「り」の一文字で返した俺が、翌日同じものを受け取ってわかったこと
悪気はなかった
あの夜、彼女から長いメッセージが届きました。記念日が近いこともあって、普段言わないような気持ちが丁寧に綴られていました。嬉しくなかったわけじゃない。ただ、ゲームの最中で、ちゃんと読んだあとに「了解」の意味で「り」と返しました。俺にとってはいつもの返し方で、そこに冷たさなんて込めていなかったのです。
あとから返そうと思っていたのに、そのまま寝落ちしてしまいました。翌朝、彼女の様子がいつもより少しよそよそしかったのは、なんとなく感じていました。
返ってきた1文字
次の日の夜、週末の予定を提案しようと、自分なりに長めのメッセージを送りました。行きたい店やプランをいくつか並べて、返事を待っていると、通知が鳴りました。
「り」。
画面を二度見しました。え、これだけ? 思わず「え、り?」と送りましたが、既読がつくだけで返事はありません。スマホを何度も開いては閉じ、落ち着かない時間が続きました。
自分の言葉の重さ
たった1文字を受け取っただけで、こんなにざわざわするものなのかと驚きました。「ちゃんと読んだのか」「適当に流されたのか」。そんな疑問がぐるぐると頭を回ります。そしてようやく気づきました。昨日の彼女も、まったく同じ気持ちだったのだと。
気がつけばスマホを握りしめて「り、ってこんなに冷たいのか」と送っていました。しばらくして「わかった?」と返ってきた文字に、胸の奥がずきんとしました。「次からちゃんと返す」と打って、送信しました。
そして...
あの日から、彼女のメッセージにはできるだけ同じくらいの長さで返すようにしています。正直、長文を打つのは得意じゃない。でも、あの夜味わった「り」の冷たさを思い出すと、指が自然と動きます。短い返事の裏にある無関心さを、俺は悪気がないという言葉で片づけていただけでした。伝えてくれる人がいることは、当たり前じゃない。そのことを、たった1文字が教えてくれました。
(20代男性・学生)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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