MEGUMI、グラビアでの経験活かし女優・実業家へ “魅せる力”と“俯瞰のマインド”を持つ真のタレント
MEGUMIの勢いがすさまじい。2020年に「台風家族」「ひとよ」で第62回ブルーリボン賞の助演女優賞を初受賞して以降、より一層磨きがかかっている。役者業と並行して、実業家・美容家としての活動も順調そのもので、2023年に出版した初の美容本「キレイはこれでつくれます」(ダイヤモンド社)は実用書部門年間1位(トーハン調べ)というベストセラーを記録。「MEGUMIここにあり」を天下に示したといっても過言ではない。荒川良々との夫妻役もハマっていた配信ドラマ「季節のない街」や風のエレメント・ゲイル役の日本版声優を務めたディズニー&ピクサーのアニメーション「マイ・エレメント」、話題を集めた連続ドラマ「あなたがしてくれなくても」(2023年、フジテレビ系)、自らプロデュースした女性応援ドラマ「完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの」「くすぶり女とすん止め女」(どちらもテレ東系)なども含めて、表現者・MEGUMIは充実の極みを迎えている。そんなMEGUMIについて、音楽をはじめ幅広いエンタメに精通するジャーナリスト・原田和典氏が掘り下げる。
大手事務所からグラドルとしてデビュー
岡山・倉敷市出身のMEGUMIは、元々R&Bやゴスペルといったジャンルの歌手を志望していたが、上京後に師事したボイストレーニングの先生がグラビアアイドルの多数所属するイエローキャブの野田義治社長(※当時)と知り合いだったことで2001年に同事務所からグラビアデビュー。恵まれた美貌・スタイルを武器に一気にブレイクし、テレビにもどんどん登場。落ち着きのあるアルトボイス、物おじしない発言もあって、群雄割拠のグラドルたちの中で異彩を放った。
2003年には歌手デビューし、坂本九のカバーで「見上げてごらん夜の星を」などを発表。レゲエやヒップホップ系のミュージシャンとも交流した。アメリカ・オレゴン州で運営されている“最大のオンライン音楽データベース”ことDiscogs(ディスコグス)には全4作品が登録されており、アルバム『LOVE ALL PLAY』はSpotifyでも試聴可能。生半可な「MEGUMI観」を軽くぶち破るガチのダンス・ミュージック系ボーカル作品だ。
ちなみにMEGUMIと世界的歌姫ビヨンセは同い年。ビヨンセも同じ2003年に初ソロアルバムを発表していることは頭の隅に叩き込んでおきたい(両者のデビュー作には同じ時代の空気が流れているといっていいはず)。
しかも『LOVE ALL PLAY』ではスティーヴィー・ワンダーの「レイトリー」をラヴァーズ・ロック風のアレンジでカヴァーし、一番トロピカル・グルーヴのさく裂する曲と言っても過言ではない「DIVE」では、当時MEGUMIと同じ事務所だった、文才のある、あの“サトエリ”こと佐藤江梨子が作詞で協力している。
俳優としても抜群の存在感
2004年頃からは本格的に俳優業にも進出、木村拓哉主演のテレビドラマ「プライド」(2004年、フジテレビ系)や連続テレビ小説「風のハルカ」(2005-2006年、NHK総合ほか)などに登場。2007年には木村拓哉主演映画「HERO」で映画初出演も果たした。
2000年代後半からしばらくは結婚・出産などによるものか、芸能活動がゆったりしたものになったが、2018年に役所広司主演の映画「孤狼の血」に登場、さらに「台風家族」「アイネクライネナハトムジーク」「ひとよ」、テレビドラマ「偽装不倫」(2019年、日本テレビ系)や映画化もされた「極主夫道」(2000年ほか、日本テレビ系)などを通じて、新たなピークを築いて現在に至っている。2023年に公開された出演映画は、声優を務めた「マイ・エレメント」も含めて計7本。まさに「MEGUMIここにあり」なのだ。
「マイ・エレメント」はディズニー&ピクサーのアニメーション作品。火・水・土・風のエレメントたちが暮らす世界を描く本作で、MEGUMIはどんな困難も吹き飛ばす風のエレメント・ゲイル役に抜てき。力強さと優しさを兼ね備えたゲイル役を見事に演じた。
劇場公開時の会見では「お友達、家族も含め、同世代のお友達からわざわざDMというか、どの方も“泣いた”というふうに言ってくださって、世代に関係なく本当にみんなで楽しんでいただけたんだなって。こんなに連絡をもらったのは初めてのことで、とてもうれしかったです」と語っており、2023年は声優としても存在感を発揮した年となった。
大の音楽ファンであるだけに「聴かせること」の重要性は知り尽くしているであろうし、グラビアでの経験で培った「どう見せて(魅せて)いくか」という視点も現在の活動に大きく役立っていることだろう。そこに深みのある声、多彩な表情、硬派な役から軟派な役までさまざまな役をモノにしてきた柔軟性、プロデューサーとして必要不可欠な要素であろう「俯瞰のマインド」、さらに、一人の人間としての成熟が加わって、今のMEGUMIは、大変に色彩感豊かな境地にある。元来タレントや芸能人という肩書きはこういう多彩な才能を持つ人にこそふさわしい。
「安心して演技力に浸らせてくれる」ところと「次は何に取り組んでくれるんだろうとワクワクさせる」ところを両立させながら、MEGUMIの活動はますます上昇気流を描いていくに違いない。
◆文=原田和典
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