「今日の占い、最悪だった」と送ってきた彼→「大事な話って?」と聞いた私が、次の休みの店で見たもの
占いのあとに届いた予定の連絡
彼から届いたのは、この3通でした。
「今日の占い、最悪だった」
「だから大事な話は今日はやめとく」
「次の休み、ちゃんとした店予約したから空けといて」
彼が占いの話をしてきたのは、付き合ってから初めてです。大事な話と言われても、心当たりはありません。来た道を引き返して席に着き、パソコンを立ち上げる前に一言だけ返しました。
「大事な話って?」
これからのこと、という返信
既読はすぐについたのに、彼からの返信が届いたのはメールを何通か片づけた後でした。
「会ったらちゃんと言う。俺たちのこれからのこと」
ちゃんとした店。大事な話。これからのこと。並べてみると、行き着く先は1つしか思い浮かびません。占いの悪い日を避けるほどの話なら、なおさらです。
もし別れ話だったら、とも考えました。けれど、別れ話のためにわざわざ店を予約する人はいないはず。キーボードに手を置いたまま、同じ文面を3回読み返しました。
「わかった。空けとく」
そう返すまでに、机のコーヒーはすっかり冷めていました。休憩中、メモ用紙を細く切って薬指に巻き、重なった所にペンで印をつけてみました。そのまま開いたのは、ずっと先延ばしにしていたネイルサロンの予約ページです。
店で差し出されたクリアファイル
次の休み、店の前で彼と待ち合わせました。ジャケット姿の彼は、席に着くなり鞄からクリアファイルを取り出します。中に入っていたのは、物件の間取り図が3枚。彼が言いました。
「一緒に住まない?」
整えたばかりの爪で、間取り図の端をつまみました。指輪の箱を思い描いていた分だけ、紙の薄さばかりが指先に伝わってきます。
「そっちかぁ」
笑いながら口にすると、彼は間取り図と私の顔を見比べました。
「うん、住もう」
そう続けると、彼はようやくメニューを開きました。
そして...
家に帰ってからも、どうしても黙っていられずにメッセージを2通送りました。
「プロポーズかと思って、ネイルまで行っちゃった」
「てか、占いとか見る人だったっけ?」
彼からの返信は、すぐに届きました。
「ネイル、気づいてた」
「占いはたまに見る」
気づいていたのなら、店で一言くらい言ってくれてもよかったのに。そう思いながら、2通目の返事から目が離せませんでした。3年間で初めて聞いた占いの話と、たまに見るという言葉が、どうしても同じ人のものに思えなかったからです。
薬指に巻いたメモ用紙の切れ端は、今も手帳に挟んだまま。あの朝「最悪だった」のは、本当に彼の占いだったのでしょうか。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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