「先輩の彼氏さんが相談に乗ってくれて♡」職場で距離感ゼロの後輩→彼が放った一言で空気が凍りついた話
馴れ馴れしい後輩との出会い
Kさんの職場に、新しく後輩のSさんが配属されてきたのは、春のことでした。明るく社交的な性格のSさんは、すぐに周囲と打ち解けていきました。しかし、Kさんは次第に違和感を覚えるようになります。
Sさんは、出会って間もないにもかかわらず、プライベートな質問を躊躇なく投げかけてくるのです。「彼氏さんってどんな人ですか?」「休日は何してるんですか?」。最初は新人特有の人懐っこさかと思い、笑顔で対応していたKさん。けれども、その頻度は日に日に増していきました。
ランチの時間になると、当然のようにKさんの隣に座り、終業後には「一緒に帰りましょう」と腕を組んでくることも。Kさんは困惑しながらも、職場の雰囲気を壊したくないという思いから、はっきりと断ることができずにいたのです。
彼との時間にまで踏み込んでくる後輩
ある週末、Kさんは交際中の彼・Tさんとカフェでゆっくり過ごしていました。久しぶりの二人きりの時間に、Kさんの心は穏やかに満たされていたのです。
ところが、そこに突然現れたのがSさんでした。「わあ、偶然ですね!」と満面の笑みで近づいてきた彼女は、断る間もなく二人のテーブルに座り込みます。Kさんは驚きを隠せませんでしたが、Sさんは気にする様子もなく、彼に話しかけ始めました。
「Kさんの彼氏さんって優しそう!実は私、最近悩みがあって...」。Sさんは堰を切ったように、仕事の愚痴や恋愛相談を語り始めます。困惑するKさんをよそに、Sさんの話は止まりません。「先輩の彼氏さんが相談に乗ってくれるなんて、すごく嬉しいです♡」と、まるで長年の知り合いのように振る舞う姿に、Kさんは言葉を失っていました。
彼が静かに放った一言
Sさんの話が続く中、それまで黙って聞いていた彼氏が、静かに口を開きました。
「あの、僕はKの彼氏であって、あなたの相談相手ではないんですよ」
その声は怒りを含んでいるわけではなく、ただ淡々と事実を述べるような、落ち着いたものでした。けれども、その一言で空気は一瞬にして凍りつきます。
Sさんは目を丸くして固まり、それまでの勢いは嘘のように消えていきました。Tさんは続けます。「Kも困っていると思うので、少し距離感を考えていただけると助かります」。
Sさんは気まずそうに「すみません...」と小さく呟くと、足早にその場を去っていったのです。
そして...
あの出来事以来、Sさんとの関係には少しずつ変化が生まれました。職場では以前のような過度な距離の詰め方はなくなり、適度な関係性が保たれるように。Sさん自身も、自分の振る舞いを振り返るきっかけになったのかもしれません。
Kさんは、あの日のTさんの言葉を思い出すたびに、温かい気持ちになります。感情的にならず、けれども大切な人を守ろうとしてくれた彼の姿。それは、Kさんにとって何よりも心強いものでした。
自分の気持ちを伝えること、信頼できる人がそばにいることのありがたさ。この出来事はKさんが、忘れかけていた大切なことを思い出させてくれた瞬間でした。
(30代女性・販売員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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