映画「ネムルバカ」舞台あいさつのようす

久保史緒里、平祐奈に「眠れバカ!」 映画「ネムルバカ」撮影中の思い出とその後の希望を語った舞台挨拶

2025.04.09 08:30
映画「ネムルバカ」舞台あいさつのようす

人気漫画家・石黒正数による傑作青春漫画「ネムルバカ」を原作とした映画「ネムルバカ」が、3月20日(木・祝)より新宿ピカデリー他にて全国公開中。メガホンをとるのは「ベイビーわるきゅーれ」シリーズで知られる監督・阪元裕吾だ。4月6日には、MOVIXさいたまにて舞台挨拶がおこなわれた。

オリジナルシーンにも好反応

本作の主人公は、大学の女子寮の同じ部屋に住む2人。後輩・入巣柚実役を久保史緒里(乃木坂46)が、先輩・鯨井ルカ役を平祐奈が演じる。本作で2人は初共演、W主演。同日登壇したのは久保、平、阪元監督の3名だ。

「Filmarks(フィルマークス)」での初日満足度1位を獲得しただけでなく現在も高いスコアを維持し、さらにはSNSでも大好評の本作。反響をそれぞれに聞くと「呟いてくださっている方が多くて嬉しいです」と平、続けて久保は「もちろん1回見てくださるだけで嬉しいことですけど、何回も見てくださっている方がすごい多いような気がしています」と続けた。

客席に鑑賞回数を聞くと2回目以上と答える人も多く、久保が「我こそは1番見てますっていう方は?」と尋ねたところ6回、さらには10回という猛者も現れた。この日は仙台で舞台挨拶の後、大宮に移動しての舞台挨拶。中には登壇者と同じく、仙台参加の後、大宮にも参加したという熱列なファンも。

監督にも反響を聞くと「原作物の映画は生まれて初めて撮ったんですが、ほんまに原作ファンの方にどう思われるんやろうか…?と1番思っていたところなんです。大丈夫やったんか!って思える反応が多くて嬉しいです。原作ファンの皆様に見てもらえると嬉しいですね」と笑みがこぼれていた。

奇しくも4月6日はちょうど1年前にクランクインを迎えた日。平は「ルカとピートモスがOTレコーズに行くシーンが初日だったんです」とクランクイン当時のようすを振り返る。「その次の日に久保さんがクランクインで、2人のアパートで『先輩起きてくださいよー』(入巣がルカを起こすシーン)の撮影でした。『起きてくださいよ』なんて何回やったやろ?っていうぐらいやりましたよね」と初日の思い出を話す監督。しみじみと当時のことを思い出して笑顔になる3人に、会場も和やかなムードに包まれる。

その後お客さんやスタッフからの質問が書かれた紙の入ったボックスが用意され、引いた質問に答えた。久保が引いたのは「原作者の石黒正数先生とお話しされる機会はありましたか?」という質問。久保と平は初めて完成した作品を試写会で観た時、石黒に挨拶をしたという。「一緒に見るというのはなんか、すごいドキドキだったね!」と平。久保は「『あ!入巣さん!ルカさん!』て呼んでいただけたのがすごい嬉しかったですね」と2人とも緊張しつつ原作者の石黒に認知されたことがとても嬉しかったと明かしていた。

撮影前からコミュニケーションを取っていた監督は「バンドマンの怠惰な日常を、バンドマンのリアルを描いて欲しいっていうお話があったので、原作にはないオリジナルシーンも追加させていただきました。(インディーズバンド“ピートモス”の)メンバー3人がラストシーンにエアドラムとかで入ってくるじゃないですか?それが原作ファンからしたら、この入巣とルカ2人の話になんであの男3人が入ってくるんだ!と怒られるかな?と思ったら意外とみんなあそこがいいんです!って言っていただけて」としみじみコメント。

久保と平も「大好き!」というラストシーン、監督は少し原作ファンの反応を気にしていたことが明かされた。監督はあえて原作にはない、入巣も一緒に歌う演出を取り入れたそうだ。「どんなテンションの面持ちだったんですか?」と監督に聞かれ久保は「あの撮影はすっごい記憶に残っていて。あの日はあのライブ会場に入るだけで私はもう泣いてしまいそうで。1日中朝からずっと現場には入っていたんですが、たいちゃんのライブシーンというのを見れていなかったので、撮影の時が初見でした。とにかくもう本当にこの曲の歌詞もそうですし、なんか物理的な距離はあっても自分にだけ分かる何かっていうものをすごい感じて。距離は遠くとも1番近くに感じたシーンだったのでぐっちゃぐちゃでした」と振り返った。

「すごい質問!」キャストも驚く鋭いQ

続けて平が引いた質問は「もし皆さんがルカの立場だったら自分の描いていた未来とは違うソロデビューのオファーを受けますか?」という質問。これには「すごい質問!」「誰ですか?この質問書いた方?」と全員が好反応を見せる。

「入巣はやだやだ言ってますけど、なんか否定できるものではないというか…ルカ先輩の今までの考えを聞いて、海でのシーンの会話とかを知った上での選択なので。腑に落ちるという感じがあるから…で自分はどうなのか!?ていうね。難しい!」と久保は悩ましげ。平は「1回やってみるんじゃない?1回はね。やめるのはね、やめようと思えばやめられる気がするし。続ける方が大変だと思いますし。やらない後悔よりやって後悔かな…」と自身の考えを交えた答えを述べた。

