『パートのくせに勝手なことをするな』と私を黙らせてきたたリーダー→本社の覆面調査が出した答え
黙らされていた朝礼
入社して2年、私は店のホール業務を一通り任されるようになっていました。お客様の動きを見て自分なりに工夫することも増え、業務改善の提案を朝礼で出すこともありました。
ある朝、注文票の置き場所を変える提案をしたとき、年下のバイトリーダーが私の話を遮りました。「パートは指示通り動けばいい」。会議室では誰も何も言葉を発さなくなり、しばらく沈黙が続いたのを覚えています。 それから、何かを言いかけては飲み込む癖がつきました。提案しても無駄だと思うと、声を出すこと自体が怖くなっていったのです。
「パートのくせに」の一言
忘れもしません。あるランチタイム、料理が冷めているとお客様から指摘を受けました。私はキッチンに確認したうえで、温め直しと小さなドリンクサービスを提案し、すぐにご了承いただきました。
ところが、その様子を見ていたバイトリーダーは、お客様が帰ったあとで私は呼びつけられ「パートのくせに勝手なことをするな」と言われました。
彼にとってはそれ自体が許せなかったのでしょう。
帰り道、何度も自分のやったことを思い返しました。間違っていたのだろうか。それとも、声をあげる立場じゃないということなのだろうか。答えは出ないまま、その夜は冷蔵庫の前にしばらく立ち尽くしていました。
本社から届いた報告書
それから2週間ほど経ったある朝、店長が朝礼で一枚の書類を手にしていました。本社が外部委託で実施している覆面調査の結果報告書でした。 店長は淡々と読み上げました。「『今回の調査で接客態度が最も優れていたスタッフは、ホール担当のパートさんでした。彼女の対応が、この店舗の評判を支えています』とのことです」。
朝礼の場には、しばらく誰の声もありませんでした。私は思わず視線を上げられず、エプロンの裾を握っていました。視界の端に、いつも私を黙らせていたバイトリーダーの姿が映っていました。彼は何も言わずに、メモ帳に視線を落としたままでした。
そして...
報告書が読み上げられた翌週から、彼の態度は明らかに変わりました。すれ違いざまに「何か気づいたことがあったら、教えて」と短く声をかけてくれるようになったのです。 あの日まで、私は自分の意見に自信を持てずにいました。けれど、客観的にきちんと評価されることで、自分の働き方は間違っていなかったのだと思えるようになったのです。これからも、立場ではなく仕事で語れる人でいたい。そう思いながら、朝のエプロンの紐を、いつもより丁寧に結びました。
(40代女性・パート)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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