アカデミー賞候補入りの日本人夫婦、授賞式直前の心境を語る
2014.03.01 18:50
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「第86回アカデミー賞」の長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた映画「キューティー&ボクサー」の主人公となった現代芸術家・篠原有司男と乃り子夫妻が、カリフォルニア州ロサンゼルスで28日(現地時間)モデルプレスのインタビューに応じ、授賞式前の心境を語った。
現地入りしてからすぐに会場を下見したという篠原夫妻。会場の様子を目の当たりにした感想について有司男さんは「素晴らしいじゃない!大階段がザーってなっててオスカー像が聖母マリアみたいになってんの」と興奮気味に話す一方で、乃り子さんは「やっぱり私たちはアートが中心で映画じゃないじゃない。だから他人の神殿に来ているような気持ちね。違う宗教の総本山にきたみたいよ」と控えめながらも嬉しそうに語った。
また、受賞への自信を問われた有司男さんは、「当たり前よ。疑いなしよ。取れるに決まってるじゃんよ」とキッパリ言い切り、「だってこの作品は一番人間性に訴えかけてんだから。僕はこれは奇跡の映画だと思ってる。乃り子と一番盛り上がっている時の姿だし、人間の心にハッキリ訴えてる。作り物じゃなくてみんなの生き様がたっぷりはいってるんだから」と胸を張った。
また、トレードマークの三つ編みヘアのきっかけを問われると02年に訪れたインカ帝国の女性たちの影響だといい、「三つ編みにして近所にミルクを買いに行ったら若い青年が『ハイ、キューティ』って言ってきたの。49歳の時なのよ」と知られざるエピソードを明かした。
夫婦生活40年の歴史について有司男さんが「二人三脚みたいなもん。気が合わないと転がっちゃうんだよね」と例えると、乃り子さんは「私には足かせがついているようなものよ」と冗談めかすなど、今回のインタビューでも終始仲睦まじい掛け合いが繰り広げられた。
「第86回アカデミー賞授賞式」は2日(現地時間)に開催。日本では、3月3日(月)午前9:00~WOWOWプライムにてこの模様を独占生中継する。(モデルプレス)
創作に人生を捧げ、ひた走る有司男(通称:ギュウちゃん)。乃り子は、美術を学びにやってきたNYでギュウちゃんと出会い、恋に落ち、結婚。学業の道を捨てた。一男をもうけ、妻であり、母であり、アシスタントであることに甘んじていた彼女は、ついに自分を表現する方法を見つける。それは、夫婦のカオスに満ちた40年の歴史を、自分の分身であるヒロイン“キューティー”に託してドローイングで綴ること。かくして夫婦による二人展が企画された…。故・岡本太郎氏は生前、篠原の活動を「ひたむきなベラボウさ」と激賞したという。
■篠原有司男(しのはら うしお)プロフィール
1932年、東京生まれ。60年代、日本で結成された芸術家集団「ネオダダイズム オルガナイザーズ」の中心人物。前衛的なパフォーマンスやジャンク・アートで注目を集め、ボクシング・ペインティングで一躍有名に。69年渡米、活動の拠点をNYに移す。2007年毎日芸術賞受賞、12年ニューヨーク州立大学ニューパルス校ドースキー美術館で初の回顧展を開催。
■篠原乃り子(しのはら のりこ)プロフィール
1953年、富山県生まれ。72年、19歳で美術を学ぶためNYへ。アート スチューデンツ リーグに入学。6カ後、篠原有司男と出会い、結婚、出産を経て、2003年インターナショナル プリント センター ニューヨークのニュープリント展に入選。2004年ボストンのウェレスリー大学のデイヴィス美術館に作品が収蔵される。2007年ニューヨークのジャパン ソサエティ100周年記念展にグループ展で参加。近年はキューティー シリーズを創作中。
【アカデミー賞関連番組 WOWOWプライムにてオンエア】
・徹底検証!第86回アカデミー賞授賞式3月9日(日)午後3:00
・第86回アカデミー賞授賞式ダイジェスト3月9日(日)午後3:20
