元日本代表の槙野智章らが白熱議論!30周年を迎えたJリーグと外国人選手の関係性

2023.04.02 08:00
提供:TVerプラス

4月1日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25~)は、Jリーグの外国人選手を特集。イギリス人サッカージャーナリストのショーン・キャロルや、昨年現役を引退した元日本代表の槙野智章らがトークを繰り広げた。


今年で30周年を迎えたJリーグ。サッカーの母国・イギリス出身のショーンは、30年で飛躍的に進化したJリーグの成長速度に驚き、「プロサッカーがゼロからスタートして、ここまで来るのが本当にすごいと思います」と称賛する。


日本のサッカーに興味を持ったショーンは2009年に来日。全国のスタジアムを訪れ、サッカー専門誌などで執筆し、昨年には20年以上にも及ぶ取材記録をまとめた『ニッポンとサッカー』を出版。本の中でショーンは「Jリーグは世界のリーグに負けない」と評価している。


その言葉を裏付けるデータがある。10年前にJ1でプレーしていた外国人選手の出身国が13か国だったのに対し、今年は24か国と、2倍近くに増加。槙野が「近年ではブラジル路線が多いですけど、これまでなかった国が入ってきている」と指摘する通り、おなじみのブラジルや韓国だけでなく、アフリカやヨーロッパ、オセアニアなど、世界中の選手が日本に活躍の場を移してきている。


世界中の選手が集まるリーグといえば、イングランドのプレミアリーグだが、ショーンは「南米やアフリカの最優秀選手がプレミアリーグでプレーしているけど、Jリーグも少しそうなってきている」と分析。ショーンがJリーグを「アジアのプレミアリーグ」と表現すると、解説の北澤豪は「このフレーズはインパクトあるよ! カッコいい」と声を弾ませた。


今や各国の代表クラスの選手がプレーするまでになったJリーグ。その背景にはオンライン動画サービスの普及もあった。Wyscout(ワイスカウト)というアプリでは、世界中55万人の選手のデータをオンラインで確認することができる。槙野は「スカウト陣が選手個人のプレーを何項目にも分けて見られるんです。シュート、パス、ドリブル、ヘディングなど。それに、プレーだけじゃなくて、内面のところ、キャラクター性とかも見て、獲得するためのアンテナを張っている」と明かす。実際に、現役時代の槙野のもとにもSNSを通じて各国の代理人から「うちのリーグに興味はないか?」という連絡が来ていたのだとか。


こうして世界との距離が縮まったことで、Jリーグにも様々な外国人選手が集まって来るようになったが、今と昔でレベルに変化はあるのか。Jリーグの黎明期を知る元清水エスパルスのGK・シジマールは「僕が昔一緒にプレーしていた選手はチームから要求されたことだけをこなしていた。今はやはり守備の貢献度も高い選手が重宝される」と話し、その理由について、「日本サッカーだけでなく、世界中でプレー強度が高くなっている」と説明した。


シジマールは「各国の代表選手でさえ、今のJリーグで力を発揮するのは難しい。戦術に適応できる選手が生き残れる」と断言。かつては年齢的なピークが過ぎた外国人選手でもJリーグで活躍することができたが、近年はスーパースターでも目立った成績を残せないケースがある。


槙野はシジマールの意見に賛同しながらも、海外のスーパースターを呼び寄せるメリットにも言及。入場観客数やグッズ売上の増加など、費用対効果は高いとしながら、「そこに投資をするのかしないのかっていうところは、クラブの考えだと思います。今はどちらかと言うと、お金をかけずにより結果を出してくれる選手に目を向けているクラブが多いと思います」と語った。


そして、外国人選手がJリーグで結果を出すためには、プレー以外にも大事な要素がある。それは日本の文化に馴染むということ。今年で来日10年目になる京都サンガF.C.のパトリックは、日本語の習得に力を注いでいた。これまで5つのJクラブを渡り歩いてきたパトリックは「移籍して考えていたのは得点を決めることよりも、チームに溶け込むことでした。溶け込むというのは、チームや選手、監督、戦術、全てに馴染むことです。そうすることで監督の戦術をより理解できるようになる」と打ち明ける。このパトリックの姿勢には、MCの勝村政信も「(外国人選手の)鏡じゃないですか!」と絶賛し、「やっぱりこういう考えだから活躍できるんですね」と納得していた。


また、ファジアーノ岡山FCで活躍するヨルディ・バイスは、Jリーグがレベルアップするために必要な日本人選手に不足しているものを提言。9年間オランダリーグで活躍し、アンダー世代の代表にも選ばれたバイスは「日本人に一番足りないのは感情の部分」だと言い切る。試合に負けると感情的になるヨーロッパの選手に対し、日本人選手は感情をあまり出すことはない。バイスは「感情をぶつけ合って、もっと言い合うことも必要です。どの選手も勝ちたい気持ちはあると思いますが、“勝ちたい”と“本当に勝ちたい”とでは違う」と、日本人選手に厳しい目を向けた。


槙野も現役時代はプレーしていて、そう感じることがあったとしながらも、「日本は団結やチームワーク、協調性を意識するので、そうやって感情的な部分を出してしまうと浮いてしまう。“悔しい”とか“なんで負けたんだ”という言葉を放つのが良いのか悪いのか、日本人選手はわからない。海外の経験がある選手や外国人選手がJリーグに来たときに、伝えていく必要がある」と自身の考えを口にした。

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