、こういう感じ、というようなご提案はいただきました。

蔵子（瀬戸康史）ファッションは“色とデザイン”のバランスがポイント

― スタイリングする上で気をつけていることや、こだわりはありますか？

1・2話に関しては、“蔵子”として存在する上での色使いだったりデザインだったりをどこまで作り上げていいのかという加減が難しく、衣装合わせでやったものが正解なのかというのもまだわからなくて…。少しずつ回を重ねるごとに蔵子という女の子のイメージがだんだん固まってきたという感じです。ただ明るくすればいいというわけでもないし、ただデザイン性の強いものを使えばいいというわけでもない。蔵子を作る上で色使いとデザインのバランスはすごく大事だなと思っています。

蔵之介は理由を持って女装をしていて、鯉淵家の中では浮いた存在ではありますけど、だからといって認められていないわけではないんですよね。蔵之介の心に何か抱えていながらも、ファッションを楽しんでいるという部分を衣装で表現できればいいなと。

― 実際、瀬戸さんだからこそ似合うというような色やアイテムはありますか？

コートがよく登場するんですが、基本的に明るめのものを選ぶようにしています。瀬戸さんはとにかく一般的な女子より細いスタイルをしていらっしゃって、なんでも着こなしてくれるので（笑）。最近は特に“蔵子”としてのキャラクターが確立されているので、こちらのイメージで決めてきた蔵子の衣装もしっかり着こなしてくれます。

あとは足を出すスタイルが蔵子の基本スタイルではあるんですけど、ファッションが好きということもあるので、たまにはロングスカートを取り入れたりも。元気だけじゃない女性らしさや女性から見ても共感できるスタイリングを心がけています。

― その他に真似しやすい蔵子コーデのポイントはありますか？

全てを派手にすればいいというわけではなく、少し品が残るようなイメージにするということでしょうか。カラフルな色で元気なパワーを与えられていると思うので、他は女性らしさが残るように意識しています。足すだけではなく引く。そのバランスも大事だと思います。

― ウィッグも毎回違って印象的です。やはり衣装とのバランスを考えて選ばれているんですか？

そうですね。基本は蔵子の衣装をベースに決めていくんですが、尼～ずはもちろんそのほかにもキャラクターがたくさんいるので、バランスを見つつシーンごとにパズルのように組み立てていく感じです。なので、ウィッグを決めるのは一番最後になります。

蔵之介と蔵子、共通しているこだわりは？

― 男性バージョンの蔵之介としての衣装に関して、心がけていることはありますか？また、蔵子と共通している点などがあれば教えてください。

蔵之介も蔵之介でオシャレでなくてはいけないんですよね。イマドキのファッションではあるんですけど、日常に若い男の子が取り入れているかというとそういうわけでもないチョイスというか。蔵子にしても蔵之介にしても、ひと目見た時に印象に残る、目に入ってくるような組み合わせ方になるよう気をつけています。

― ありがとうございました。衣装にも注目して最終回まで見届けたいと思います！

第8話あらすじ

倉下月海（芳根京子）たちはプロモーションスペースに『ジェリーフィッシュ』を出店。客つきは全く良くなかったが、アジアでセレクトショップを展開するカイ・フィッシュ（賀来賢人）には認められた。カイは月海と鯉淵蔵之介（瀬戸康史）に、ドレスとデザインを買い取りたいと申し出る。それどころか、月海をシンガポールに連れて行き新ブランドを展開したいと言う。そして、月海の才能を埋もれさせたくないと部下のファヨン（伊藤ゆみ）に手付金の用意を命令した。蔵之介は月海やドレスのことを理解していないとカイの提案を断る。蔵之介と部屋を出る月海に、カイは連絡先を教えた。

プロモーションスペースに月海たちが帰ると“尼〜ず”たちがいない。2人を迎えたのは稲荷翔子（泉里香）と佐々木公平（安井順平）。稲荷は『天水館』の売買契約が成立したと月海と蔵之介に教える。すぐに『天水館』に戻る月海たちだが、さすがの蔵之介も打つ手なく沈んでしまう。

修（工藤阿須加）に困った時には連絡するよう言われていた月海は電話するのだが出てもらえない。勇気を出して鯉淵家を訪ねる月海だが、修は不在だった。そんな月海は慶一郎（北大路欣也）と容子（床嶋佳子）から家に迎え入れられる。月海は『天水館』が売却されてしまったことを慶一郎に相談するが、自分にはどうすることも出来ないと言われてしまった。頼る術がなくなった月海は、カイにもらった名刺に目を落とし…。

（modelpress編集部）