＜真・侍伝 YAIBA＞温泉旅館で“八鬼”集結も、漂うゆる～い雰囲気に「可愛くて憎めないw」「ほとんど自滅やん」と反響

2025.05.15 19:25

真のサムライを目指す少年・鉄刃(くろがねやいば)と、彼を支える道場の娘・峰さやか(みねさやか)、そして宿命のライバル・鬼丸猛(おにまるたけし)らが、伝説の魔剣を巡り激しい戦いを繰り広げる「真・侍伝 YAIBA」(毎週土曜夕方5:30-6:00、読売テレビ・日本テレビ系ほか／Netflix・ABEMAにて最速先行配信、dアニメストア・Disney+・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかにて順次配信)。本作は、直後に放送される『名探偵コナン』と合わせて“青山剛昌アワー”としても大注目。5月3日に放送された第5話は、鬼丸が復活させた八鬼とのコメディ全開なバトルが描かれた「るんるん温泉旅館」。(以下、ネタバレを含みます)

新たな八鬼が登場。さやかの入浴シーンも！

国会議事堂を占拠した鬼丸(CV:細谷佳正)は、今や日本の中枢機能を牛耳り、巨大な城を構えるまでとなっていた。「八鬼イチの頭脳派」を自称するクモ男(CV:阪口周平)は、刃(CV:高山みなみ)が雷神剣を所有していることを鬼丸に報告し、雷神剣奪取に自信をのぞかせる。ところが続く刺客のナメクジ男(CV:高橋伸也)は、刃たちの前にいとも簡単に敗北してしまうなど、現実は思うようにはいかない。それにもめげないクモ男が、次なる刺客として送り込んだのは、ヒトデ男(CV:中村源太)、ナマコ男(CV:市ノ瀬加那)、カマキリ男の3鬼たちだった。刃たちの道中にある旅館の番頭を脅した彼らは、そこを通りかかった刃たちを強引に勧誘し、旅館に泊まらせることに成功するのだった。

八鬼の残りの鬼たちが一気に登場。刃たちを取り巻く状況はより激しく、過酷なものになっていくかと思われたのも束の間、八鬼の面々は天狗岳で戦ったゲロ左衛門(CV:大西健晴)たち以上にゆる〜い雰囲気で、いい意味で緊張感が抜けたと言える。これにはSNSでも「八鬼はコメディ要員だったかw」「どう考えても強そうには見えないんだが」などの声が寄せられていた。また旅館ではさっそく温泉シーンも描かれ、思いっきりはしゃぐ刃の姿はもちろん、女風呂をのぞこうとする宮本武蔵(CV:諏訪部順一)や、それを退治する峰さやか(CV:石見舞菜香)など、懐かしさも感じる昭和チックなドタバタ展開も見どころだった。SNSでも「土曜夕方で攻めすぎじゃねw？」「お風呂で暴れるな(笑)」などの声があがっていた。

「肝試し」で仕掛ける八鬼、一瞬で散る!?

刃のもつ雷神剣を奪うため、ヒトデ男たちが考え出したのは「肝試し」イベント。旅館からの誘いを受けた刃とさやかは肝試しに挑むが、雷神剣を預けてほしいというヒトデ男からの申し出には応じず、鞘から抜かないことを約束して中へと入っていく。続けて「八鬼イチの演技派」と称されるカマキリ男が老婆に擬態して刃たちに近くも、雷神剣の鞘の一撃であっけなく撃沈。続けて挑むナマコ男は、通りに吊るされたコンニャクに紛れて身を潜めていたが、知らない間に踏み潰されていて戦う前に決着。こうして刃たちは、八鬼たちからの攻撃に気づくこともなく、ゴール地点までたどり着くのだった。

中盤はコメディ全開の展開。登場時の雰囲気通り、ヒトデ男、カマキリ男、ナマコ男の三鬼は敵ながらどこか抜けていて、作戦会議中もさやかの入浴姿へと話が脱線するなど、なんとも頼りない。しかもこの会議シーンでは、背後の調理場で黒鬼軍団があくせくと大量のおにぎりを作っていて、さらには小さな爆発を起こしてパニックに陥る様子が映し出されるなどとても芸が細かく、なにげない会議シーンを見ごたえたっぷりに描いている。その後の「肝試し」シーンも同様で、本格的なバトル描写こそないがテンポが抜群で、完全にコメディに振り切った演出が楽しめる。とくに、ヒトデ男が散っていったカマキリ男やナマコ男の名前を叫ぶシーンでは画面が急に劇画調となるなど、随所に工夫が凝らされている。これにはSNSでも「2コマ漫画かな？」「弱すぎてウケるw」などのコメントが寄せられていた。

八鬼たち、思わぬ友情を見せるも自滅？

「肝試し」のゴール地点までやってきた刃たち。岩に貼られた張り紙の指示通り、岩に雷神剣を刺す刃だったが、強力な接着剤が塗られていて剣が抜けない状態になってしまう。するとそこへヒトデ男、カマキリ男、ナマコ男の三鬼が登場。絶体絶命のピンチに思えた刃だが、岩ごと剣を持ち上げると、一振りでヒトデ男を吹っ飛ばし、さらには地下から吹き出した温泉により三鬼ともにダウン。その後、旅館で目覚めた三鬼たちは、敵である自分たちを介抱してくれた刃たちの優しさに心を打たれ、即座に改心するのだった。

三鬼たちとの最終決戦は、往年のアクション作品らしい迫力とスピーディーな演出が感じられる素晴らしいシーンに仕上がっている。ヒトデ男が単身で刃に突っ込もうとした瞬間、「ひとりじゃないズラ!!」と、カマキリ男とナマコ男が登場する友情展開に始まり、形勢不利な状況で「おいたちの本気を今こそ見せてやるでごわす！」と決死の覚悟を決めるなど、まるで主人公サイドかのような友情&熱血プレーを見せてくれた。その直後、温泉の噴出に巻き込まれて消えていくオチまで含め、敵ながらアッパレと言うべきだろう。これにはSNSでも「ほんと、敵が可愛くて憎めないんだよなw」「ほとんど自滅やん」などの反応が寄せられていた。これで残る八鬼はクモ男と、最後に登場したバットガイ(CV:興津和幸)のみ。クモ男はすでにポンコツっぷりが明らかになっているが、バットガイについては鬼丸が「八鬼の中で最強の男」と言う通り、ただ者ではない雰囲気を纏っている。果たして今後の戦いの行方は？　次回第6話「いきなりバットガイ」は5月10日に放送済み。次回のレビューもお楽しみに！

◆文／岡本大介