息子夫婦への「指示」を送り続けた私→お嫁さんに穏やかに本音を言われた日、自分がしていたことの意味にようやく気がついた話
息子のことが心配で
息子は子どもの頃から体が丈夫なほうではなく、食事も睡眠も、ずっと気を遣って育ててきました。結婚してからは直接世話をしてあげることができなくなり、せめてお嫁さんに伝えることが「サポート」になると思っていました。
「今日は息子が好きな唐揚げを作ってあげてちょうだい」「昨夜は何を食べさせたの?」「今週は寒いから息子に厚手のコートを着させてね」「夜更かしさせないように気をつけてちょうだい」「休日は外に出して体を動かしてあげて」。毎朝連絡するのが習慣になっていました。少なくとも、そのときの私はそれが「愛情」だと信じていたのです。
返信がなくても
お嫁さんからの返信はほとんどありませんでした。でも既読はついていたので、読んでくれているのだと思っていました。「忙しい人だから」と都合よく解釈して、送り続けていました。
ある日、息子が「最近ちょっと薄いかな」とこぼしたひと言と、「休日は家にいることが多いんだよね」という何気ない話を、そのままお嫁さんへの「指摘」として送ってしまいました。今思えば、それは私が勝手に変換して伝えたことでした。
お嫁さんからの返信
その日の昼、お嫁さんからメッセージが届きました。「お義母さん、いつも気にかけてくださってありがとうございます。ただ、食事も生活のことも、夫婦で相談して決めたいと思っています。もし気になることがあれば、直接夫に聞いていただけると助かります」。
責める言葉は一つもありませんでした。料理、服装、睡眠、外出。毎朝送ってきた「お願い」の数々が、頭の中を一つずつよぎりました。息子のためのつもりが、お嫁さんにとっては毎朝届く「採点」だったのかもしれない。そう気がついたとき、胸が痛くなりました。
そして...
息子に電話すると、「母さん、嫁を困らせてたんだよ」と穏やかな、でも真剣な声で言われました。「薄味の話も外出の話も、俺が何気なく言っただけ。嫁に言うことじゃなかった。俺の言い方も悪かった」と。私が1年半送り続けた「心配」の根拠が、息子の何気ないひとことだったと知って、言葉が出ませんでした。
翌日の夜、お嫁さんに返信しました。「余計なことばかり言ってごめんなさい。あなたのことを信頼しています」。翌朝、息子からまた電話がありました。「2人の生活のことは2人で決めるから、嫁に直接言うのはやめてほしい」。穏やかだけれど、はっきりとした口調でした。息子がそこまで言うとは思っていなかったので、胸の奥がじんとしました。
午後、息子から短い文が届きました。「母さん、ちゃんと謝れてえらいよ」。それだけの言葉に、目の奥が熱くなりました。息子を愛している。その気持ちに嘘はありません。でも「愛している」と「管理したい」は、違うものだったのです。息子はもうずっと前に、ひとりで立てるようになっていました。気がついていなかったのは私だけでした。料理も、服装も、休日の過ごし方も。全部、2人で決めること。当たり前のことを、ようやく受け入れられた気がしました。
(60代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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