災害時「あってよかった…」暮らしのプロが選ぶ、本当に必要な防災備蓄5選
2024.09.09 17:05
地震や台風など自然災害への不安が多くなっている最近「我が家の備蓄は大丈夫かな…」と思った方もいるのではないでしょうか。今回は「何をどれくらい準備したらよいかわからない」「収納場所がない」などの不安を抱えている方に、在宅避難を想定した「これだけは準備しておきたい防災備蓄用品」をご紹介。おすすめの収納場所もお伝えします。
在宅避難でも安心して過ごすための備蓄用品
①飲料水:まずは3日分から 1日に必要な飲料水の目安は、1日一人3リットルと言われています。まずは3日分の飲み水と調理用の水をしっかり備蓄しましょう。【目安】
3日分の飲み水と調理用の水(=家族の人数×3L×3日分)
【収納場所】
水は嵩張るので、広い収納場所が必要です。3日分でも収納場所の確保が難しい場合は、たとえばパントリーと玄関収納などに分けて収納する「分散収納」がおすすめ。ただし、家の中で分散しすぎると消費期限の管理が大変になってしまうので、多くても2か所くらいに分けるのが良いでしょう。また、ケースにはパッと見てわかる場所に数か所、消費期限を大きく書いておくと管理がしやすくなります。②食料品:食べ慣れているもの、好きな味のものをストック ライフラインが止まってしまうことも考慮して、調理せずにすぐに食べられるクラッカーや長期保存の缶詰のパンやチョコレートなどは、ぜひストックしておきましょう。また、カセットコンロがあれば簡単な調理もできるので、カセットコンロとガスボンベをセットで備蓄しておくと非常時での快適さも大きく変わります。
【目安】
冷蔵庫の食料も含めて最低3日分
【収納場所】
パントリーやキッチン内に。普段食べるより少し多めにストックしておく、ローリングストック収納がおすすめです。非常用食品など別の場所で備蓄しておく場合は、定期的な消費期限のチェックも忘れずに行いましょう。 また、食料備蓄は食べ慣れているもの、好きなものを中心に。写真は長期保存できる非常用食品の缶詰マフィンですが、おいしくて気に入っています。一度食べてみて「好きな味」「これ食べたい」と思えるものを選ぶとよいでしょう。そして、好きな調味料をストックしておくのもおすすめです。甘めの味付けが好きな我が家では、メイプルシロップを多めにストックしています。調味料として使えるのはもちろん、そのままスプーンで口にすることもできるので、非常時にも重宝します。
③トイレ:非常用の簡易トイレを準備 生活するうえで忘れてはならないのがトイレです。断水が起きてしまうと、トイレの排水ができなくなります。その上、万が一排水管が破損してしまった場合には、ペットボトルの水やお風呂に溜めた水を流すこともできません。非常用の簡易トイレ「トイレの凝固剤」などを備蓄しておくのがよいでしょう。一人1日7〜8回分が使用の目安。7日分あると安心ですが、まずは3日分だけでも準備しておきましょう。
【目安】
家族の人数×8回×3日分
【収納場所】
トイレの便座に被せて使用するものが多いので、トイレに近い収納スペースに備蓄収納しておくと、いざという時も準備しやすくなります。写真は我が家の備蓄例です。蓋つきのボックスに夫婦2人×3日分のトイレセットを備蓄して、トイレ近くの収納スペースにストックしています。④情報と明かり:モバイルバッテリーや携帯ラジオ、ポータブルライトで安心 在宅避難の際、リアルタイムでの情報収集などに使うスマートフォンは、大切なライフラインの一つ。充電が切れてしまっては大変なので、普段から使用するモバイルバッテリー以外にも、余裕をもってバッテリーの備蓄をしておくと安心でしょう。スマートフォンが使用できなくなってしまった時のために、携帯ラジオもあると安心です。
【内容】
・バッテリー
・携帯ラジオ
・電池
・懐中電灯
・軍手
・防災手帳
【収納場所】
リビングなど家族が集まる場所の一角に収納しておけば、いざという時にサッと手に取れます。
また、在宅避難においては明かりの確保も大事です。懐中電灯だけでなく、周囲を明るく照らす、持ち運び式のLEDポータブルライトも準備しておくと良いでしょう。リビングや寝室だけでなく、階段や廊下、クローゼットなどの場所に複数台置いておくのもおすすめです。普段の生活の中でも使っていれば、いざという時にも安心して使えます。明かりが普段の状況と同じようにあるだけで、災害時の安心感も大きく変わってくるでしょう。
⑤衛生用品:管理しやすい方法でストック。古タオルもあると◎ 衛生用品や生理用品、トイレットペーパー、ティッシュペーパーなどは、自分自身で管理しやすい方法で備蓄するのがおすすめです。
・普段のストックの一部を備蓄としてローリングストックしておく
・備蓄品として普段のストックとは別で準備しておく
我が家では普段使う分のストック場所が小さいため、防災備蓄分は別で備えるようにしています。
ボディシートや液体歯磨き、冷却シートやラップ、ビニール袋なども一緒にまとめています。
また、古タオルは家のタオルを変えるタイミングで一緒に入れ替えながら、写真のようにストック。敷物や避難所での目隠し、出血した時の包帯代わりなど、災害時に持っておくと何かと役に立ちますよ。
【内容】
・衛生用品
・ボディシート
・液体歯磨き
・冷却シート
・ラップ
・ビニール袋
・古タオル非常時がどんな状況になるかはわかりません。完璧な準備はないかもしれませんが、いざという時のために備えておくことは安心につながります。準備したらそのままではなく、定期的に見直し、その時々の暮らし方に合った防災備蓄をしていくことで減災にもつながります。ぜひ今回の記事を参考に、家の備蓄を見直してみてください。
writer / 伊藤美佳代 photo / 伊藤美佳代
※記事の内容(本文・画像など)に関しては、許諾を得て掲載しております。
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