アニメ「真・侍伝 YAIBA」より

<真・侍伝 YAIBA>宮本武蔵役・諏訪部順一&佐々木小次郎役・井上剛インタビュー、令和に蘇った大剣豪を演じる秘訣をきいた

2025.05.31 19:00
アニメ「真・侍伝 YAIBA」より

2025年4月より放送中の「真・侍伝 YAIBA」(毎週土曜夕方5:30-6:00、読売テレビ・日本テレビ系ほか/Netflix・ABEMAにて最速先行配信、dアニメストア・Disney+・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかにて順次配信)。ジャングル育ちのサムライ少年・鉄刃と、彼を取り巻く個性豊かなキャラクターたちが繰り広げるチャンバラアクションだ。今回は、作中で400年の時を超えて登場する伝説の剣豪・宮本武蔵を演じる諏訪部順一と、その宿命のライバル・佐々木小次郎を演じる井上剛に、それぞれメールインタビューを実施。5月24日に放送された第8話「巌流島の戦い」でのふたりの対決も記憶に新しいところだが、改めて作品やキャラクターへの印象、アフレコの思い出について語ってもらった。

【宮本武蔵役:諏訪部順一インタビュー】

俗物で振り幅のある武蔵、ギャグパートはのびのびと

――宮本武蔵役でのご出演が決まった際のご感想をお聞かせください。

諏訪部:見た目と中身、どちらも老人という役はこれまであまり演じたことがなかったので、オーディションのお話をいただいた際は「ゲットしたい!」と強く思いました。コミカルさも多分にある、非常に演じ甲斐のあるキャラクターですので、決まった際は本当に嬉しかったです。

――作中の宮本武蔵は400年以上生きている“伝説の剣豪”というユニークな設定ですが、キャラクターへの第一印象はいかがでしたか?

諏訪部:見た目の第一印象はまんま「おじいちゃん」ですね(笑)。伝説の剣豪ではありますが、お堅い聖人というわけではなくて、中身はむしろ色好みの俗物。振り幅のあるキャラクターですので、メリハリをしっかりつけて演じるように心掛けています。

――演じる上で、とくに「面白い」と感じる部分や、逆に「難しい」と感じる部分はありますか?

諏訪部:一応、周りからリスペクトされる「師匠」ポジションではあるんですけど、実際にはぞんざいに扱われることも多くて(笑)。ギャグパートでは表情も豊かで、やはり演じていて楽しいです。のびのびやらせていただいております。

――令和の時代に蘇った「真・侍伝 YAIBA」ですが、作品の魅力はどこにあると感じられますか?

諏訪部:原作の「YAIBA」は王道の“ザ・少年マンガ”で、良い意味で難しいことを考えず、ストレートに楽しめる作品だと思います。対して今回のアニメは、現代に合わせて程良いアレンジが施されながらも、オリジナルの味わいもしっかりと表現されていて。そこは演出・制作サイドも我々キャスト陣も、モチベーション高く作品作りに取り組んでいますね。

――第7話からは宿敵の佐々木小次郎が登場しました。諏訪部さんは、武蔵にとっての小次郎はどのような存在だと解釈していますか?

諏訪部:……個人的な解釈は企業秘密ということで(笑)。武蔵と小次郎はお互いにライバル意識を持っていますけど、かつての直接対決では武蔵が勝っているだけに、武蔵のほうが“自分が上”という意識がより強いようですね。でも、なんだかんだ言ってお互いの実力を認めている言動もありますので、どっちもどっちの腐れ縁という感じではないでしょうか。

――多くのキャラクターが登場する作品ですが、アフレコ現場の雰囲気はいかがですか?

諏訪部:ファミリー感のある、仕事のしやすい和やかな現場ですね。自分はなかなか参加できていないのですが、収録後にはキャストだけでなく、スタッフの皆さんも一緒によく飲みに行っています。そんな空気感を生み出しているのは、やはり主人公の刃を演じていらっしゃる高山みなみさんです。ご自身の演技はもちろん、周りへの細やかなご配慮も相まって、みんなを引っ張ってくださる素晴らしい座長さんだと思います。

――今後の武蔵の活躍について、楽しみにしている点や見どころを教えてください。

諏訪部:武蔵は毎回登場しますので、とりあえず全ての回の全てのシーンをお楽しみいただけますと幸いです。見どころは「全部」です!(笑)

――最後にファンへ向けてメッセージをお願いいたします。

諏訪部:原作超リスペクトで、非常に丁寧に作られている作品です。物語のラストまで、息長くお付き合い頂けますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします!

