＜リロ＆スティッチ＞現代社会のリアルな問題を真剣に表現する…実写版の制作陣が明かすこだわり

2025.06.04 18:30

ディズニー最新作の実写映画「リロ＆スティッチ」が6月6日(金)に劇場公開される。全米ではメモリアルデー含むオープニング4日間で興行収入1億8,300万ドル(※日本円で約259億円)で堂々のNo.1スタートを記録した本作。実写だからこそ深掘りできた大人の心に響く物語について、プロデューサーと監督が思いを明かした。

「リロ＆スティッチ」は孤独にフォーカスした物語

ひとりぼっちだったリロとスティッチが奇跡の出会いを果たし、本物の“オハナ＜家族＞”になっていく人間ドラマが世界中の心を掴んだアニメーション版「リロ＆スティッチ」(ディズニープラスで配信中)。

実写版でプロデューサーを務めるジョナサン・アイリックは「この映画はプリンセスやファンタジーの王国を舞台にした物語ではない点でも独自性を持っている。そして、私たちの現代の世界を舞台に、誰もが感じたことのある“居場所がない”“孤独”という感情にフォーカスしている」と語る。

さらに、そんな物語の実写化に至った理由について「私たちの世界が舞台となった数少ないディズニー映画の一つであるこの物語とキャラクターの苦悩、ドラマ、心を人間の俳優を通して表現したかった」と話した。

単なるエンターテインメントに終わらない深みを描く

また、両親を亡くしたリロをひとりで育てようと奮闘するナニは、若すぎるゆえに失敗ばかり。

大切に思っている唯一の家族と離れ離れになってしまいそうになる物語についてジョナサンは「この作品では、リロとナニの関係により切り込んでいて、2人が直面している問題が非常に現実的でリアルだからこそ、スティッチという一見してファンタジーなキャラクターが登場したとしても人々はこの物語に共感するんだ」と語った。

実写版で監督を務めたディーン・フライシャー・キャンプも「アニメーションで6歳児が保護者から引き離されるのを見るのと、実際の6歳児が保護者から引き離されるのを見るのでは全く違う体験になります。だからこそ我々は真剣に表現するべきだったし、それこそが感情に刺さり観客の涙を誘うんです」と、単なるエンターテインメントに終わらない感情的な深みを描写したことを明かした。