「まだ子供いないの?」としつこく聞いてきた親戚。私の夫の一言で一族が黙り込んだ
法事の席で始まった、いつもの質問
その日は、夫の祖母の三回忌でした。久しぶりに親戚が集まり、法要のあとは会食の席へ。私たち夫婦は端の方に座り、静かに食事をしていました。
しばらくすると、夫の叔母が近づいてきて、にこやかに話しかけてきました。「結婚して何年になるの?」答えると、待っていましたとばかりに続けます。「じゃあそろそろ子供は?まだなの?」その言葉に、私は曖昧に笑ってやり過ごすしかありませんでした。
繰り返される言葉に、心が疲弊していく
叔母の質問はそれだけでは終わりませんでした。「若いうちに産んだ方がいいわよ」「周りはみんな子供いるでしょう?」と、次々と言葉が飛んできます。周囲の親戚たちも、興味深そうにこちらを見ていました。
実は私たち夫婦には、子供を持つことについて話し合ってきた経緯があります。授かりたいと願いながらも、なかなか思うようにいかない時期が続いていました。誰にも言えない不安や焦りを抱えながら、それでも二人で支え合ってきたのです。そんな背景を知らない親戚の言葉は、悪意がなくても胸に刺さりました。
夫が静かに口を開いた瞬間
私が何度目かの曖昧な返事をしようとしたとき、隣にいた夫が静かに口を開きました。
「子供のことは、僕たち夫婦の問題です。いろいろな事情があって、二人で話し合いながら進めています。どうか関係する話は今後は遠慮していただけると、助かります」
大きな声ではありませんでした。怒りをぶつけるような言い方でもありません。ただ、はっきりと、穏やかに、でも揺るぎない意思を込めた言葉でした。
その瞬間、叔母は言葉を失い、周囲の親戚たちも静まり返りました。誰も何も言えない沈黙が続き、やがて叔母は「そう…ごめんなさいね」と小さくつぶやいて、席を離れていきました。
そして...
帰りの車の中で、夫は「言いすぎたかな」と少し心配そうにしていました。でも私は、心から感謝の気持ちでいっぱいでした。
ずっと一人で抱え込んでいたと思っていた痛みを、夫はちゃんと理解してくれていた。そして、私を守るために声を上げてくれた。その事実が、何よりも温かく、心強かったのです。
あれ以来、親戚の集まりで子供の話題を振られることはなくなりました。私たち夫婦は、これからも二人のペースで歩んでいこうと、改めて話し合いました。焦らなくていい。誰かと比べなくていい。大切なのは、隣にいるこの人と、一緒に未来を見つめていくこと。夫のあの一言は、私にそんな穏やかな確信をくれたのでした。
(30代女性・接客業)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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