彼女の友人たちの前で「お前が喋れよ」と言い放ったあの夜、帰り道でひとりになって気づいた最低な自分
グループが苦手だった
3人以上のグループが、子どもの頃からずっと苦手でした。話の流れについていけないと焦るし、自分だけ笑えないタイミングがあると居心地が悪くなるからです。彼女の友人たちはみんな明るくて、会話のテンポが速い人たちでした。笑顔で相槌を打ちながらも、内心ではずっと「俺、ここにいて意味あるのか」という焦りが膨らんでいました。
彼女がどれだけ事前に「いい人だよ」と話してくれていたかも知っていたから、余計に自分がみじめに思えてきて、彼女も自分のフォローに気を遣っているのがわかって、申し訳なさと焦りが混ざり合っていました。
気づいたら口に出ていた
コースの合間に会話が途切れた瞬間、その沈黙が自分の居場所のなさをそのまま突きつけてくるように感じました。「盛り上がらないのは彼女のせいだ」という理不尽な考えが頭をよぎって、気づいたときには口に出ていました。
「なんで黙ってんの、お前が喋れよ」。会話がちょうど途切れていたせいで、小声でもテーブル全体に届いてしまったようでした。言い終わった直後、向かいの友人の表情が変わったのに気づきました。
帰り道の沈黙
お店を出てから、彼女はほとんど話しませんでした。「なんかあいつら、ちょっと微妙だったよな」と言ってみましたが、返事はありませんでした。いつもなら帰り道に食事の感想を話してくれるのに、この夜は電車の中でずっと窓の外を見ていました。
その横顔を見ながら、ようやく気がつきました。場が盛り上がらなかったのは自分のせいだったのに、その責任を彼女に押しつけたのです。自分の弱さを、一番近くにいる人にぶつけていたのだと。
そして…
家に帰って、彼女とのトーク履歴を開きました。「友達に紹介したい」とうれしそうに話していたころのメッセージが残っていて、じわりと胸が痛くなりました。グループが苦手なのは本当のことです。
でも、それは彼女のせいではない。自分の不安を、あの場で一番近くにいた人に向けてしまった。翌朝「昨日はごめん」とメッセージを送ったとき、既読はついたけど返信は来ませんでした。その沈黙の重さを、きっとあのとき彼女もずっと感じていたのだと、ようやくわかりました。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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