渡辺直美「家族愛と、友達愛が同時に来るんです」ロサンゼルスのワールドプレミアに登場＜星つなぎのエリオ＞

2025.06.12 19:21

ディズニー＆ピクサーの劇場最新作となるファンタジーアドベンチャー「星つなぎのエリオ」(原題：Elio)が、8月1日(金)に公開される。渡辺直美がアメリカ・ロサンゼルスにて行われたワールドプレミアに登場。渡辺本人や監督陣のコメント、ワールドプレミアでの様子が公開された。

ひとりぼっちの少年・エリオの成長物語

本作は、この星々のどこかに自分の居場所があると信じてきたひとりぼっちの少年・エリオが、銀河を越えて星と星をつなぐ壮大な冒険と、運命を変える出会いを通して成長していく姿を描くファンタジー・アドベンチャー。

一番の理解者である両親を失い寂しさを抱えるエリオは、“ここではない自分の居場所”を求めて、いつか宇宙に行けると信じていた。そんなある日、エリオは宇宙で開催されるさまざまな星のリーダーが集まるコミュニバースに、“地球のリーダー”と間違えられ転送されてしまう。

願いがかなったその先で彼が見たのは、明るくカラフルで夢のような宇宙空間と個性豊かなエイリアンたちだった。宇宙空間を飛び回り、「こんなきれいな場所、夢みたい！」と感動するエリオは、自分と同じように孤独なエイリアンの少年・グロードンと出会い、心を通わせていく。だが、彼らに“星々の世界”を揺るがす脅威が迫っていた…。

本作で監督を務めるのは、「リメンバー・ミー」(2017年)でストーリーアーティストを務めたマデリン・シャラフィアンと、脚本・共同監督を務めたエイドリアン・モリーナ、そして「私ときどきレッサーパンダ」(2022年)で監督を務めたドミー・シーの3人。

なお、「インサイド・ヘッド」シリーズなどピクサー過去作はディズニープラスで配信中。

渡辺直美がレッドカーペットに登場

全米公開を目前に控えた6月10日(※現地時間、日本時間は6月11日)、アメリカ・ロサンゼルスのエル・キャピタン・シアターにてワールドプレミアが開催された。USオリジナル版のオーヴァ役で声優を務める渡辺が、メインキャストの一人としてレッドカーペットに登場。公開を待ち望む大勢の観客と共に作品を盛り上げた。

イベントには、主人公・エリオの叔母・オルガ役を務めるゾーイ・サルダナ、ピクサー・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクターをはじめ、本作で監督を務めたマデリン・シャラフィアン、ドミー・シー、プロデューサーのメアリー・アリス・ドラムらスタッフ陣も集結した。

渡辺直美の演技は「Amazing！」

日本人初となるUSオリジナル版と日本版の両方で声優を務めることが発表されており、大きな話題となっている渡辺。レッドカーペットでは、渡辺がピート・ドクターに英語であいさつする。

するとピートは「それともフリーダと呼んだ方がいいかな？」と、「リメンバー・ミー」で渡辺が日本版声優を務めたキャラクターの名前で声をかける場面もあり、渡辺は「覚えてくださっていて、うれしいです！」と感激した様子を見せた。

渡辺の英語での演技について、ピートは「Amazing！ Fantastic！日本とは異なるかもしれませんが、私たちはまず声を録音し、その後アニメーターたちが繰り返し聴きながら作業を進めます。つまり、直美の声を聞いた人が、その声からインスピレーションを受けてパフォーマンスを創造したのです」と大絶賛。

それを聞いた渡辺は、「ピクサーの作品をずっと作り続けてきた人にお会いできてめっちゃ嬉しいです。めちゃくちゃ緊張もしているんですけど、今回(USオリジナル版と日本版の)どっちも声優をやっていて、こんなに褒めていただいてめっちゃうれしいです」と、喜びをあらわにした。

渡辺直美「エンタメの第一歩を踏み出せた」

US版のメインキャストとして初めてレッドカーペットを歩いた渡辺は、「本当にありがたいことに、今回はUSの本場の声優をさせてもらって、ワールドプレミアにも参加させていただき、エンタメの第一歩を踏み出せたというか、めっちゃ貴重な経験です」と語った。

会場では、大勢のファンと一緒に完成した映画を鑑賞した渡辺。上映終了後、渡辺は「最高でした！マジ泣いた！私たちのシーンは断片的に観たことはあったんですけど、全編を見て、友達愛と家族愛、最高…！ (会場内は)大盛り上がりですよ！泣けるシーンとか、笑えるシーンとか、焦るシーンとか、いろんな喜怒哀楽が出てきて、最高の映画でした。家族愛と、友達愛が同時に来るんですよ。めっちゃ見てほしい」と大興奮の様子を見せた。

ピート・ドクターは、本作について「心温まるし、面白いし、映像も目を見張るほどです。私たちは皆、人生のどこかで『自分は人と違っていて、どこかおかしいのではないか、誰も自分のことを好きではないし、ここは自分の本当の居場所なのか』と感じる時があるものです。自分の居場所がない、なじめないと悩むことが時々あると思いますが、エリオもそれを非常に強く感じていて、この映画で最も重要なポイント」と見どころをアピールした。