高橋一生、自ら提案したイタリア語の長ぜりふに苦心「思った以上に長かったんです」

2025.05.12 20:43

俳優の高橋一生と飯豊まりえが、5月12日に都内で開催された映画「岸辺露伴は動かない　懺悔室」ジャパンプレミアに登場。共演の戸次重幸、井浦新、メガホンをとった渡辺一貴監督と撮影エピソードや共演した感想などを語った。

「岸辺露伴は動かない」の“原点”を実写映画化

「岸辺露伴は動かない」は、荒木飛呂彦のコミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれたスピンオフシリーズで、2020年12月に実写ドラマ化。2021年12月に第2期、2022年12月に第3期が放送され、2023年5月には映画版第1弾「岸辺露伴ルーブルへ行く」が公開に。今作では邦画初となる全編イタリア・ベネチアでのロケを行い、「岸辺露伴は動かない」の原点とも言える「懺悔室」を映像化された。

高橋は人の心や記憶を本にして読み、指示を書き込むこともできる「ヘブンズ・ドアー」という特殊な能力を持つ主人公の漫画家・岸辺露伴を、飯豊は露伴の担当編集者・泉京香を演じている。

イタリアが舞台ということで、劇中では露伴が流ちょうなイタリア語を話している場面もあるが、イタリア語について高橋は「イタリア語は前回の『ルーブルへ行く』(フランス語)よりもカタカナ発音に近いのかなと思います」とした上で、「短期間ですけど勉強させていただいて、その印象を受けたのでフランス語よりはやりやすかったかなと思います」と振り返る。

続けて「でも、思った以上に(イタリア語のせりふが)長かったんです。台本で本来は日本語になっていたせりふを、『イタリア語にしたいです』って言った僕の自業自得なんですが(笑)。もうちょっと端折りたいなって気持ちはあったんですけど、リズム感は大事にしたいなと思ってそのままやらせていただいております。その辺もどんなふうに映っているか皆さんのご感想を聞きたいなと。(やりたいって)言わなきゃ良かったですよね。本当に。すごく長かったんで(笑)」と、自ら提案したもののイタリア語の長ぜりふに苦心したことを伝える。

「でも、フランス語よりはライトにできたかなと思います」と、充実感をにじませながらアピールした。

飯豊、井浦の“ジョジョ愛”に驚嘆「『オタクがいる！』って」

最初の実写ドラマから数えると5年、劇場版としては2年ぶりとなる今作。シリーズ初参戦となった戸次と井浦について聞かれると、飯豊は「失礼を承知で言うと、本当に一瞬戸次さんか分からないくらい浮浪者という役を全身で生きていらっしゃっていて、まるで漫画の世界から飛び出してきたかのような説得力があって、本当に感動しましたし驚きました」と、物語のカギを握るキャラクターの一人である浮浪者・ソトバを見事に体現した戸次を称賛。

また、これが初共演だという井浦については「撮影の合間の食事休憩などでお話しさせていただいたんですが、すぐに『この方ものすごくジョジョ愛がある』というふうに感じて。いい意味で、ですけど、『オタクがいる！』って思って、心の中でガッツポーズしていました」と笑顔を見せ、「お二人が出演してくださったことで、この作品に大きな力を与えてくださったと思っていますし、本当に心強かったです」と、二人のあふれんばかりの“ジョジョ愛”に敬意を表した。

さらに、サプライズで原作者の荒木氏からのメッセージと描き下ろしイラストがプレゼントされる場面も。高橋や飯豊はもちろん、原作ファンだという戸次、井浦もうれしそうにイラストを見つめ、キラキラ瞳を輝かせていた。

映画「岸辺露伴は動かない　懺悔室」は5月23日(金)より全国公開。

◆取材・文・撮影＝月島勝利(STABLENT)