また、受賞への自信を問われた有司男さんは、「当たり前よ。疑いなしよ。取れるに決まってるじゃんよ」とキッパリ言い切り、「だってこの作品は一番人間性に訴えかけてんだから。僕はこれは奇跡の映画だと思ってる。乃り子と一番盛り上がっている時の姿だし、人間の心にハッキリ訴えてる。作り物じゃなくてみんなの生き様がたっぷりはいってるんだから」と胸を張った。
ノミネート入りで街でも大反響 逃れられないアートの魅力
ノミネート入りが決定してからは、道を歩くだけで握手や写真を求められ「素晴らしかった」と声をかけられることも多くなったとういう2人。乃り子さんは「この作品は人生を頑張っている人やキャリアをつかもう、生き抜いていこうっていう人、問題を克服しようとガッツがある人にうけるのかもしれない」と自己分析し、アートの魅力については「アートっていうのはマジックなの。アーティストを引き込んじゃうの。それを始めたら悪魔の呼声のように逃げられないの。ゴッホだってアートというマジックに引き込まれて逃げることができなくなってしまったの」と力説した。また、トレードマークの三つ編みヘアのきっかけを問われると02年に訪れたインカ帝国の女性たちの影響だといい、「三つ編みにして近所にミルクを買いに行ったら若い青年が『ハイ、キューティ』って言ってきたの。49歳の時なのよ」と知られざるエピソードを明かした。
夫婦生活40年の歴史について有司男さんが「二人三脚みたいなもん。気が合わないと転がっちゃうんだよね」と例えると、乃り子さんは「私には足かせがついているようなものよ」と冗談めかすなど、今回のインタビューでも終始仲睦まじい掛け合いが繰り広げられた。
「第86回アカデミー賞授賞式」は2日(現地時間)に開催。日本では、3月3日(月)午前9:00~WOWOWプライムにてこの模様を独占生中継する。(モデルプレス)
「キューティー&ボクサー」とは
「キューティー&ボクサー」とは、“日本で初めてモヒカン刈りにした男”と言われるNY在住40年、御年81歳の芸術家・篠原有司男とその妻・乃り子の赤裸々な日常と芸術家として生きる波乱に満ちた人生を描いた愛と闘いのドキュメンタリー。創作に人生を捧げ、ひた走る有司男(通称:ギュウちゃん)。乃り子は、美術を学びにやってきたNYでギュウちゃんと出会い、恋に落ち、結婚。学業の道を捨てた。一男をもうけ、妻であり、母であり、アシスタントであることに甘んじていた彼女は、ついに自分を表現する方法を見つける。それは、夫婦のカオスに満ちた40年の歴史を、自分の分身であるヒロイン“キューティー”に託してドローイングで綴ること。かくして夫婦による二人展が企画された…。故・岡本太郎氏は生前、篠原の活動を「ひたむきなベラボウさ」と激賞したという。
■篠原有司男(しのはら うしお)プロフィール
1932年、東京生まれ。60年代、日本で結成された芸術家集団「ネオダダイズム オルガナイザーズ」の中心人物。前衛的なパフォーマンスやジャンク・アートで注目を集め、ボクシング・ペインティングで一躍有名に。69年渡米、活動の拠点をNYに移す。2007年毎日芸術賞受賞、12年ニューヨーク州立大学ニューパルス校ドースキー美術館で初の回顧展を開催。
■篠原乃り子(しのはら のりこ)プロフィール
1953年、富山県生まれ。72年、19歳で美術を学ぶためNYへ。アート スチューデンツ リーグに入学。6カ後、篠原有司男と出会い、結婚、出産を経て、2003年インターナショナル プリント センター ニューヨークのニュープリント展に入選。2004年ボストンのウェレスリー大学のデイヴィス美術館に作品が収蔵される。2007年ニューヨークのジャパン ソサエティ100周年記念展にグループ展で参加。近年はキューティー シリーズを創作中。
【アカデミー賞関連番組 WOWOWプライムにてオンエア】
・徹底検証!第86回アカデミー賞授賞式3月9日(日)午後3:00
・第86回アカデミー賞授賞式ダイジェスト3月9日(日)午後3:20
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