「自然と軸が自分の中に定まってくる」【鈴木愛理】が思う“自分らしさ”とは?
21才から30才、鈴木愛理の20代はRayとともにあった。愛理の卒業を祝して、モデルとしての9年を語るロングインタビューを実施!「あいりまにあ」やソロ活動について振り返りながら、環境の変化によって見えてきた“自分らしさ”についてたっぷり語ってもらいました。
誰とも比べないから見えてきた自分らしさ
Check!
「あいりまにあ」から派生した連載「もっと、あいりまにあ。」
連載のコンセプトは、「まだ、みんなが知らない私をさらけ出す」。ファンネームである“あいりまにあ”は、2017年に発売したスタイルブック『あいりまにあ』から生まれ、連載ではファンでも知らない部分をもっと深く知れる場所として「もっと、あいりまにあ。」と名づけられた
「
2018年からスタートして、約6年間で全64回。こんなに続くとは思わなかったので私もびっくりです。
テーマは提案していただいたり、そのとき自分が話したいことだったり、のびのびと自由にやらせていただいて、あんまり話せることがないかな?と思っていても、取材のときはページに収まらないくらい話しちゃうってことがほとんどでした。
ファンの方も知らない今の私の心情を語れる場所にしたかったので、読み返したら恥ずかしいかもしれない内容もめっちゃありそうです。自分で文章の添削をさせてもらったりもして、やっぱり思い入れはすごく強い。
今回、卒業のタイミングで連載のアーカイブをまとめてくださることになって、私のことを最近知った方にも読んでいただけるのはうれしい。
その半面、あくまでその当時の考えですっていうのもお伝えしたいです。
病んでる時期だってありましたし、その状況を包み隠さずこの連載ではさらけ出していると思うので(笑)
」「涙」をテーマにした撮影では、信じられないくらい泣いちゃったと愛理
「
連載の撮影で泣けるって、相当心を許してる証拠ですよね。
お芝居でもあんなにボロボロ泣いたことがなかったのに、大号泣でしたから。緊張感のある場所では泣けないし、泣き顔も見せられない。ちょうどドラマ『Iターン』の撮影が終わったタイミングでもあって、泣きの芝居について話した記憶があります。
歌でも、『別の人の彼女になったよ』を歌いながら涙がこぼれてしまう経験もあって、
2019年は殻が破れて、どんどん無防備になっていく感覚。そんな自分の変化にも立ち返ることができる場所でした。
ファンの方も同じように連載を大切に思ってくださっていて、『Rayを卒業したら連載はどうなるんですか?』とめっちゃ質問がくるんです。
素直に自分の心を自分の言葉で伝えられる場所って意外となくて、大人になればなるほどSNSもなにを上げたらいいのか考えるようになっちゃって。
告知を含めてお仕事の要素が強いし、上げなきゃいけないことがたまってくると楽しめなくなっちゃう。
素直に自分と向きあえる特別な場所だからこそ、正直にいえば、卒業しても連載は続けたい!(笑)
」Check!
素の自分でいることがいつの間にか怖くなくなった
なにをしてもパーフェクトをめざすことが、ある意味では個性。そのこだわりや隙のなさに自分を縛ってしまうこともあった。メイクをしていないとコンビニにも行けない、カラオケで自分の歌が歌えない
「Rayの写真を見ているとわかるんですけど、
ちょっと心が縛られているときって眉毛と目の隙間が狭いんです(笑)。
昔の写真と今の写真で見比べてみてほしいです。あくまで自分の中にある壁なので人との接し方は今も昔もあんまり変わってないと思いますが、自分の心が変わってくると、なぜかどんどん眉毛が上がってきているんですよ。
難しそうな顔をしていないんです。そのせいか、昔のほうがミステリアスで大人っぽい雰囲気があるっていう。
今の私には、歌やモデル、俳優とさまざまな表現があるんですが、ドラマで泣きの芝居でなん度もなん度もNGを出したことや、テレビ局のAD役でほぼすっぴんで疲れた顔をさらしたり、
自分の見た目を少しでも考えていたらお芝居なんてできないと学べたことが他の表現にもつながっていきました。
なんか、すごく生きやすくなったんですよね。
ドラマの中のボロボロの姿が電波に乗って、すでに世間にさらされている
わけなので、日常生活のすっぴんくらいなら、まあいっかって。さすがにだらしないとか不潔なのはダメですけど、素の自分が逆にいいっていってくれる人も思いがけずたくさんいると知るきっかけにもなりました」
比べる人が誰もいないという環境も、大きな後押しになった
「
集団の中で生活していると、キラキラしたコがいたら負けないようにしなきゃっていう思いが途切れることがない。
まわりがみんな細かったり、おしゃれだったりすれば、その意識って連鎖していくものだから。
ソロになってみると、誰かと比較する機会がそもそもないから、自然と軸が自分の中に定まってくる
」Check!
