不倫された側が取るべき行動とNG行為6選
パートナーの不倫が発覚した時、不倫された側がショックと怒りで感情的になるのは当然のこと。しかし、SNSで不倫相手を暴露するなどの行動は、法的トラブルを招く危険性があります。万が一の事態に備え、不倫された側が取るべき上手な対処法とNG行動をチェックしていきましょう。
不倫された側の基本的な対処法
突然のパートナーの不倫発覚。不倫された側がショックを受け、怒りに震えるのも当然です。しかし、感情に任せて行動してしまうと、取り返しのつかない事態を招きかねません。
まずは、不倫が発覚した際の基本的な対処法からチェックしていきましょう。
不倫された側がまず取るべき行動「証拠集めと冷静な対応」
不倫の事実を確認したら、まずは不貞行為の証拠を集めることが重要です。
メールやメッセージのやり取り・写真・動画・音声など、客観的な証拠を確保しましょう。ただし、相手のスマホを勝手に見るなど、違法な手段で証拠を入手することはできる限り避けてください。
ここで冷静になれるかどうかによって、今後の展開が決まるといっても大げさではありません。有利に話を進めるのなら、怒りや悲しみに流されず、するべきことに集中することが大切です。
不倫された側のNG行動「SNSでの暴露は法的トラブルのもと」
誰よりも信頼していたパートナーに裏切られる怒りや悲しみは、並大抵のものではありません。
つい我を忘れた行動をとってしまいがちですが、実際に行動してしまい、むしろ自分自身が窮地に追い込まれてしまうケースも少なくありません。ここでは、『SNSでの暴露』に注目してそのリスクを紹介します。
SNSで不倫相手の個人情報を暴露するリスク
不倫相手の名前や写真、勤務先などの個人情報をSNSで公開することは、名誉毀損に当たる可能性があります。
しばしば『事実なら暴露しても罪にはならない』と考える人もいますが、これは誤りです。たとえ事実であっても、法律上、相手のプライバシーを侵害し、名誉を傷つける行為は許されません。
実際に行動してしまうと、法的責任を問われ、逆に訴えられる可能性も十分に考えられます。不倫相手への怒りはもっともですが、自分自身のためにも感情的な暴露は控えましょう。
不倫された側が逮捕されるケースも
実際に、夫の不倫相手の顔写真や個人情報をSNSで暴露した女性が、名誉毀損の疑いで逮捕された事例もあります。
この事例では、逮捕容疑について『SNS上で面識のある女性の名誉を傷つける文章や画像を投稿したこと』とのみ報道され、不倫の事実については触れられていません。
つまり、女性が名誉毀損にあたる行動に走ってしまった背景は伏せられ、女性が一方的に相手の女性を攻撃したかのような形で世間へ知れ渡ることとなったのです。
なお、刑法第230条では、『名誉毀損』について以下のように定めています。
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀き損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
出典:刑法 | e-Gov法令検索|第二百三十条
不倫された側のかしこい対処法
不倫された側ができる不倫問題への対処法としては、具体的にどのような方法が考えられるのでしょうか。おすすめのかしこい対処法を紹介します。
弁護士に相談し、冷静に離婚調停や裁判で解決を目指す
不倫問題の法的な解決には、弁護士の助言が欠かせません。慰謝料請求や財産分与、子供の親権など、離婚に関する手続きを適切に進めていくためにも、専門家のサポートを検討しましょう。
弁護士に相談することで、自分の権利を守りながら、冷静に解決への道筋を立てられます。感情的になってしまうのも当然ではありますが、法的な手続きには冷静さが不可欠。プロのアドバイスは、大きな武器となるはずです。
自分自身のメンタルヘルスケアを丁寧に
不倫された側は、強いストレスにさらされています。怒りや悲しみ、不安など、さまざまな感情に襲われて心身ともに疲弊してしまうのが一般的。
そのような時こそ、自分自身のメンタルヘルスのケアを怠らないようにしましょう。
具体的には、カウンセリングなどで専門家に感情を吐き出し、心の整理をしたり、何でも話せる友人に気持ちを聞いてもらったりがおすすめです。
ストレス発散として、「お金がもったいないから……」「時間がないから……」と、これまで後回しにしてきたことに挑戦するのも効果的。自分自身の心と体を大切にすることが、冷静に問題に対処するための土台となります。
別れないことが最大の復讐になることも
不倫された側の心情としては、パートナーへの怒りや失望から、離婚して関係を断つことが最善の選択肢に思えるかもしれません。
しかし場合によっては、あえて離婚せずに夫婦関係を維持することが、パートナーと不倫相手への最大の復讐になります。
というのも、不倫された側が離婚を拒むことにより、パートナーと不倫相手との結婚を阻めるからです。
原則として、有責配偶者側(=不倫をした側)からの離婚はできません。特にパートナーが離婚を望んでいるケースでは、別れないことが最大の復讐となるでしょう。
ただし、この選択肢は、不倫された側自身の精神的負担も大きいものです。あくまでも自分自身の幸せを優先し、冷静に判断することが大切です。
不倫問題を乗り越えるためには
パートナーの不倫発覚は、人生の大きな危機であり、試練です。怒りや悲しみで心が押しつぶされそうになりますが、感情的になるあまり、SNSでの暴露などの取り返しのつかない行動は避けましょう。
過程がどうあれ、悪いのは、筋を通すことなく恋愛関係に至ったパートナーと不倫相手です。責任はパートナーと不倫相手にあり、不倫された側が自分を責める必要は一切ありません。
万が一、パートナーの不倫が発覚してしまったら、自分の心を守るためにも、弁護士やカウンセラーなどの専門家に相談し、適切な方法で解決しましょう。
自分自身の幸せを決して諦めず、後悔のない選択をしてくださいね。
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