「動物に癒される」「満点の星空が美しすぎる」圧倒的な人気を誇る旅行地はココ

2024.11.29 17:05

“サステナブルな行動”のバトンをつなげていく、リレー連載企画「#TSUNAGU100」。ビューティーライフデザイナーのHALUさんがニュージーランドに3泊4日で旅した様子を今回はレポートします。ニュージーランドは広大な土地と大自然から育まれる食の宝庫でもあり、さらにサステナブル社会を目指す観光保全先進国です。オーガニックな食体験や、動物との触れ合いなど、自然のあるライフスタイルを大切にする文化や取り組みを中心にお届けします。

環境先進国、ニュージーランドとは?

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ニュージーランドは、南半球のオセアニア地域に位置し、日本と同様に四季の移ろいを感じられる国です。火山活動が盛んなため、温泉も豊富にあるなど、日本と多くの共通点があります。」
国土は日本の約4分の3ながら、総人口は約500万人と、東京23区の約960万人と比べても人口が少ない国です。実は、サステナビリティに関して世界でも先進的な国として知られています。

特に、再生可能エネルギーの利用率やオーガニック農業の普及が顕著で、例えば2020年のデータによるとニュージーランドの電力供給の約84%は、再生可能エネルギーによって賄われており、これは世界でもトップクラスの水準です。*1
また世界の幸福度ランキングでは、常に上位10位付近にランキング入りをしているのも特徴的です。(2024年現在、日本は51位)*2

ニュージーランドは北島と南島の二大島から成っていますが、今回はニュージーランドの中でも北島に位置する最大の都市、温暖な気候と美しい自然が魅力的なオークランドを中心に訪れました。
自然と都市が調和し、オーガニック志向や幸福度が高いサステナブルな国として知られるニュージーランドの今をレポートします。

【オークランド中心地】オーガニック・ヴィーガンカフェ「SCARECROW」

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ニュージーランドはカフェ文化が盛んです。その中で訪れたのは、オークランド中心地にある人気のオーガニック&ヴィーガンカフェ「SCARECROW」。
店内ではヴィーガンやグルテンフリーの食事やスイーツに加えて、物販も充実しており、賑わっていました。
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天井まで届くほどの棚に並ぶ商品を眺めているだけでも見飽きることがありません。ニュージーランドはマヌカハニーが有名なため、蜂蜜を使った商品が多く販売されていました。また、RAW、ORAGANICを多く取り揃えており、健康志向の方のお土産にもおすすめです。
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少し軽めのランチでいただいたのは、白インゲン豆とほうれん草のトスカーナ風シチュー(日本円で約2300円)。塩気がかなり効いており、私が訪れたことのあるヴィーガンやグルテンフリーの食事を提供するお店と比べて味付けがしっかりされているのが印象的でした。
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メニュー表にはVEGAN、VEGETATIAN、NO DAIRY 、GLUTEN FREE、ORGANICがわかりやすくアイコンで表記されているので、目的に合わせて注文しやすいのが嬉しいです。
日本人の店員さんや日本人のお客さんも数名いたので、妙にアットホームな感じがしてとても居心地がよかったです。

スーパーはオーガニック食品、バルクフードも充実

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ニュージーランドではオーガニック食品を取り扱うスーパーが多くあります。大手のスーパーマーケットの一つが「countdown(カウントダウン)」。日本で日常的に利用するスーパーの様子と比較しても、ニュージーランドのスーパーのオーガニック食品やヘルシー食品のブースの広さ、グルテンフリーやプラントベース、ラクトースフリーなど、特定の食材を除いた商品が豊富です。

また肥沃な国土を持ち、四方を海に囲まれているこの国では、食料自給率は300%を超えており、国民の食はもちろん、世界の人々の食も支えています(日本の食糧自給率は38% *3)。消費者の間でもオーガニック製品の人気が高く、スーパーではオーガニック食品の取り扱いが一般的のようです。
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ニュージーランドの有名スーパー「Woolworth(ウールワース)」の様子。ヘルシーフードコーナーやバルクフードコーナーが、大きな場所を占めていました。
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写真はバルクフードコーナーです。ナッツやスナック類の量り売りの種類の多さに驚かされました。また、日本だと海外からの輸入オーガニック食品が目立ちますが、国産のオーガニック商品の豊富さには圧巻!

【マタカナ】中心地から車で1時間以内で行ける。ファーマーズマーケット

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今回の旅を通して訪れたマタカナやカラカという地域でも、オーガニックなライフスタイルが広く支持されていました。
まず、オークランド中心部から車で北に1時間ほど走らせたマタカナ。美しいビーチがあり、大自然の中で育まれる食の宝庫でもあり、食通にも人気のエリアです。マタカナを訪れるなら、毎週土曜に開催される地産のものを扱う、ファーマーズ・マーケットにぜひ立ち寄ってほしいです。
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マルシェ入口には犬の預かり所が設置されており、犬を見ている担当の方もいらっしゃいました。
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近くの農場で採れたみかんで作ったジュースやオイル、マヌカハニーなどを販売する農家などが多く出店。VEGANのパンやお菓子、オーガニックリーフ(サラダミックスのようなもの)を販売する方も、体にやさしい食品が多く並びます。
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マルシェ内にはコンポスト(生ごみの堆肥化)のごみ箱が設置されていました。ファーマーズマーケット内のフードのカトラリーや牡蠣の貝(マタカナでは牡蠣が有名)などは、コンポストへ。日本のマルシェと比べてもこのような取り組みは珍しく感じました。
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ファーマーズマーケットでは、ローカルなオーガニックオリーブオイル、無添加のスモークフィッシュ、平飼いの卵、オーガニックシードル、ヴィーガンブレッド、オーガニックリーフなど、新鮮なものや手をかけて生産された食材が手に入ります。
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宿はAir bnbで立派なキッチン付きだったので、ファーマーズマーケットでゲットしたローカルな食材をふんだんに使ってディナーを作りました。地産地消を楽しむのも旅の醍醐味です。

