「先輩の彼、優しいですね♡」距離感ゼロ後輩→彼が放った一言に、その場の空気が一変した話
いつもより親しげな声
ある日、休憩時間に彼が職場に顔を出しました。
同僚たちと軽く挨拶を交わしていると、後輩のミサキさんが真っ先に駆け寄ってきました。 「あ、先輩の彼氏さんですよね! 初めまして〜♡」
最初はただの明るい挨拶だと思っていました。しかし、彼女の態度はすぐにエスカレート。 「いつも先輩のこと大切にしてるって聞きました。本当に優しいんですね♡」 上目遣いで、妙に甘ったるい声を出すミサキさん。
彼は穏やかに「ありがとうございます」と返していましたが、私の中では「いくらなんでも距離が近すぎない?」という違和感が膨れ上がっていました。
踏み込んでくる言葉
会話はそこで止まるどころか、ミサキさんはさらに一線を越えてきました。
「いいな、私もこういう優しい彼氏が欲しい! 先輩、本当に羨ましいです〜」と言いながら、あざとく彼の腕に軽く触れるような仕草をしたのです。
周囲の空気が一瞬で凍りつくのがわかりました。露骨なアピールに私が言葉を失っていると、ミサキさんはさらに追い打ちをかけます。
「今度、ぜひ私の恋愛相談に乗ってもらえませんか? 男性の意見が聞きたくて。個人的に連絡してもいいですか?」
職場という公の場で、先輩の彼氏に「個別の連絡」を迫る後輩。私は不安と怒りで、思わず彼の横顔を凝視してしまいました。
線を引く、静かな一言
彼はミサキさんの目をまっすぐ見て、穏やかだけれどはっきりとした口調で言いました。「ありがとうございます。でも、僕は彼女以外の女性と、プライベートで関わるつもりは一切ありません。 誤解を招くようなことはしたくないので、ご理解いただけますか?」
その場にいた全員の動きが止まりました。さっきまでの勢いは一瞬で消え去り、ミサキさんは顔を真っ赤にして、小さな声で「あ、そうですよね。すみません...」と謝るのが精一杯。
周囲の同僚たちも「よく言った!」と言わんばかりの表情で、気まずそうに、けれどどこか満足げに視線を逸らしました。彼の言葉は強くはありませんでしたが、明確な線引きでした。そして、それは私にとって、何よりも心強い支えとなりました。
そして...
その日の帰り道、彼は「ちょっと言いすぎたかな」と心配そうに聞いてきました。私は首を横に振って、「ありがとう」とだけ伝えました。彼の対応は、私への信頼と尊重の表れだったと感じています。
それ以降、ミサキさんは私たちに対して適度な距離を保つようになりました。気まずさはなく、むしろ以前よりも自然な関係が築けている気がします。
大切な人を守ること。そして、相手との境界線をきちんと示すこと。彼が教えてくれたのは、そんなシンプルだけれど大切なことでした。今でもあの時の彼の言葉を思い出すと、温かな安心感が胸に広がります。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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