「メッセージ減らそう、依存しすぎかも」と送ってきた彼女に『おう』しか返せなかった俺の本音
月曜の夜に届いた一通
仕事から帰って、缶ビールを開けながらスマホを眺めていた夜のことです。彼女からの通知が表示されました。タップして開いた画面の文字を、俺は二度読みしました。「最近やりとり多いし、メッセージ減らそう、依存しすぎかも(笑)」。
最後の(笑)が、かえって気になりました。冗談で言っているのか、本気なのか。読み返すほどに、後者に思えてきます。彼女のメッセージは、俺にとっては毎日のささやかな楽しみでした。仕事で疲れて帰っても、画面の中で笑える話題があるだけで、肩の荷が少し降りる気がしていたのです。 それを「依存しすぎ」と言われた。減らそう、と提案された。要するに、重かったってことか。そう変換して読むと、もう違う意味には見えなくなりました。
絞り出した『おう』
何かちゃんと返したい。そう思って、入力欄を何度も書いては消しました。「俺もうれしかったよ」と打って消し、「それは寂しい」と打って消し、「ごめん、しんどかったよな」と打って消す。 どれも違う気がしました。「うれしい」と返せば追いすがる感じになるし、「寂しい」と書けば責めている空気になる。
彼女が「依存しすぎ」と区切りをつけようとしているところに、俺が大量の言葉をぶつけたら、いよいよ重い男になる。 画面を見つめたまま、結局打てた言葉は『おう』だけでした。送信ボタンを押した瞬間に、いや違う、もっと別の言葉だっただろう、と後悔しました。けれど取り消すこともできず、画面を裏返してテーブルに置いたのです。
沈んでいた数日
翌日からの彼女は、明らかに距離を置いていました。スタンプ一個だけの返信、既読の遅さ。やっぱり離れたかったんだな、と俺は思いました。あの『おう』で、ようやく解放してあげた形なのかもしれない、と。水曜日には、もうほとんどメッセージが途絶えていました。家に帰っても、画面に彼女の名前が浮かばない夜は、思っていたより味気ないものでした。仕事中でも、ふと彼女の最後のメッセージを開き直しては、また閉じる。そんなことを繰り返していたのです。
木曜の夜、ようやく腹をくくって短く送りました。「今週末、会えない?」。返信が来た時、自分が思っていたよりもずっとほっとしている自分がいて、それで余計に、土曜には正直に話そうと決めたのでした。
そして...
土曜のカフェで、向かいに座った彼女に、俺は単刀直入に切り出しました。「あのメッセージ、正直けっこう刺さった」。彼女は驚いた顔をしていました。「うざがられてたのかなって、何回も読み返した。返事に何書いていいかわからなくて、『おう』しか返せなかった。あれ以上返したら、追いすがってる感じになりそうで」。すると彼女の方も、目を見開いて打ち明け始めました。「私こそ、嫌がられてると思って怒ってたよ」。俺は思わず笑ってしまいました。同じ画面を挟んで、お互いに別々の方角で凹んでいたわけです。本音をひとつ言えなかっただけで、五日も誤解を重ねた。俺たちには、減らすべきだったのはメッセージのやりとりじゃなくて、勝手に決めつける癖の方だったのかもしれません。次に同じような場面が来たら、今度こそ、ちゃんと言葉にしようと思ったのです。
(20代男性・システムエンジニア)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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