【カラカ地方】中心地から車で30分で行けるファーム密集地のファームステイ

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オークランドから南に30分ほど車を走らせた、農場や牧場が多いカラカ地方。今回私たちは、このカラカ地域にある農場の民泊施設に宿泊しましたが、まさにニュージーランドの自然と調和したライフスタイルを垣間見ることができました。

宿の名前は「Rose Garden」。老夫婦が営む、牧場つきの素敵な1棟貸しお宿です。
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ニュージーランドといえば“星空”と“羊”ですが、今回こちらを宿泊地として選んだのも、それらに出合えるという点です。また牧場は全てオーナーの趣味で飼っている規模感ですが、羊、馬、ポニー、牛、鶏などの動物を同じ敷地内で飼っていて、24時間いつでもこちらのタイミングで触れ合えるというところも魅力。(牧場併設の宿はあっても、そもそも敷地が牧場仕様で広すぎて簡単に触れ合えないというところも多いため)これらが短い滞在の中ですべて楽しめるというところが選んだポイントでした。平屋のコテージ外には一面の庭が広がる
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敷地内にある、宿泊者専用の平屋のコテージは、広いお庭付き。庭にはバラを中心にさまざまな植物が植えられていました。(現地が緑豊かな春夏の方がおすすめです!)
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窓を全開にすれば、庭とリビングが一体化し、その緑溢れる光景も一望できます。
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オプションで敷地内にある森の中に、旅の記念として現地の固定種の植物を植えることができます。今回はミニハネムーンで訪れたので、とても良い記念樹となりました!地産の食材でいただく朝食や満天の星空など、自然を満喫
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農場つき宿泊施設のガーデンでいただく朝食。ここでは用意された食材を使って自分たちで調理します。家主により用意された、手作りのパンや敷地内で採れた平飼い卵、乳製品などに、地域の野菜やファーマーズで購入した野菜をトッピングして朝食を作りました。
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ガーデン内にある露天風呂。カラカ地方は牧場や農場しかない地域で商業施設がないため、夜は辺り一面真っ暗。そのため、星空もしっかりと見ることができました。
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満天の星空は息をのむほどの光景でした(i phoneでも十分映るほど!)。
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ファームステイ先で飼われている羊・ロイジー。宿泊者はいつでも敷地内で飼われている羊、ポニー、馬、鶏と触れあうことができます。(敷地内のポニーはとても人懐こく、近寄ると常にエサ欲しげな顔をされ、癒されました)
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朝になると鶏(にわとり)が鳴くことで目を覚まし、さらに季節のお花が咲いたガーデンに放し飼いにされた鶏が遊びにきます。(ゲージ内に入らず敷地内を歩き回っています)

ニュージーランドらしい自然と動物と触れ合える滞在をするなら、ファームステイを強くおすすめします。

国土の40%が放牧地。ドライブ中はひたすら広大な農場が広がる

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ニュージーランドは放牧を中心とした畜産が盛んであり、国内の農地の約40%が放牧地として利用されています。
今回訪れたオークランド近郊のカラカやマタカナでも、放牧による畜産が一般的で、これらの地域の牧場では、牛や羊が広大な草地で自由に歩き回る姿が日常的に見られます。私たちは現地レンタカーで車移動でしたが、どこを走っても、滞在中は大自然の中に放牧されている家畜をありとあらゆる箇所で見ることができました。(写真はコヘコヘという地域周辺の様子)牛や羊が自然のサイクルの中で育つことは、健康的な飼育となり、高品質な乳製品や肉の生産にも繋がります。また放牧することで、土地の自然再生能力を維持する効果もあり、持続可能な農業を支えています。
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日本では室内飼育が主流(放牧の乳用牛は約17%、肉用牛は約14%*4)であり、放牧を中心としたニュージーランドの畜産とは大きな違いがあります。地理的な制約や土地利用の問題など課題がありますが、日本でも放牧での畜産が増えていき、環境負荷の低減や動物福祉の向上に繋がったら嬉しいですよね。(写真は、以前日本で見学したことのある牛舎。牛には間隔が決められており、首にひもが取り付けられているので、牛の可動域はそう広くなく、動きの鈍さも感じました)。
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ニュージーランドのほんの一部の紹介ではありますが、オークランドとその近郊のカラカやマタカナ地域のサステナビリティの取り組みをご紹介しました。
短い滞在ながらも、ニュージーランドが持つ魅力とその奥深さを実感できた旅となりました。自然や動物好きには非常におすすめです。

*1 ministry of business innovation and employment – ニュージーランドの再生可能エネルギーについて
*2 国連持続可能な開発ソリューションネットワークの2024年版の世界幸福度報告(World Happiness Report)による、2024年の世界の幸福度ランキング
*3 農林水産省「令和5年度 食料自給率・食料自給力指標について」
*4 令和4年『農林水産省 ー放牧頭数・放牧戸ー』わたし、身近な誰か、地球にもいいコト起きる“サステナブルな行動”をここからつなげていこう!
暮らしにいいコトの循環“サステナブルな行動”が一人でも多くの人につながってほしい、という思いを込めた、リレー連載企画「#TSUNAGU100」。
“サステナブルなモノやコト”を、みんなで共有していきましょう!

こちらのレビューはInstagramでもご欄いただけます。「#TSUNAGU100」のタグを覗いてみてくださいね。
writer / HALU

※記事の内容(本文・画像など)に関しては、許諾を得て掲載しております。

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