DINKsって実際どうなの? 子供を産まない夫婦のリアル
昨今では、多様性という考え方が広まり、様々な夫婦の在り方や価値観が認知されるようになりました。それに伴い、様々な新しい夫婦の形が増えてきていることを、最近よく耳にします。今回は、そんな夫婦の新しい形の一つ「DINKs」について、話していこうと思います。
DINKsについて
DINKsという言葉の意味をご存じでしょうか。
私は最近聞いた言葉で、これまでDINKsという言葉があることを知りませんでした。
まずは、DINKsについて解説していこうと思います。
DINKsとは
DINKs(ディンクス)とは、子どもを産まない選択をした、共働きの夫婦のことです。
Double Income No Kidsの略語で、1980年代頃からアメリカで増え始め、日本でも認知が広まってきました。
何かしらの理由があったわけではなく、意識的に子どもを持たない選択をした夫婦が、DINKsに該当します。
DINKsを選択する理由
私もシングルマザーのパートナーと婚約し、私たちの間では子どもを作らない選択をしました。
実際のところはパートナーの子供がいるのでDINKsには該当しませんが、夫婦で子どもを作らない選択をする理由は、分かるところがあります。
実際にDINKsを選択している知人の夫婦は、経済的な余裕を持ちたい、夫婦それぞれのキャリア形成を優先したいなど、様々な理由からDINKsを選択しているようです。
DINKsの夫婦の増加率
厚生労働省の「2022年国民生活基礎調査の概況」によると、1986年の夫婦のみの世帯数が540万人だったころに比べ、2022年は1333万人と2倍以上にも増えています。
こちらのデータのすべてがDINKsとは限りませんが、夫婦のみの世帯が増えていることから、DINKsも増えている傾向にあることが分かります。
DINKsが増加した要因としては、女性の社会進出、価値観の多様化、養育コストの増大、物価上昇等の経済的理由が考えらえます。
少子高齢化が進む中で、DINKsの選択が増えているのが実情です。
DINKsを選択した夫婦の生活
DINKsを選択したことで、夫婦の生活は子供がいる家庭とは異なります。
実際のところは、どんな生活を送っているのでしょうか。
DINKsを選択した夫婦の生活を紹介します。
経済的な余裕がある
DINKsを選択した夫婦は、教育費がかからず共働きができるため、子どもがいる家庭より経済的な余裕があります。
また、育児休暇などキャリア形成の妨げがなく、共働きのため、社会保障や福利厚生の恩恵を受けやすいというメリットもあります。
経済的な余裕が生まれる点は、DINKsを選択する最大の理由でしょう。
時間の自由がある
DINKs夫婦の場合は、子育てに費やす時間がなく、子どもの付き添いや学校行事の対応も不要です。
その分、休日や夜の時間を自由に過ごすことができ、趣味や旅行に時間を使えます。
空いた時間を、仕事に専念することもできます。
独身時代と同様の自由な生活が送れ、夫婦の時間を大切にできることも、DINKsが増える理由です。
キャリアの継続
DINKs夫婦は子どもがいないため、仕事により多くの時間とエネルギーを注ぐことができ、結婚後も今まで通りのキャリアを形成し続けることができます。
シフト制や副業などの柔軟な働き方や、転職やキャリアチェンジもしやすいです。
特に女性にとっては、出産や育児によるキャリアの中断がないため、仕事を続けやすいところが大きなメリットです。
老後の不安
DINKsを選択する夫婦には、デメリットもあります。
介護や生活支援を子供に頼れず、夫婦二人だけで、高齢になってから支え合うことが難しいという問題が発生します。
子供がいないため、老後の経済的・精神的な支えが得られません。
高齢者施設への入居や介護サービスなど、老後の生活費がかさみますが、自分たちでやりくるする必要があります。
子供からの援助が受けられないため、老後の生活や介護に対する不安があることが、DINKsのデメリットです。
世間体が気になる
DINKsは、周囲から理解されにくいという問題もあります。
両親や親族から「孫の顔が見たい」と言われ、家族に顔を合わせ辛くなることがあります。
同世代の友人が子供を持つと、話が合わなくなるでしょう。
周囲から心無い声やプレッシャーを受け、世間体を気にしなければならなくなります。
DINKsを選ぶことを夫婦でよく話し合おう
DINKsの夫婦は経済的・時間的な自由がありながらも、老後の不安や社会的な偏見に直面しています。
DINKsを選択するためには、夫婦間で認識を合わせること、定期的に話し合うことが大事です。
「やっぱり子どもが欲しい」と思っても、年齢的なリミットがあり、間に合わない場合もあります。
これからDINKsを選択されるご夫婦は、老後に備えて貯金や投資など、先々のことまで計画しておくようにしましょう。
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