「父親がいない子は荒れる」と笑ったママ友→息子の模試全国順位を聞いて黙り込んだ
ランチ会で聞こえた笑い声
息子が小学校に入学してしばらく経った頃のことです。クラスのママたちとランチ会に参加する機会がありました。最初は和やかな雰囲気だったのですが、話題が家庭環境のことに移ったとき、空気が少し変わったのを感じました。
「やっぱり父親がいないと、子どもって荒れやすいよね」そう言ったのは、いつも中心にいるママ友。彼女は私のほうをちらりと見て、意味ありげに笑いました。
周囲のママたちも気まずそうにしながら、誰も否定しません。私はその場で何も言い返せず、ただ曖昧に微笑むことしかできませんでした。
帰り道、悔しさと情けなさで涙がこぼれそうになりました。でも家に帰れば、息子が「おかえり」と笑顔で迎えてくれる。その顔を見て、私は「この子のために強くいよう」と心に誓ったのです。
息子の努力
息子は昔から、騒ぐタイプではありませんでした。友だちと遊ぶのも好きでしたが、一人で本を読んだり、図鑑を眺めたりする時間も大切にする子。私が仕事で忙しい日も、文句を言わず宿題を終わらせていました。
中学生になると、息子は自分から「塾に行きたい」と言い出しました。家計のことを気にしているのか、「無理だったらいいんだけど」と遠慮がちに。私は少し無理をしてでも通わせることを決めました。
それからの息子は、毎日コツコツと机に向かうようになりました。派手な成果をすぐに見せるわけではありません。けれど確実に、一歩ずつ前に進んでいる。その背中を見るたび、私は誇らしさと同時に、少しの切なさを感じていました。
模試の結果が届いた日
中学3年生の秋、全国模試の結果が届きました。封筒を開けた息子は、少し驚いた顔をして「お母さん、見て」と差し出してきました。そこに記されていたのは、全国順位で上位1%に入る数字。思わず何度も見返してしまいました。
その結果を見たとき、あの日のママ友の言葉がふと頭をよぎりました。「父親がいない子は荒れる」という決めつけ。息子は荒れるどころか、誰よりも真面目に、誰よりもこつこつと努力を重ねてきたのです。
後日、学校の懇談会でママ友と顔を合わせる機会がありました。息子の成績のことは、どこからか耳に入っていたようです。彼女は私と目が合うと、気まずそうに視線をそらし、何も言いませんでした。
そして...
あれから息子は、志望校に無事合格しました。合格発表の日、息子は「ありがとう」と言ってくれました。その一言が、私にとって何よりのご褒美でした。
シングルマザーだから、子どもがかわいそう。そんな偏見は、今でも残っているのかもしれません。でも私たち親子は、自分たちのペースで歩んできました。
これからも息子は、自分の足でしっかり歩いていくでしょう。私はその背中を、少し後ろから見守り続けたいと思っています。
(30代女性・会社員)
本記事は、読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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