彼女のメッセージを男だけのグループに送り続けていた俺が「スクショ撮らないで」と口走った夜
いつの間にか習慣になっていた
きっかけは半年前、仲間の一人が自分の彼女の天然な発言をグループに流したことでした。みんなが笑い、その流れで俺も彼女のちょっと変わった言い回しを送ってしまったのです。「俺の彼女、今日は『カピバラの気分』なんだってさ」。仲間たちにウケて、それから、なんとなく続いてしまいました。
彼女から届いた可愛いメッセージ、誤字、ちょっと不機嫌になったときの一文。週に一度くらい、何かを切り取って共有していました。彼女に見せられるかと聞かれたら、答えに詰まる程度には、軽くない量だったと思います。
シャッター音が鳴った瞬間
その夜、彼女が俺の打った「ありがとお」という誤字を見つけて、楽しそうに笑っていました。可愛い反応だなと眺めていたら、シャッター音が鳴ったのです。彼女がスクショを撮った。その瞬間、胸の奥が冷たくなりました。
「ちょっと、スクショ撮らないで」。彼女は驚いた顔をして、「誤字が可愛かったから送ろうと思って」と説明してくれました。何の悪気もない、ただそれだけのことです。それなのに俺の頭の中では、自分が毎週やっている行為がそのまま重なっていました。
言えなかった本当の理由
「え、何か困ることある?」と彼女が聞いてきました。本音を言うなら、答えはこうです。俺は君の言葉を勝手に仲間に晒してきた。だから君に晒される側になるのが怖かった。それを口にできるはずがありませんでした。
何も言えませんでした。「いや、なんとなく」と返した瞬間、自分でも嘘だとわかっていました。続けて「なんとなくって何?」と聞かれて、「なんでもない、ごめん」で逃げました。逃げ切れたのではなく、自分から先に穴に潜って、彼女の目を遠ざけただけだったと思います。
そして...
彼女が寝息を立て始めたあと、グループチャットを開きました。スクロールしていくと、この半年で送った彼女のメッセージのスクショは、数えきれないほどありました。仲間たちの「かわいいな」「お前だけずるい」というコメントも、ずらりと並んでいます。
消したところで、仲間のスマホには残ります。打ち明けるべきだとわかってはいるのです。でも明日、彼女の顔を見たとき、自分が何を口にするのか、まだ自信がありません。スクショを撮らないでほしいのは、俺のほうじゃなかった。撮ってきた側は、ずっと俺だったのに。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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