《EC担当者を訪ねて》三陽商会斉藤裕介さんリニューアルに手応え

2024.06.26 06:27

提供：繊研plus

14年からウェブビジネス事業に携わり、現在はマーケティング＆デジタル戦略本部ウェブビジネス部長を務める斉藤裕介さん。23年9月のオンラインストアのリニューアルオープンを主導した。10カ月経過し手応えを感じている。

――ECサイトリニューアルの目的は。

一つは、ブランドごとに点在していたサイトを「サンヨーオンラインストア」に統合し、お客様とのタッチポイントを集約することです。二つ目は、プロパー売り上げの拡大です。以前はEC上でプロパー品とセール品が混在していましたが、それぞれにページを分け、プロパー商品の魅力を強く打ち出しています。三つ目は、OMO（オンラインとオフラインの融合）の推進です。リニューアルのタイミングで試着サービスの「トライアンドピック」を実装しました。

――リニューアル後の成果は。

サンヨーオンラインストア単体の売上高やサイトのセッション数は前年比2ケタ増と大きく伸長しています。プロパー売り上げは1.2倍になりました。トライアンドピックも順調です。以前も店頭在庫の取り置きサービスは実施していましたが、EC在庫も連動したことで利用数が大幅に増加しています。

――今後について。

あくまで通過点ですが、ひとつの目標であるEC売上高100億円達成に向けて、プラットフォームのさらなる改善が必要と考えています。24年2月期は81億1000万円でした。また、私たちは高価格帯のブランドを中心としており、中高年のお客様も多いため、それに適した機能を追求します。プロパー売り上げも拡大すべく、商品説明の拡充や画像の見せ方など、ブランドの魅力を伝えるために地道な取り組みも続けていきます。