米富繊維、自社ブランドが堅調 春夏物やベーシックが伸びる

ニットメーカー、米富繊維(山形県山辺町)は複数のオリジナルブランドが順調に成長し、全社の売り上げを押し上げている。10年秋冬物からスタートしたオリジナルの編み地にこだわった「コーヘン」は大手セレクトショップを中心に卸先を広げ、20年秋冬物から始めたベーシックな「ヨネトミ」が地方などの個店を中心に支持を獲得してきたことで、両ブランドの売上比率は半々となった。
定番を中心にした「ディスイズアセーター」を含めたオリジナルブランド事業で25年度売り上げは20%増だった。OEM(相手先ブランドによる生産)事業は原料高や受注の小ロット化で売り上げは減少した。商品特性上から秋冬偏重型だったニットアイテムだが、暖冬など気候変動の影響から春夏のサマーセーターやカットソーアイテムを強化したことで春夏物が伸び、秋冬物との売り上げの差がなくなってきたという。
ヨネトミの26年秋冬物では、「光電子」ナイロンの芯の周りにウールの糸を使ったフリースのブルゾン(税抜き4万6000円)を提案する。ブルゾンに付けたYKKのテープなしファスナーは、地元のカットソーメーカー、ナカノアパレルとJUKIの協力による難易度の高い技術で実現した。

新素材として、アメリカ・ニューメキシコ州の無農薬・無染色による「茶綿」を希少な古い紡績機による糸を使ったセーター(3万1000円)やカーディガン、ベストを出す。また、国内紡績に別注した強撚の綿と混紡した糸を使い、紡毛でも洗える厚手のセーターを作った。

コーヘンはスタート当初はレディス向けで多彩なファンシーヤーンなどの編み地を布帛のように仕立てるのが特徴だった。単なるプレーンなセーターではなく、ニットを生かしつつアイテムの拡大にも挑戦していた。17年からメンズ向けも始め、ここ数年は普段にも着やすいブランドらしいベーシックアイテムを強化している。
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