節約よりも簡単!「買わない習慣」の作り方とは?
「仕事が減った・自宅勤務が増えて残業代がつかなくなった・リストラされそうで不安・子どもが生まれたらこのままの収入でやっていけるか不安」などなど、お金の不安を感じている方は多いでしょう。
お金の不安を解消するための方法として、まっさきに思い浮かぶのは、キャリアアップと節約ではないでしょうか。でも、「おおざっぱだから、細かい節約には向いていない」「節約はなんだか自分にあわない」「仕事を頑張れる気がしない」という方もいらっしゃるでしょう。
『お金に頼らずかしこく生きる 買わない習慣』の著者・金子由紀子さんもそんな節約に苦手意識を持ちながらもお金の不安を抱えている女性のひとりでした。金子さんは、節約は性に合わないし、株式投資などの財テクも苦手、バリバリ稼ぐのも自分にはちょっと…といった手持ちのお金を増やせない&節約もできない状態だったそうです。そこで思いついたのが、節約よりも「買わなければいいんじゃない?」ということ。
たしかに、ちまちま節約をするよりも、無駄な出費を徹底的にカットする方が、お金は賢く使えそうです。今回は、『買わない習慣』を参考に、買わない習慣を身につけるために心がけることを解説していきます。
節約よりも簡単!「買わない」という習慣
買わない習慣、といっても、当然ながら買うことをすべて否定しているわけではありません。
<「買わない」ならば、何のスキルもなくてもできます。
「買わない」は、「節約」よりさらにお金がかかりません。
「買わない」だけでいいので、あれこれ悩まなくても済み、シンプルです>(P.37)
つまらない、必要ではないモノを買うのは控え、自分の生活を豊かにしてくれるものを買うことが、買わない習慣の目指すところなのです。
どこで「買わない」か?
何を買わないかも大切ですが、どこで買わないか、を意識することも、「買わない」習慣を作るのに役立ちます。(P.58-63参考)
100円ショップ
100円ショップ・300円ショップなどは、値段が一律で安価なため、値札を見ずに買い物ができてしまいます。ストレス解消のために大人買いしてしまう、という方もいらっしゃるでしょう。しかし、こういった買い物をすることは、無駄遣いになるだけではなく、家の中にモノがあふれる、モノを大切にできなくなる、などの弊害があります。
コンビニ
コンビニはとても便利です。コンビニで買うお菓子やコーヒーといったものは、数百円程度ですが、朝晩毎日積み重なれば、大きな出費になります。
バーゲン・セール
有名百貨店や服屋さんなどでは、年に数回バーゲンが行われています。自分の好きなお店の服が格安で買えるとなれば、ついつい出かけたくなるのが人情です。しかし、バーゲンで購入する品は、おうおうにして、定価では買わなかったモノであり、そこまで欲しくも必要でもない場合がほとんどです。「買わない」生活を始めたいと思うのならば、しばらくはバーゲンに近づかない方が良いでしょう。
買わずに切り抜けるためには?
また、必要なモノがあるけれど、買うのは気が進まない、という場合は、買わずに切り抜ける方法を模索してみましょう。(P.76-86参考)
借りる
もっともシンプルな方法は借りる、という方法です。使う機会がない高価なもの(冠婚葬祭の衣装など)、使う機会が少なく管理が大変なもの(車など)、一定期間しか使わないもの(介護用品など)は、友人知人に借りるか、破損や事故が心配な場合は専門のリース会社を利用しましょう。
シェアする
シェアリングエコノミーという言葉が話題になるなど、近年、シェアをした方が経済的かつエコだという考えが広まってきています。車を共有するカーシェアなら、駐車場代を毎月支払うことなく借りたいときにだけ借りることができます。部屋を共有するルームシェアでは家賃や初期費用を抑えられるだけでなく、年齢制限や性別制限を設けているものもあるので、人脈が広がったり、仲の良い友人ができる、といったメリットもあります。
もらう
今どきは誰もが使わないもの・要らないものをたくさん抱え込んでいます。そんな人からもらうこともまた、買わないための知恵なのです。もらう相手は知っている人でもいいですが、知らない人からもうこともできます。自治体の広報や役所の掲示板、地域紙のリサイクルコーナー、ジモティなどのネット掲示板などに「譲ります」という情報を見つけたら、自分の必要なものが掲載されていないかチェックしてみましょう。
さいごに。「買わない」で実現する豊かな生活
「買わない」ことで、経済的に豊かになるだけではなく、精神的にも豊かに生活できる可能性はアップします。ストレス発散で散財したり、広告や流行に流されてお金を使いすぎてしまうことが習慣になっている場合、「本当に自分が欲しているモノではないモノのために働く」ことになってしまいます。
仕事でストレス→散財→部屋が不必要なモノであふれる→ストレス→買い物が必要だと思い込む→お金が必要なため嫌な仕事もやめられない→仕事でストレス→…といったように、消費の奴隷になってしまっている可能性もあるのです。
「買わない」はこういった悪循環を断ち切るための、最良の方法だと言えるでしょう。
出典:金子由紀子(2009)『お金に頼らずかしこく生きる 買わない習慣』アスペクト
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