

寺尾聰、松坂桃李ら最高のいい“兄弟”“息子”に囲まれ「皆さん、うらやましいでしょ?(笑)」<父と僕の終わらない歌>

映画「父と僕の終わらない歌」(公開中)の公開初日舞台あいさつが5月23日に都内で行われ、寺尾聰、松坂桃李、佐藤栞里、副島淳、ディーン・フジオカ、松坂慶子、小泉徳宏監督が登壇。公開直前の5月18日に78歳を迎えたばかりの寺尾をサプライズで祝うため、本作に友情出演し、寺尾とも親交の深い佐藤浩市がシークレットゲストとして花束を贈った。
奇跡の実話を基にした感動の物語
2016年にイギリスでYouTubeに投稿された1本の動画に、世界中が感動した。ドライブの車中で楽しそうに歌う父と息子。助手席に座り、抜群の歌唱力で伸びやかに歌い上げる父のテッド・マクダーモットは、アルツハイマー型認知症を患っている。
この動画は、同じ境遇にある世界中の家族に感動と希望を与え、再生回数は6000万回以上を記録。これがきっかけとなり、テッドは80歳にしてCDデビューを果たし、イギリス最高齢の新人歌手となった。
この奇跡の実話を基に、日本を舞台に神奈川・横須賀に生きる父と息子に置き換えた映画「父と僕の終わらない歌」。それぞれの愛と葛藤、家族や友人たちに支えられながら、アルツハイマーの父が若き日に諦めたレコードデビューの夢を再びかなえようとするまでの感動の物語を描く。
寺尾聰と松坂慶子が思いを伝え合う
舞台あいさつでは、主人公・間宮哲太を演じた寺尾の「お楽しみいただけたでしょうか?この顔ぶれ見てください、最高でしょ!?」という客席への問い掛けに大きな拍手が沸き起こり、寺尾はこの日に至るまでの宣伝活動を振り返っていく。
「今まで何本か映画の主役をさせていただいた作品がありましたが、これくらい宣伝に“駆け回った”作品はないです。足の届くところは全部行って、ポスターを張りまくってきました。行く先々で、映画の中身を話すわけにはいかないので、とにかく『この顔ぶれでやるんだ!』と伝えてきました」と話す寺尾。
寺尾、松坂桃李、松坂慶子演じる“間宮家”の強い絆と愛が描かれる本作の上映後ということで、客席には涙ぐむ人も多く見られる中、息子役の松坂桃李は「本当に温かな空気に包まれていますね。この作品を作って良かったなと、心から思っています」と、作品のメッセージが観客に届いているのを実感した様子。
本作の舞台あいさつ初登壇のディーンは、鮮やかな金髪姿での登場となったが、「今日、すてきなメンバーと再会できることを楽しみにしていたら、昨晩寝れなくなっちゃって。普段は2時間早く起きて髪の毛を黒く染めているのですが、今日染めてくるのを忘れちゃって。すみません!(笑)」と会場を沸かせる。
作中では、鑑賞した者の記憶にきっと残る印象的な登場を果たすディーンだが、出演を決めた理由について「“オヤジ”(寺尾)から電話が掛かってきて、『出てくれ』と言われまして」と、“オヤジ”と慕う寺尾からのラブコールがあったことを明かす。
「寺尾さんとは過去に親子の役をやらせていただて、いつかまた再会できたらいいなと思って日々精進してきた」と、念願かなっての共演となったことに喜びをにじませる。
哲太の妻役として見事な“夫婦愛”を見せた松坂慶子は、「寺尾さんと一緒にシーンを進めていくと、自然と寺尾さんが引っ張ってくださって、(夫婦の関係は)自然と生まれてくるものでした。共演させていただき光栄です」と寺尾に話し、「こちらこそ、光栄です」と劇中の間宮夫婦さながらの雰囲気で、肩を組み合いながら思いを伝えた。
“弟”佐藤浩市の登場に感激の寺尾聰
それぞれが作品への強い愛を語る中、誕生日を迎えたばかりの寺尾へサプライズゲストが登壇した。作中で、哲太の主治医を演じ、寺尾とは古くから親交の深い佐藤が大きな花束を手に舞台袖に姿を見せると、予期せぬゲストに寺尾も思わず大興奮の表情を見せる。
舞台の中央でがっちりとハグを交わし、寺尾は「言葉が出ないほどうれしいです」と感激。「佐藤浩市さんは、ずっーっと親の代からの付き合いで、血はつながっていないけれど“弟”のような存在です。これまでの共演では、実際に向かい合って芝居をしたことがなかったけれど、この作品では向かい合って芝居ができてうれしかったです。腰を抜かすぐらいうれしいです!」と喜びを爆発させる。
互いに“寺にい”“こうちゃん”と、兄弟のような親しみを込めて呼び合う仲だという寺尾と佐藤。この日は劇中で親子を演じた松坂桃李、過去に息子を演じたディーン、弟のような存在という佐藤に囲まれ、「うらやましいでしょ?皆さん。こんな最高のいい男ばっかりが“兄弟”だったり“息子”だったりで!(笑)」と声を弾ませ、会場の笑いを誘う。
その後も一人ひとりの共演者に対して、愛情深い言葉を投げ掛ける寺尾だが、小泉監督に対して「最後に出演しようと背中を押してくれたのは、小泉監督の『寺尾さんの代表作にします!』という言葉でした。実際に見ていただいて、代表作になったかどうか…」と客席に問い掛けると、この日1番の拍手喝采が起こり、寺尾と小泉監督は顔を合わせて、うれしそうな様子を見せた。
松坂桃李が「ルビーの指環」生歌唱に大喜び
さらに、劇中で見事な歌声を披露した寺尾の楽曲が収められた、キャストのサイン入り“特製レコード”をサプライズで寺尾へプレゼント。世界に一つしかない超貴重なレコードに、「これをコピーして…(笑)」と冗談を交えつつ、「いやー、これはうれしいな!」と喜ぶ寺尾。
音楽についての話題では、撮影中に代表曲の一つ「ルビーの指環」を寺尾が生歌唱したというエピソードを松坂桃李と松坂慶子が紹介。「贅沢でしたね。エキストラさんとか皆さんがいるテストのときに、『ルビーの指環』を歌われて…『え、歌ってくれる!!』となって。それはすっごいうれしかったですね」と当時の興奮を明かす。
そんな松坂桃李に対して、寺尾も「彼はあんまり歌が得意じゃないっていうんですけど、一緒に歌うシーンは本当に素晴らしくて。あんまり気持ち良かったので、飛び跳ねて歌っちゃいました」と、作品を象徴するドライブ中の親子での歌唱シーンを楽しそうに振り返る。
最後に、松坂桃李は「ようやく皆さまに届けることができて、うれしく思っております。本当に愛に包まれて、心を支えてくれるような、寄り添ってくれるような、そんな作品になれば良いなと思います。ぜひ、たくさんの方に広めていただければと思います!」と呼び掛ける。
寺尾は「映画というのは長い時間を掛けて、よく『心を一つにして』と言うんですけど、なかなかうまくいかないものなんです。ただ、この映画は紛れもなくみんなが一体となって、手をつないで出来上がった作品です。文字どおり“心を込めて”作った作品です。映画のテーマは悲しいテーマかもしれません、辛い部分もあるでしょう。でも、愛に包まれた中で完結していく映画です。日本中の皆さん、ぜひ、ぜひ、ぜひ、劇場に行って見てください」とメッセージを送り、舞台あいさつを締めくくった。
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