＜女友達と頻繁に会う旦那＞【後編】友情は大切、でもパートナーの気持ちは置き去りにしてもいいの？

前回からの続き。頻繁に異性の友達と出かけている旦那さんに苦言を呈した投稿者さん。しかし旦那さんは「友達なのに何で会ってはいけないの？」とまったく取り合ってくれません。「性別は関係ない。あくまでも“友達”だから」と一貫して自分の気持ちを曲げない旦那さんに対し、投稿者さんは何と言えば伝わるか悩んでいます。ママスタコミュニティに集まったママたちは「投稿者さんも旦那さんと同じことをしてみれば？」と”目には目を歯には歯を”作戦を提案しますが、2人きりで会えるような男友達がいないという投稿者さん。果たして投稿者さんと旦那さんの関係の行く末は……？

「私も男友達作って2人で会うけどいい？」と旦那さんに聞いてみた投稿者さん。しかし……

『旦「よくないよ」
私「なんで？　あなたがしていることと同じじゃん」
旦「結婚する前から友達だったのと、わざわざこれから作るのは全然違うだろ」』
「友達」が異性であるかどうかというより、友達になった時期が結婚前と後で異なってくるという旦那さんの言い分です。何やら自分の意見を肯定したいだけのように感じますが、投稿者さんは負けずに言い返します。
『私「じゃあ、以前からの男友達と2人で会うのだったらいいの？」
旦「相手による。下心があるかどうか」
私「そんなの本人にしか分からないことじゃん。だから、パートナーがどう感じるかが大事なんだよ」
旦「俺の女友達はもう10年近く付き合ってるけど、そんなことには一度もなってない。だから、これからもないと断言できる。でも、お前のは違うだろ」
私「そういうことじゃなくて私がどう感じるかの問題なの！　私が嫌だって言ってるの！」
旦「で、そんな相手いるの？」
私「いないけど」
旦「じゃあ、こんな話はしてもしょうがないな」
私「私たち家族なんだよ？」
旦「知ってるよ。大事にしてるよ」』
なんというか……非常に弁の立つ旦那さんですね。旦那さんからは「自分は間違ったことをしていない」という強い信念のようなものも感じます。

頑張って話し合ってみたものの、見事に論破されてしまった投稿者さん。毎回「女友達」の話になると、結局「言いたいこと」が伝わらずに、逆に「異性の友達を理解できない投稿者さんが悪い」みたいな展開になって話が終わってしまうのだそう。これほど回転の速いキレのある頭脳をお持ちの旦那さんであれば、投稿者さんが「本当に伝えたいこと」をくみ取る努力をしてくれてもいい気がしますが……。なかなか難しいようです。

「友達」がどうこうという話ではなくて……

『単純に、投稿者さんが嫌な気持ちになることより、女友達と過ごすほうが楽しくて魅力的ってことでしょ？　それなら何言っても無理じゃない？』
『嫁が嫌だって言ってんのに女のほうを優先してんだよ？　目を覚ませと旦那の頭、スリッパで叩いてあげたい。異性として見てないって言う奴はアホ。異性は異性でしかない』
『旦那さんの行動も理解不能だけど、何よりも投稿者さんが嫌だってことを無視して貫こうとするのが無理』
ママスタコミュニティに集まったママたちからは「もう何を話しても無駄じゃない？」と、旦那さんに対してさじを投げるようなコメントが目立ちます。「価値観の不一致」はもとより、投稿者さんが「イヤだ」と訴えていることを「無視している」点が問題であるという指摘に、頷きが止まりませんね。相手の価値観よりも自分の気持ちを優先し続ける旦那さんに、これから何度「女友達と会わないで」と訴えたところで……旦那さんには投稿者さんに寄り添うという気持ちが感じられないのですから、虚しいだけかもしれません。

投稿者さんは何と言えば旦那さんに分かってもらえる？

『「何をどう言い訳しようと、私はこれは浮気だと思っている」って言ってみたらどうでしょう』
それでもこの旦那さんだったら「何をどう言われようと、俺にはただの“友達”だから関係をやめるつもりはない」と言い返してきそうですが……（苦笑）。
『じゃあもう止めないけど、続ける限りどんどんあなたのことを嫌いになるから。嫌いが一定以上になったら離婚するから、そのつもりでいてね』
『本当に嫌で、このままだと貴方への愛情が無くなりそうって。それでもいいなら会い続ければって』
こちらが嫌がることをする相手から、気持ちが離れていってしまうのは当然です。それを承知のうえで会い続けるのは、パートナーの愛情を失うことよりも女友達を優先したいということになります。その部分を強調すれば、少しは伝わってくれるでしょうか？　それでも旦那さんに伝わらなかった場合は、必然的に投稿者さんの答えは出てしまう気がしますが……。

既婚者にとって「異性の友達」とは

『友達同士は“性別は関係ない”って思ってるかもしれないけれど、誰かが我慢しないと成立しない関係はダメだと思う』
『異性の友達が成立するのって既婚者の場合、お互いの配偶者が理解しているかによると思う。全然気にしない人もいるけど、投稿者さんは嫌がっている。それがすべてだよ。いくら昔からの友達でも独身の頃とは違うんだから、その女の人も配慮しなきゃいけないよね』
既婚者にとって「異性の友達」が悪いということではありません。でも結婚とは2人で創っていくものです。パートナーが異性の友達に理解を示せないのであれば、パートナーが納得するような落としどころを互いに探すことが何よりも大切なのです。そして「友達」である異性側も、既婚者と友人関係を続けるのであれば、そのパートナーへの気配りを忘れてはいけないのではないでしょうか。
『本当の友達であれば、家族が嫌がっているなら身を引くと思う』
本当の友情は、相手の幸せを願うことです。「本当の友達」であれば、自分の存在が友達のパートナーにとって嫌な存在だと思ったら、それなりの対策を考えるはずだというママのコメントにも、「なるほど」ですね。

コミュニティに集まった、たくさんのママたちのコメントを受け、投稿者さんは
『皆さんコメントありがとうございました。今は無理だけど、将来的には離婚も視野に入れるかも』
と、旦那さんとの「これから」についてしっかりと考える準備をはじめるのだそうです。どうか旦那さんが投稿者さんの「気持ち」に寄り添ってくれるよう願わずにはいられません。つくづく「結婚」とは自分の価値観だけを正義としてはいけないものなのだな……と考えさせられた投稿でした。

文・渡辺多絵　編集・千永美　イラスト・ちょもす