使用したコップを洗わず放置する夫「後で洗うわ」→3日後、夫が自ら洗い始めた
「後で洗う」が口癖の夫
夫は決して悪い人ではありません。仕事も真面目にこなし、子どもたちのことも大切にしてくれる、そんな人です。ただひとつ、どうしても気になることがありました。使ったコップを、流しにそっと置くこと。「後で洗うから」と言いながら、その「後で」が来た試しがないのです。
朝のコーヒーカップ、夜の晩酌に使ったグラス。気づけばシンクの片隅にコップが増えていき、結局は私が片づける日々が続いていました。「これくらい、洗ってくれてもいいのに」。そう思いながらも、言葉にするほどでもないと自分に言い聞かせ、黙って手を動かす。それが、いつの間にか当たり前になっていたのかもしれません。
ある日、私は何もしないことを選んだ
その日は、特別なことがあったわけではありません。ただ、育児と家事に追われる中で、ふと糸が切れたような感覚がありました。いつものようにシンクに置かれたコップ。「後で洗う」という夫の声。私は「わかった」とだけ答え、そのコップに手を伸ばすのをやめたのです。
喧嘩をしたかったわけありません。ただ、「私が洗うのが当然」という空気を、少しだけ変えたかったのだと思います。何も言わず、何もせず。私は自分の分だけを片づけ、夫のコップはそのまま流しに残しました。
積み上がっていくコップたち
1日、2日と過ぎていくうちに、シンクのコップは少しずつ増えていきました。いくつも並ぶコップを横目に、夫は最初のうち何も言いませんでした。きっと、いつものように私が片づけると思っていたのでしょう。
3日目の朝、コーヒーを淹れようとした夫が、ふと手を止めました。「あれ、使えるコップがない……」。そうつぶやいた夫は、しばらくシンクを見つめていたようです。私は何も言わず朝食の準備を続けていました。小さな変化が、確かにそこに生まれ始めた瞬間だったのかもしれません。
そして...
その日の夜、夫は自分でコップを洗っていました。「溜めすぎると大変だな」と、少し照れくさそうにつぶやきながら。私は「そうだね」と短く返し、心の中で小さく息をつきました。
それ以来、夫が自分のコップを意識するようになったのは確かです。時々忘れることもありますが、「すぐ洗うね」の言葉の後に、本当に洗う姿を見かけるようになりました。
言葉でぶつかるのではなく、行動で伝えること。それが正解かはわかりません。でも、あの日私が選んだ「何もしない」は、我が家にとって必要な一歩だったのだと感じています。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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