【佐々木小次郎役:井上剛インタビュー】

シリアスに生きられない小次郎には愛着しかない

――佐々木小次郎役でのご出演が決まった際の率直なご感想をお聞かせください。

井上:「YAIBA」はコミックスも全巻揃えて読んでいましたし、 前作アニメ「剣勇伝説YAIBA」もリアルタイムで観ていたほど大好きな作品だったので、まさか自分が佐々木小次郎として参加できるとは思いもよりませんでした。なので、小次郎役に決まったと知ったときはどこか他人事で「へぇ、井上さんかぁ〜」って、冷静に受け止めちゃいました(笑)。

――本作における小次郎の魅力はどんなところになると感じますか?

井上:どの作品の影響からなのか、やっぱり佐々木小次郎って「剣が強くて二枚目」という印象がありますよね。その点「YAIBA」での小次郎は、それに加えて女性好きで三枚目な性格なので、とても面白いキャラクターになっているなと思います。これは「YAIBA」全体の特徴でもありますけど、一見シリアスな展開でも急にギャグっぽいシーンが入ってきたりするので、そこのメリハリをうまく出せるように頑張っています。

――作品全体の魅力はどんなところにあると感じますか?

井上:作品の根幹でもある冒険活劇のストーリーはもちろんですが、キャラクター同士の会話やギャグ展開も本当に楽しいですよね。とくに「真・侍伝 YAIBA」では構成や作中のあれこれが現代に置き換わっていたりもしますので、すでに作品をご存じの方でも新しい視点で観ていただけるんじゃないかなと思います。

――佐々木小次郎にとって宮本武蔵はどのような存在だと捉えていらっしゃいますか? 井上さんなりの解釈をお聞かせください。

井上:小次郎にとって武蔵は、いつまでも自分が侍として上であることを示したい良きライバルですけど、個人的には腐れ縁の親友という印象が強いですね。ただ小次郎の記憶的には、武蔵に敗れて死んでしまった直後に復活させられたので、武蔵に対して当時のままの新鮮な気持ちを持っているわけで……。なので、熟成した武蔵とのあいだにはどうしたって温度差はありますよね(笑)。

――第8話では巌流島でのエピソードが描かれましたが、とくに意識されたことはありますか?

井上:武蔵vs小次郎と言えば真っ先に「巌流島」が浮かぶほど有名な逸話なので、演じるにあたっては気合十分で収録に臨みました。武蔵が果し合いに遅れてくるのはもう間違いないので、待たされてイライラしている名物シーンは内心楽しんで演じました。

――諏訪部順一さん演じる宮本武蔵の印象はいかがですか? 掛け合いのシーンなどで感じたことがあれば教えてください。

井上:同じように感じた方も多いと思いますが、諏訪部さんがお爺ちゃん役を演じられるイメージがまったくなかったので、若き日の武蔵も含め、どちらも難なく演じられるお姿に痺れました! 掛け合いではそれはもう引っ張っていただいていると実感しています。以前、別作品で長くご一緒させていただいたことがあるのですが、あの諏訪部さんとガッツリと掛け合える日が来るだなんて、あのころの自分に教えてあげたいです。

――多くのキャラクターが登場する作品ですが、アフレコ現場の雰囲気はいかがですか?

井上:刃を演じる高山みなみさんをはじめとした先輩方が、キャストが演じやすい楽しい空気を作ってくださっていて、とても温かい現場だなと思います。とは言え、小次郎が登場する7話では、セリフを喋る寸前まで「あの『YAIBA』に自分の声が入るの? 嘘でしょ? 本当に?」と、緊張しまくっていました(笑)。その際高山さんから、早めにスタジオ入りすると緊張がほぐれると聞いたので、それからは一時間早くスタジオに入るようにしています。結果、今でもギリギリまで緊張してます!(笑)

――今後の小次郎の活躍にますます期待がかかりますね。

井上:小次郎は雷神剣を狙っていますから、今後彼がどう動いていくのか僕も楽しみです。一方で、小次郎は作中のギャグ要員でもありますから、刃や武蔵とのコメディーシーンにも期待していただきたいです。なかなかシリアスに生きられない小次郎には、僕自身愛着しか湧きません(笑)。

――最後に、ファンへ向けてメッセージをお願いいたします。

井上:原作を読まれている方も、アニメで初めて観てくださっている方も、これからまだまだ面白くなりますので、ぜひ今後の展開を楽しみにしていただけたらと思います。みなさんご存知のあんな人やこんな人は、アニメではどう描かれるのか? とにかく魅力あるキャラクターが尽きないですし、もちろん刃と鬼丸の対決からも目が離せません! どうぞこれからもよろしくお願いします!

◆取材・文/岡本大介

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