「サンダーボルツ*」に登場!セバスチャン・スタン演じるバッキー・バーンズ

「サンダーボルツ*」でも活躍“バッキー”とは?キャプテン・アメリカの相棒から暗殺者、罪を背負ってヒーローとして再生…波瀾万丈な軌跡

2025.06.03 07:10
「サンダーボルツ*」に登場!セバスチャン・スタン演じるバッキー・バーンズ

5月2日に日米同時公開されたマーベル・スタジオの劇場映画最新作「サンダーボルツ*」が、5月20日に日本国内で興行収入10億円(10億2227万円)を突破、62万9297人動員のヒットとなったことが発表された。公開から約1カ月がたっても、SNS上では同作への感嘆の声や“次回作”への期待の声がやまない。同作は、過去に悪事を働きながらもアベンジャーズに代わって世界に襲いかかる危機に立ち向かうことになった、“超クセ強な無法者たち”が集結したチーム「サンダーボルツ*」が史上最強の敵“セントリー”に立ち向かう姿を描く物語。事あるごとに憎まれ口をたたき合い、お互いに武器を突きつけ合うこともしばしば。そんな彼らが、挫折などを味わいながら一致団結し、突き進んでいく姿は見ていて痛快そのもの。

「サンダーボルツ*」の面々はバッキーの他、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフの妹エレーナ・ベロワ(フローレンス・ピュー)、レッド・ガーディアン/アレクセイ(デヴィッド・ハーバー)、USエージェント/ジョン・ウォーカー(ワイアット・ラッセル)、ゴースト/エイヴァ・スター(ハナ・ジョン=カーメン)、ヴァレンティーナ(ジュリア・ルイス・ドレイファス)、タスクマスター/アントニア・ドレイコフ(オルガ・キュリレンコ)、そしてリーダー的な存在として目を引いたのがウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)だ。5月28日にディズニープラスで見放題独占配信が始まった「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」へのカメオ出演も話題になったということで、あらためてバッキーの魅力に迫る。

初代キャプテン・アメリカの相棒として初登場

バッキーがMCU作品に最初に登場したのは、「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」(2011年)。“初代キャプテン・アメリカ”となるスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)の親友として登場し、多くの戦場で彼を相棒として支えた。しかし雪山を移動している列車内でヒドラの兵士たちとの戦闘中、谷底に転落。第二次世界大戦中で「死亡」したことにされてしまう。

「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」(2014年)では、死亡したと思われていたバッキーだったが、ヒドラの下部組織に引き渡され、実験台にされて奇跡的に生存していたことが分かる。洗脳され、ヒドラの暗殺者“ウィンター・ソルジャー”として再登場。その後、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」(2016年)では、盟友スティーブの味方として活躍する。国連ビルの爆破事件によって多くの人が死亡。監視カメラに映っていたバッキーは犯人として追われることとなったが、スティーブはバッキーが犯人ではないと信じ、彼を守るために政府に反旗を翻した。これによってスティーブはアイアンマン/トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)たちと対立することになった。

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(2018年)では、「シビル・ウォー」の終盤でワカンダに行き、冷凍睡眠に入っていたバッキーが再登場。ティ・チャラ/ブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)の妹シュリ(レティーシャ・ライト)によって洗脳プログラムは完全に解除されており、ワカンダでは“ホワイトウルフ”と呼ばれて静かに暮らしていた。しかし、サノスが地球を攻撃しようとする中、スティーブがバッキーに協力を求め、戦いに参加した。傷ついていた左手はヴィブラニウム製の義手となり強化されていた。ここでもまたバッキーは悲しくも“塵”となって消えてしまう。

新キャプテン・アメリカとの関係性にも変化が

「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)にも登場しているバッキー。サノスのいわゆる“指パッチン”(デシメーション)で消滅していたが復活。重要なシーンは、終盤に年老いたスティーブが後継者としてサム・ウィルソン/ファルコンに盾を託す場にバッキーが立ち会っているところ。やっぱりスティーブとは親友であるということが分かり、そしてサムが新しいキャプテン・アメリカにふさわしい人物だと分かっている様子がうかがえる。

2021年にディズニープラスで配信されたドラマシリーズ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」にも出演。この作品がバッキーにとってかなり重要なものとなっている。過去の贖罪、そして新しい自分を見つける物語でもある本作は、サムとの関係性の変化と構築を見ることもできる。スティーブから受け継いだ盾をサムは政府に返還。それに対してバッキーは複雑な思いを抱くが、そこからの2人の描かれ方が視聴者を引きつけた。サムは新しいキャプテン・アメリカとして覚悟と決意を持ち、バッキーは“ウィンター・ソルジャー”ではなく、バッキー・バーンズとして一歩を踏み出すこととなった。

このドラマの物語を経て、バッキーは「サンダーボルツ*」にさっそうと現れた。キャプテン・アメリカの親友であり相棒から、洗脳されて犯罪者になり、過去の罪と向き合い、苦しみながらもヒーローとして再生。まさに波瀾万丈の人生であり、これまでの経緯を知れば知るほど、バッキーへの興味が深まっていく。

5月28日から配信が始まった「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」は、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で、新たなキャプテン・アメリカとなったサムの活躍が描かれている作品だが、バッキーも登場している。超人血清を持たない普通の人間であるサムは、自身のキャプテン・アメリカとしての適正に疑問を持つが、そんな彼の前にバッキーは現れた。

出演時間は短いながらも2人にとって重要なシーンで、詳しいやりとりなどは本稿では伏せておく。この登場時に、バッキーがアメリカ下院議員選挙に立候補していることが明かされ、これは「サンダーボルツ*」にもつながっている。

個性派キャラのバッキーの過去に注目すると、劇場公開中の「サンダーボルツ*」、そして配信中の「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」もまた違った角度で楽しめるのではないだろうか。

◆文=田中隆信

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