アニメ「異世界スーサイド・スクワッド」Episode10が放送

<異世界スーサイド・スクワッド>「ラストバトル楽しすぎだろw」ついにジョーカーまでが登場し、大満足&大混乱な最終回

2024.09.11 16:15
アニメ「異世界スーサイド・スクワッド」Episode10が放送

ハーレイ・クインやデッドショットといったDCコミックスを代表するヴィラン(悪役)たちで構成される特殊部隊スーサイド・スクワッドが、剣と魔法の異世界で大暴れする「異世界スーサイド・スクワッド」(毎週金曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・Prime Video・FOD・Huluほかで配信)。ワーナー ブラザース ジャパンが仕掛ける日本発の完全新作オリジナルアニメで、DCコミックスのキャラと異世界ファンタジーの魅力が味わえる異文化交流なミクスチャー作品。最終回となる第10話では、スースクとリッチ(CV:田村ゆかり)陣営の総力戦の行方が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)

最終決戦なのにコメディ満載!? いつものスースクノリに安堵

最終話は、全話から引き続き、スーサイド・スクワッド(スースク)とリッチ軍との戦い。ハーレイ・クイン(CV:永瀬アンナ)とドラゴンのアーサーがエンチャントレス(CV:伊藤静)を追い詰め、デッドショット(CV:山口令悟)とセシル(CV:福島潤)が街中のアンデッドたちを相手取り奮戦。さらにクレイフェイス(CV:福山潤)とリック・フラッグ(CV:八代拓)はエンチャントレスの本体の救出を試み、キング・シャーク(CV:木村昴)とピースメイカー(CV:子安武人)がキラークロック(CV:木内太郎)とリヴァイアサンとの水中戦の真っ最中という状況。最初に決着が付いたのは、キング・シャークたち。キラークロックがピンチに陥ったリヴァイアサンを侮辱したことでリヴァイアサンの怒りを買い、無残にも食べられてしまうのだった。

序盤、4組に別れて戦闘を行うスースクたちのそれぞれの戦いが描かれたが、やはり注目はキング・シャークたち。唯一水中で呼吸ができないピースメイカーは、水中戦では分が悪いのは明らかだが、どんな手を使ったのか、リヴァイアサンを陸に引っ張り上げることに成功。さらにエラに手を突っ込むという凶行に及ぶ。これには、ずっとイケイケだったキラークロックも「いくらなんでも魚に対してそりゃねえだろうが! 悪魔か〜!!」ともっともな訴え。しかし、自らが信じる平和のためなら手段を選ばないピースメイカーにそんな理屈が通るはずもなく、結果的に惨敗してしまう。第7話で、洗脳されていたエルフを容赦無く拷問したピースメイカーだが、今回も改めてその非道さを見せつけてくれた。またクレイフェイスとリックの逃走シーンも終始コメディに徹していて、最後の最後までスースクらしい戦いが描かれていて面白い。これにはSNS上でも「これはひどいwww」「扱いが雑すぎるだろw」などの声が挙がっていた。

変身シーンからのスースク無双!

囚われていた本体が戻り、リッチの命令に従う必要がなくなったエンチャントレスは、一時的にハーレイたちと共闘することに。さらにデッドショットが、戦線離脱したセシルの「英雄の鎧」をスースクたちに配ったことで、彼らは魔法の力を手にしてパワーアップ。アンデッドたちを蹴散らし、リッチも倒せるかと思ったのもつかの間、リッチの攻撃の破壊力は凄まじく、逃げ回るので精一杯。そんななか、ハーレイとリックはアーサーとともにフィオネ(CV:上田麗奈)のいる王城へと墜落し、ひょんな形で再会を果たすのだった。

ここでは、「伝説の武具」を身につけてパワーアップしたスースクたちの無双っぷりが見どころ。それぞれが究極進化を遂げる変身シーンもキマっており、そこからのバトルシーンは最終決戦にふさわしいド派手なアクションの連続だ。魔法の力が加わったことで、これまでとはバトルスタイルが変化しているのも新しく、まさにクレイフェイスが言うように、「これが!! 異世界の!! 力だ!!」を体現したシーンに仕上がっている。

最高のチームプレイでリッチを撃破!

リッチの攻撃の前に次々と吹き飛ばされていくスースクだったが、ハーレイはフィオネが魔法を使えることを知り、なにやら耳打ち。その後、ハーレイはアーサーに乗ってリッチに突撃するが、あえなくリッチに捕まってしまう。絶体絶命かと思われた矢先、キング・シャークの腹の中にあった「聖剣」がハーレイの元へと届き、リッチの首を切り落とす。ハーレイの正体は、変装したフィオネだったのだ。さらに最後には本物のハーレイが登場し、リッチの首を愛用バットでフルスイング。首ははるか彼方の空で爆散し、スースクの完全勝利となった。

リッチ撃破への道のりは、ハーレイの機転とフィオネの勇気、そしてスースク全員のバックアップがあってこそで、まさに「チームプレイ」の賜物だった。これまでもたびたび協力プレイを見せてきたスースクだが、今回のバックアップは鬼気迫るものがあり、それぞれが最後の力を振り絞ってハーレイ(フィオネ)をリッチの元まで送り込んだのが印象深い。フィオネもまたリッチの前に身を晒し、紙一重のところで勝機をものにするなど、以前とは違う勇気と覚悟を見せてくれた。そしてそのうえで、最後にいいところをかっさらっていったのは、やっぱり我らがハーレイ。リッチの首めがけて走りながら、フィオネに扮するためにまとめていた髪が解け、ヴィランらしい最高の笑顔を浮かべてフィニッシュを決める一連のシーンは、まさに本作を象徴するハイライトだった。これにはSNSでも「会心のホームラン!」「ラストバトル楽しすぎだろw」などの声が挙がっていた。

最後はジョーカーが登場! 気になりすぎる謎も…

アンデッドによって少なくない被害を受けた王国は、新たに女王となったフィオネを中心として再建が進められていく。王国と友好関係を結ぶことができたスースクもまた、アマンダ・ウォラー(CV:くじら)に粛清されることはなくなり、ひとまずは一安心。しかしその裏で、リックは密かにアマンダと連絡を取っていた。「王国の資源確保」というミッションとは別に「本来のミッション」があること、今回の戦争の裏に、カタナ(CV:安済知佳)に変装したジョーカー(CV:梅原裕一郎)が絡んでいることが判明する。真意の読めないジョーカーを危険視するアマンダは、生死を問わず、ジョーカーを捕まえるようにリックに指示するのだった。

エピローグでは、フィオネとハーレイのやり取りが印象的だ。あらかじめ食事の準備を整えていたフィオネに対し、ハーレイが「さっすがフィオ! 分かってるぅ〜」と褒めると、フィオネはニックネームで呼ばれた嬉しさに頬を赤らめる。フィオネにとってハーレイは、自分を解放してくれた憧れの存在ではあるものの、ここでのリアクションはなんとも興味深い。また、最後の最後にジョーカーが登場したのも驚きだ。アマンダ曰く「あの狂人を理解できるものなど、この世にいない」とのことだが、ますます続きが気になる形で物語は締めくくられた。大団円でありながらも大きな謎も残して終わった最終話には、SNSでも「やっぱりジョーカーがラスボスなのかあ!!」「絶対に続編作ってくれー!」など、様々な反応が飛び交っていた。いずれにしろ、スースクたちの活躍もいったんは見納め。正統派ヒーローでは描けない、ヴィランならではの魅力に溢れた異世界ファンタジーで、全10話ながらも毎回見どころがギッシリと詰まった作品だったように思う。

◆文/岡本大介

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