いつだって無理だよって思うところから始まった
最近の愛理といえば、ドラマでは主演を務め、トークバラエティ『あざとくて何が悪いの?』のMCに就任するなど、まぎれもなく快進撃が続いている
「もう、全然です。
今あるお仕事の中で『あざとくて』が1番手応えを感じられないほど難しいです。
同じMCでも、『クラシックTV』とも『アニソン神曲カバー』ともまったく違って、バラエティの厳しさに直面しています。どこまで自分を見せていいのか、そのさじ加減がまだわからなくて。
今の私ではとても渡りあえないので、
勉強の場として、バラエティを主戦場にしている方々の生き方を学ばせてもらっています。
本音をいえば、個人的に以前から大好きな番組だったので、自分の好きなものとして楽しめる距離でいたかったです。
でも振り返ってみると、モデルも『無理だよ〜』といいつつ始まったし、MC業も人の話を回すなんてできない、歌のカバーなんてとんでもない!と、私のすべての始まりには『えー、無理!』があるんですね。
前向きで始まることのほうが少ないんです。でも、
負けず嫌いだから、そこでなんとか踏ん張った結果、次の流れにつながっていくのも肌感覚で理解しているつもり
」Rayモデルとして9年、年令も30才になった。手放したときに、また新しい風が吹いてくるのも知っている。仕事に一途なのは相変わらずだけど、日常をもっと愛せるようにもなってきた。
「30才になった日から、ちょうど上海にライブをしに行っていたので、ドタバタと実感が薄いまま30才の初日を過ごしていました。
30という数字を目の前にしてみると、今までは控えていたけどそろそろいいかな?って思えることも増えてきて、欲しいものをスパッと買ったり、メンテナンスのためにお金をかけたり、以前はぜいたくだと思っていたことが身近になってきました。
年令が背中を押してくれることもあるし、そろそろがんばってきた自分を抱きしめてあげてもいい。それに思ってたよりも30才ってまだ若いし、まだまだ挑戦していいんだっていうのが正直な気持ちです。
30才だからもうできないよってことなんて、なにひとつないなって。
最近、家で絵を描いてるんですよ。
ちょっと前なら仕事にプラスにならないことは無駄な時間の使い方だと思っていたんですけど、そんなことないかもなぁって。
絵筆ではなく、ビリッとちぎった紙切れを絵筆のように使ってランダムに描くんですが、そのラフさが面白いし、なんだか心地よくて。1日中ずーっと家の中にいて絵を描いて過ごすこともあります。
部屋づくりも楽しくて、家具にオイルを塗って木の色を変化させたり、届いた家具を組み立てるのも楽しいです。
スーパーに行くのも相変わらず好きなので、
暮らしそのものが趣味になってきた感じ。
まぁ結局それもいつか仕事に還元しだすんでしょうけどね(笑)」撮影/女鹿成二 スタイリング/杉本奈穂(KIND) ヘア&メイク/室橋佑紀(ROI) モデル/鈴木愛理(本誌専属) 取材・文/長嶺葉月
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