映画「BADBOYS -THE MOVIE-」川中陽二役の池崎理人(INI)にインタビューを実施。

INI池崎理人、映画初挑戦で“メンバー愛”を再確認「グループっていいな」＜映画「BADBOYS -THE MOVIE-」＞

2025.05.22 11:00

映画「BADBOYS -THE MOVIE-」が、5月30日(金)に劇場公開される。本作は田中宏による伝説的不良漫画「BADBOYS」が原作。過去に何度も映像化されてきた時代を超えて愛される⼤⼈気漫画が、2025年東映配給にて実写映画化する。今回WEBザテレビジョンでは、主人公を陰ながら支える、兄貴肌な川中陽二役・池崎理人(INI)にインタビューを実施。映画初挑戦となる池崎に、オファー時の心境や役作りの工夫、本作に関連してINIの“メンバー愛”を感じる瞬間などを伺った。

「“池崎理人”だからこそ声をかけていただけた役なのでは」

――最初に映画「BADBOYS -THE MOVIE-」に出演が決まったときの心境を教えてください。

本当にびっくりしましたし、何より“ビビり”があって、正直、最初はやらせていただくか迷いました。伝説の不良漫画、しかも川中陽二という準主役の役。自分に務まるのか……と、事務所のいろいろな人にも相談しました。最終的には、「“池崎理人”だからこそ声をかけていただけた役なのでは」と思い、演じることに決めました。

――いろいろな人に相談したということですが、INIのメンバーにも？

はい。(田島)将吾くんに相談した際に、「今回のオファー、なかなか来るものではないし、とってもいい経験になると思う。深く考えずにとりあえずやらせてもらったらいいじゃん」と言ってくれて。その後押しもあって、思い切って引き受けることにしました。

――主役は同じ事務所所属のJO1豆原一成さん。主役が豆原さんだと知ったときはどう思いましたか？

お芝居の現場で一緒になることは珍しいことだと思いますし、なによりその存在がとても頼もしくて心強かったし、安心感にもなりました。

――撮影前に何かやりとりは？

先輩・後輩ではありますが、実はこれまであまり接点がなくて。今回、撮影前のアクション練習で初めてしっかり顔を合わせ、お互いのことを話して、連絡先も交換させてもらいました。そこから少しずつ打ち解けていって、結果的にはとても仲良くなれました！

「まめちゃん(JO1・豆原)は、一瞬で役に入れてくれるような人」

――今回が初めての演技仕事、しかも不良役ですが、役作りはどのように？

僕自身、全然不良じゃなくて(笑)。なので、役作りがとても難しいなと思いました。でもそれこそ原作漫画を読み、アニメ化されたものを隅々まで観て、“陽二がどういう人間なのか”、“どういう感情表現をする人なのか”を勉強しました。さらに、それを実写に落とし込むときはどう表現するのが正解なのかと考えて、いろいろな不良漫画の実写化作品も見漁りました。

――勉強の結果、「川中陽二」という人物をどのような人物だと捉えましたか？演じるにあたってこだわったことや意識したことも教えてください。

陽二は一見クールに見えるのですが、意外と感受性が豊かなんですよね。感情表現がすごく大きくて、悔しいときは「クソ〜！」と言って、うれしいときにはすごくにやけたりするような、愛すべき面白いキャラクターだなと思いました。そこは自分とは真逆。割と僕は普段、そういう表現が小さいほうなので、演じるときには、ストッパーを無くして、感情をそのままぶつけようと意識しました。

――見た目にも何かこだわりがあれば教えてください。

髪色ですね。陽二を演じるということで、ひさしぶりに金髪にしました。INIの活動でもこの“陽二カラー”でセットしています。

――他のキャストとは仲良くなりましたか？

先ほどお話した通り、まめちゃん(豆原一成)とは仲良くなりましたし、(井上)想良くんや(山中)柔太朗くんとも仲良くなりました。この４人は撮影時の控え室も一緒で、部室みたいなテンションでずっとしゃべっていましたね。それから、大下ヒロトくんも優しく演技を教えてくださって、大変お世話になりました。そして、(岩永)丞威さんも。丞威さんは「BADBOYS」の世界に出てきそうなくらいカッコいい方。特にアクションがカッコ良すぎて…！劇中で、陽二がヒロに挑発されるシーンがあるんですが、本当にオーラを感じました。でもしゃべるとすごく優しくて。ダンスもされる方なので、そういう話もして仲良くなりました。

――さまざまな個性豊かなキャラクターが登場する本作ですが、池崎さんが好きだなと思うキャラクターはどなたですか？

丞威さん演じるヒロが好きですね。その理由の一つは、恐らく「丞威さんが演じているから」なんですけど…(笑)。ヒロはめちゃめちゃ強いし。でもエリカの尻に敷かれていて、エリカにだけは頭が上がらないというかわいらしさもあって、すごく魅力的なキャラクターだなと思います。

――豆原さんと仲良くなったというお話がありましたが、お芝居を実際に一緒にしてみていかがでしたか？

まめちゃんは本当に優しいし、なにより気が合います。今じゃもう先輩を超えて“親友”という感じなのですが(笑)、役に入ると、一気に「まめちゃん」から「桐木司」に変わるんです。すごく強そうに見えたり、陽二としては「引っ張っていかなきゃ」と思わされるようなかわいさがあったり。その切り替えがすごいし、とにかくめちゃくちゃカッコ良かったですね。役としては、陽二が司を引っ張っていくという関係性ですけど、実際に演じているときは、まめちゃんが空気を作ってくれて。「俺もやらなきゃ！」というスイッチを入れてくれるような、素晴らしい役者さんでしたね。