2人に「監督はどうします?」と話を振られた監督は「自分が朝ドラとかを撮ることになるってことですか?」と監督らしい解釈。「朝ドラは素晴らしいですけど、でも大衆娯楽が好きだから結構乗っちゃう派なんですよ。すごい尖っていると思われがちなんですけど。昔のファンの人に、僕の夢はゴジラを撮ることです。と言ったらなんか2時間ぐらい説教されたこともありました。“A。または人間、”の気持ちです。なんか商業のレール乗ったなあいつ、みたいなこと言われるかもしれないですけど『ネムルバカ』でもめちゃめちゃ好き放題やらせてもらっているので、塩梅を自分の中で見つめるっていうことが大事なんじゃないでしょうか?はい、阪元でした」と自分に置き換えての考えを明かす。

続けて「皆さんは今でも忘れられない思い出の曲はありますか?」という質問を引き当てた久保は、「私は『ネムルバカ』です!」と即答。「私は歌も歌ってたりするんですけど…今迷わず言っちゃった!でも、ちょうど今日で撮影から1年じゃないですか?本当に私は撮影していた頃から今日まで聞かなかった日はないっていうぐらい、今も現在進行形で毎日聞いてますね。『ネムルバカ』の撮影が終わった後もずっと聞いて活力にしてました。私が絶対に一番聞いてると思う。もう宝物です」と自分にも数多くの曲がある中で熱弁。

これには平も「嬉しい!嬉しいですね」と感謝しきり。そんな平は「私は頑張ろう!って思う時に聞く『僕が手を叩く方へ』(乃木坂46)です」とアンサー。親友である久保のセンター曲を挙げた。

久保「眠れバカ!」

最後に「実際にお互いにここが後輩っぽいな、先輩っぽいなと思うことありますか?」という質問を久保が引く。作中では先輩後輩の関係性の2人で、プライベートでも平が年上。撮影中はずっと先輩後輩感があったものの、終わってからは全然ないとのこと。

ここで久保が「先輩ですしこんなこと撮影中は言えなかったと思うんですけど…朝仙台に向かう時とかも、正直寝たいじゃないですか?都内から仙台まで大体1時間半かかるのに、なんか1時間ぐらい寝なくてずっと喋ってて。たいちゃんに『おやすみ』って言ってもずっと喋るから、眠れバカ!って言ってました」と2人のやり取りを暴露しお互いに笑いあっていた。

イベントの最後にそれぞれから一言ずつの挨拶へ。監督は「こんなにたくさんの人に来ていただいて本当に嬉しく思っております。ゴールデンウィークぐらいまで頑張っていけたらと思っておりますので、皆様是非とも感想の方ツイートしていただければと思います。映画の感想って批評など、そういうレビューみたいな少し堅苦しいイメージがあるかもしれないですが、本当に一言二言だけでもいいのでこういう思い出があったなとか懐かしいことを思い出させる映画にしたつもりですので、書いていただけたらとっても励みになります」と結ぶ。

平は「今日しーちゃんと仙台も行って。しーちゃんの地元にも行けて本当にただただ旅行しているような気分ですごい楽しいです。この映画は生きているだけで素晴らしいんだよっていう自分の今日まで生きてきたこの人生を肯定してくれるようなすごく、いろんな言葉が心に刺さる映画ができたなって思っています。私も生涯大切にしたいなと思える作品です。そしてしーちゃんと監督と素敵なキャストスタッフの皆さんと出会えることもできました。これから先も何か壁にぶつかった時は『ネムルバカ』を思い出していただけたら嬉しいなと思います。実は他のキャストの方は色々と舞台挨拶まだ予定されているそうなんですが、しーちゃんと私の2人は今日が最後らしいです。でもまたやりたい!それには皆さんの声が必要なんです。2人でまた皆さんの前でお話ができるように、いろんな口コミとか何でもいいのでお力添えいただけると、また私たちがここに立てるかもしれないので、もしよかったら引き続き応援よろしくお願いします」と希望を語った。

久保は「今日が撮影初日からちょうど丸1年ということで、そんな日に皆さんの前でこうやって作品を届けられて、お話させていただいてることが本当に嬉しいなという風に思います。撮影は本当にちょうど1年前だったので、その頃自分たちの中で過ごしていた青春の日々を公開という日を迎えて、それから公開3週目に入りました。今もこうしてその私たちが過ごした青春の日々を皆さんにご覧いただくことができて、皆さんの中には大学生活だったりだとか、それだけじゃなく、いろんな青春の日々だったりだとかもしくは自分が青春だと感じていなかった日々すらも実は青春だったりだとか。そういういろんな気持ちをこの映画を見て思い出したり、思い返したり、そういうきっかけになっていたら嬉しいなと思います。是非、今日はなんとなく何もなかったなとか、なんか今日終わっちゃいそうだな、みたいな日に映画館にまた立ち寄っていただけたら嬉しいです。この作品は本当にいろんな個性を持った人が出てくるので、みんなに会いにまた劇場に来てください。そんな皆さんのお力があれば私たちの舞台挨拶がまた叶うんじゃないかなと信じておりますので、ぜひぜひ!」と熱く語り、大きな拍手と包まれてイベントは終了した。

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