「将来は同居が当然」私を無視して話を進める義家族→私が提示した条件で全員が静かになった
当然のように進む「同居計画」
その日も、いつものように義実家へ帰省していました。夕食後、リビングでお茶を飲んでいると、義母が何気なく切り出したのです。「そろそろ本格的に同居のこと、考えましょうか」。義父もうなずき、夫も「そうだね」と相槌を打ちました。
話はどんどん具体的になっていきます。「この家を建て替えて二世帯にしよう」「1階は私たち、2階はあなたたちね」「子ども部屋はこっちに作って」。まるで設計図を描くように、次々と案が出されていきました。
私はその場にいるのに、まるで透明人間のようでした。誰も私の方を見ない。誰も「どう思う?」と聞いてこない。ただ黙ってお茶を飲みながら、胸の奥に小さな違和感が広がっていくのを感じていました。
「嫁なら当然」という見えない圧力
その夜、寝室で夫に話しかけました。「さっきの同居の話、私の意見も聞いてほしかったな」。すると夫は少し困ったような顔をして、「まあ、いずれはそうなるものだし」「親も歳だから」と言うばかり。私の気持ちに正面から向き合ってはくれませんでした。
義家族の中には、長男の嫁なのだから、同居は当然という暗黙の了解のようなものがありました。そこに疑問を挟む余地はない。そんな空気が、静かに、でも確実に私を追い詰めていたのです。
自分の人生なのに、自分で決められない。これから何十年も続く暮らしのことなのに、私だけが蚊帳の外。そのことが何より苦しく、夜中にひとりで涙をこぼしました。
私が静かに差し出した「ひとつの条件」
数週間後、再び義実家に集まる機会がありました。また同居の話題になったとき、私は意を決して口を開いたのです。
「あの、私からひとつだけお願いがあります」
全員の視線が私に集まりました。心臓が早く打つのを感じながら、できるだけ落ち着いた声で続けました。
「もし同居するなら、完全分離型の二世帯住宅にしていただけませんか。玄関もキッチンもお風呂も、すべて別々に。お互いの生活空間は独立したかたちで」
静かに、でもはっきりと。自分の言葉で、自分の希望を伝えました。
その瞬間、さっきまで賑やかだったリビングが、しんと静まり返りました。義父も義母も、夫も、何も言わずに私を見つめています。長い沈黙が続きました。
そして...
その日、すぐに答えは出ませんでした。けれど、私が帰り際に義母がぽつりと言ったのです。「そういう考えもあるのね。ちゃんと話し合わなきゃね」と。
それ以来、少しずつですが、義家族は私の話に耳を傾けてくれるようになりました。「あなたはどう思う?」と意見を聞いてくれることも増えています。夫も、私の気持ちを義両親に伝えてくれるようになりました。
すべてが解決したわけではありません。同居の話も、まだ結論は出ていません。それでも、「自分の気持ちをちゃんと伝えられた」という事実が、私の心を少しだけ軽くしてくれました。
家族のかたちは一つではない。これからも対話を重ねながら、私たちなりの答えを見つけていきたいと思っています。焦らず、ゆっくりと。きっとそれでいいのだと、今は思えるようになりました。
(30代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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