――お芝居については何かやりとりはされましたか？

まめちゃんから具体的に何かアドバイスをもらうということはなかったのですが、演技をするときには“瞳”が語りかけてきました。話をしなくても、一緒にお芝居をすると一瞬で役に入れてくれるような人でした。

新たな役に挑戦したい気持ちも「ラブストーリーだけは想像したことなかった」

――最初に話が来たとき、受けるか悩んだともおっしゃっていましたが、実際にやってみてお芝居の面白さはどのようなところに感じましたか？

正直、演じる前は「“カメラの前で映る”ということでは、MV撮影と同じような感じなんだろうか」と思っていたのですが……全然違いました。セリフはあるけど、振り付けがあるわけではなく、表情や動きは全部自分に委ねられる。恥ずかしさもありつつ、そこが面白さでもあると思いました。まだまだ勉強しなきゃいけないなと思いましたけど。でもみんなで力を合わせて演じ、ひとつの完成した映像を観たときの達成感や満足感は本当に大きかったですね。自分がもっと成長すれば、さらに納得のいくものになるんだろうなと思いました。

――ということは、お芝居はまたやってみたい？

お話をいただけるならやってみたいですね。

――やるなら、どんな役やどんな作品をやってみたいですか？

何だろうな〜。

――学生ものとか、ラブストーリーとか？

ラブストーリーかぁ。いろんな取材で「こんな役やりたいです」と言ってきたんですけど、ラブストーリーだけは想像したことなかったですね。でも自分がラブストーリーを表現するとどうなるのか、ファンの方々にどんな姿を魅せられるのかというのは気になりました。はい、やってみたいですね。

――先ほど、実際に演じてみるとお芝居は音楽活動とは違うとおっしゃいましたが、アーティスト活動での経験が役に立ったなと思うことはありますか？

「どうしたらキャラクターがカッコよく映るのか」というのは、普段の活動が活かせたのかなと思いますね。シンプルに、自分の顔はどの角度が一番よく見えるのかとか。逆に、お芝居をやったことで、アーティスト活動の際にジャケット撮影とかミュージックビデオの撮影にも活かせるようになった気がします。僕たちの作品は基本的に世界観がすごく強い。そのなかで、“この楽曲の中で、「池崎理人」というキャラクターはどう行動すればカッコいいのか”というのは、演技の勉強をしたことでより考えるようになったのかなと思いますね。

――本作では、仲間の愛情や友情が深く描かれていますが、池崎さんがINIのメンバーの愛を感じるなと思う瞬間はありますか？

ちょうど今、連絡をとりあっていて。今日はメンバーそれぞれが別々に仕事をしていて、さっき「応援メッセージください」って送ったんですよ。そしたら、みんなそれぞれ連絡をくれて。そのなかで、最年少の松田迅だけは、「頑張れ」とかではなく、家に届いたダーツ台の自慢をしてきました(笑)。でも意外とうれしくて。それを見て元気が出ました。後藤威尊も鍛えた背中の写真をくれました(笑)。そんなときに「グループっていいな」「仲間っていいな」と思います。

今狙っているアイテムは…“伝説のマットレス”!?

――劇中で、司や陽二はそれぞれの大切なものを守るために行動しますが、池崎さんがお仕事をするうえで大切にしていることを教えてください。

まずはファンの方に寄り添うこと。ファンの方ありきの僕たちなので、ファンの方には本当に感謝していますし、同時に謙虚な気持ちも忘れちゃいけないなと思っています。親からも「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を言われていて。その気持ち、言葉は大切にしています。

――池崎さんが思う本作の魅力を、改めて教えてください。

とにかく男のロマンが詰まっていて、観た後はやる気が出てきて……闘いたくなると言いますか(笑)、何かに打ち込みたくなるようなエネルギーやアドレナリンを感じられる熱い作品です。また、仲間の大切さや自分の守っていきたいものを改めて考えるきっかけにもなると思います。それから、司と(由本)久美ちゃんのキュンキュンシーンも見どころ。撮影ではその現場にいなかったので、完成版を観て「こんなにキュンキュンシーンがあるんだ！」って、自分が出ていることも忘れて「いいね、このふたり！」という気分になったので、そこも注目していただければと思います。どの世代の方もキュンキュンできると思います。

――最後に……“伝説の単車”が本作のキーアイテムですが、池崎さんが今狙っているアイテム、欲しいと思っているものがあれば教えてください。

大谷翔平選手が使っているマットレスです。この間、オーダーメイドで枕を作ったんですけど、それを作っている間にお店のマットレスに寝っ転がっていたら「それ、大谷翔平さんのマットレスですよ」と言われて。そのマットレス、本当に寝心地が良かったんです。自分たちはアーティストですけど、アスリートだなと思うくらい踊ることもあって、身体のため、健康のためにお金をかけるのは正解だなと最近思うようになったので……“伝説のマットレス”、欲しいですね(笑)。

※池崎理人の“崎”は、正しくは「たつさき」。

◆取材・文＝小林千絵