《めてみみ》「今年は遅らせます」

2025.06.10 06:24
提供:繊研plus

「今年は遅らせます」。大手セレクトショップの25年秋冬の展示会を取材していると、こんな声をよく聞く。ダウン入りのアウターや厚手のコートなど、本格的な冬物を店頭に投入するタイミングを例年より1~2カ月ずらすという。

実用品でなくトレンド性の高い服を売るセレクトショップは、実気温に先行してシーズン商品を提案する。先物買い需要を喚起する商売が主流だったが、24年は長引く残暑の影響が大きかった。10月も30度超えの夏日があったため秋物が動かず、11月後半~12月にようやく防寒アウターが売れ出し、プロパー販売期間は短くなった。

その反省を踏まえて、各社とも25年は最長で9月後半まで半袖など夏物の販売を継続し、秋物のウェートは減らす考えだ。冬物も「10月後半~11月にかけて、気温推移を見ながら徐々に投入する」店が多い。

防寒アウターも実需のピークが見込まれる1月はプロパー価格を維持して販売し、仮に売れ残っても「セールにはかけず、翌シーズンに持ち越す」という考えの店まである。

残暑と年内の暖冬が常態化した以上、こうした動きを取る小売店はセレクトに限らず今後も増える。シーズン商品を値引き販売する夏と冬のセール時期を含め、いつ何を売るのが適正なのか。改めて業界全体で新たなシーズンMDの在り方を議論すべきタイミングといえる。

関連リンク

関連記事

  1. 坪由織物、パリ単独展で商談進む 環境配慮に美しい色
    坪由織物、パリ単独展で商談進む 環境配慮に美しい色
    繊研plus
  2. 豊島 韓国サンダル「ミュールボーイ」の独占輸入代理店契約
    豊島 韓国サンダル「ミュールボーイ」の独占輸入代理店契約
    繊研plus
  3. 【早割あり】23年秋冬 繊研レディストレンドセミナーのご案内
    【早割あり】23年秋冬 繊研レディストレンドセミナーのご案内
    繊研plus
  4. レリアン 新社長に石田俊哉氏
    レリアン 新社長に石田俊哉氏
    繊研plus
  5. 2023年秋冬メンズコレクションのトレンド10選【前編】
    2023年秋冬メンズコレクションのトレンド10選【前編】
    GQ
  6. ホープインターナショナルワークス、自己破産申請へ
    ホープインターナショナルワークス、自己破産申請へ
    繊研plus

「その他」カテゴリーの最新記事

  1. 楽天 ルーク・ボイト内野手と契約合意と発表
    楽天 ルーク・ボイト内野手と契約合意と発表
    デイリースポーツ
  2. パドレス・マチャドが大迫力で球審に詰め寄る ストライク判定に猛抗議 SNS「迫りくるマチャド怖すぎwww」「普通にちびる」
    パドレス・マチャドが大迫力で球審に詰め寄る ストライク判定に猛抗議 SNS「迫りくるマチャド怖すぎwww」「普通にちびる」
    デイリースポーツ
  3. BTS RMとVが本日除隊「待っていてくれたARMYに感謝」笑顔であいさつ
    BTS RMとVが本日除隊「待っていてくれたARMYに感謝」笑顔であいさつ
    デイリースポーツ芸能
  4. 橋下徹氏、ブラマヨ吉田の「一般票で当選できる政治家が必要」に全面同意「ほんまにそう」
    橋下徹氏、ブラマヨ吉田の「一般票で当選できる政治家が必要」に全面同意「ほんまにそう」
    デイリースポーツ芸能
  5. ドジャース延長戦制し首位守る 大谷翔平は初回の右越え二塁打で先制劇に貢献、6戦連続安打 五回、松井裕樹との対決は一ゴロ
    ドジャース延長戦制し首位守る 大谷翔平は初回の右越え二塁打で先制劇に貢献、6戦連続安打 五回、松井裕樹との対決は一ゴロ
    デイリースポーツ
  6. 大物女優「シャワー室で血だらけ」九死に一生の危機「友達もシャワー室で号泣」
    大物女優「シャワー室で血だらけ」九死に一生の危機「友達もシャワー室で号泣」
    デイリースポーツ芸能
  7. 引退会見のウルフ・アロン「悔い全くない」今後の進路は明言せず、今月中に改めて報告へ「人に見られることも選択肢」指導者の道は否定
    引退会見のウルフ・アロン「悔い全くない」今後の進路は明言せず、今月中に改めて報告へ「人に見られることも選択肢」指導者の道は否定
    デイリースポーツ
  8. 阪神 9日に抹消の石黒はコンディション不良か 2軍練習で別メニュー調整
    阪神 9日に抹消の石黒はコンディション不良か 2軍練習で別メニュー調整
    デイリースポーツ
  9. 大谷翔平 投ゴロ失策で二塁へ激走 相手左腕がまさかの一塁悪送球 八回に勝ち越し機を迎えるも得点はならず
    大谷翔平 投ゴロ失策で二塁へ激走 相手左腕がまさかの一塁悪送球 八回に勝ち越し機を迎えるも得点はならず
    デイリースポーツ

あなたにおすすめの記事