撮影:荻原大志

「名取裕子さんとやってるやん!」友近が現場で思わず我に返った“初主演映画”感激の舞台裏

2026.02.06 17:40
提供:ENTAME next

昭和から平成にかけて日本のテレビドラマ文化を支えてきた“2時間サスペンス”を、令和の時代に映画として復活させるプロジェクト「2時間サスペンスTHE MOVIEシリーズ」。その記念すべき第一弾を飾る『テレビショッピングの女王 青池春香の事件チャンネル』で、名取裕子とともにダブル主演を務めるお笑い芸人の友近。かねてから2時間サスペンス愛を公言してきた彼女に、長いキャリアで初めての経験だったという撮影の舞台裏や、圧倒されたという名取裕子の演技力について語ってもらった。(前後編の前編)

――映画『テレビショッピングの女王 青池春香の事件チャンネル』のオファーが来た時のお気持ちからお聞かせください。

友近 まず、名取裕子さんとご一緒できるのが本当にうれしかったです。五社英雄監督の映画『吉原炎上』(1987年)で主演を務める名取さんを初めて観た時から、素敵な女優さんだなと思っていたので、ダブル主演という形でご一緒できるのは感慨深かったです。しかも2時間サスペンスは、YouTubeで「友近サスペンス劇場」と「友近ワイド劇場」をやっているくらい大好きなジャンルですからね。

――2時間サスペンスが映画になるというのも、ありそうでなかった企画ですよね。

友近 言われてみると2時間サスペンスのテイストを残した映画というのはなかったですよね。テレビの画面がスクリーンに映るというところで、違和感なく見てもらえるのかなとは思いましたが、その発想が今までなかったのかというのはびっくりしました。何度か2時間サスペンスドラマには出させてもらっているんですが、今回の舞台は映画で、その世界観に自分が入るというのはうれしかったですし、お客さんはどんな風に受け止めて観るんだろうと考えると、ニヤニヤが止まらなかったです。

――今回は「2時間サスペンスTHE MOVIEシリーズ」の記念すべき第一弾ですが、幕開けとなる作品で主演を務めるプレッシャーはありましたか。

友近 なかったといえばウソになりますが、あまりプレッシャーを感じないようにして、楽しくできたらいいなと思って臨みました。ただ撮影期間中は、何度も「名取さんとやってるやん!」「名取さんが横にいるやん」と我に返って、感動しながらやっていました。

――今回の映画はコメディ要素が強いですが、コントとは撮影に臨む気持ちは違いましたか。

友近 芸人は自分で面白いものを作り出す仕事なので、基本的にセリフにしてもニュアンスにしても自分で考えます。だからこそ渡された台本を、どういうふうに面白くするのかが昔から課題だったんです。今回は分かりやすくベタベタな大阪のおばちゃんという役だったので、それに徹したんですが、白川監督に現場で言われたのは、「もっと大阪のおばちゃんっぽく」ということでした。それが私の中では難しくて。コントなら普通にできるんですけど、映画の本格的なお芝居になると、それこそコントになっちゃうんじゃないかなって不安になるんです。その点、やっぱり名取さんの演技はすごいんですよね。台本に落とし込まれているセリフを、それ以上に面白く演じられるので、さすがだなと思いました。

――お二人の掛け合いは息ぴったりでしたが、アドリブもあったのでしょうか。

友近 基本は台本通りでしたが、やり取りから生まれたものもありました。事前に名取さんとお芝居について話し合うことはなかったんですが、名取さんが積み重ねてきたキャリアと、私が芸人として培ってきた間が、うまいことマッチしたのかなと思います。

――名取さんとキャラクターを入れ替えるシーンも印象的でした。

友近 正直、あのシーンは大丈夫かなって思ったんですよ(笑)。やっぱり白川監督はお笑いのほうに寄せたいんだなと。ただ私としては、ドラマでお笑いをやるってこっ恥ずかしいんです。どこまでやったらいいのかのさじ加減も、いつもとは違いますからね。それを芸人に見られるのも恥ずかしい。芸人は、そういうことをツッコんで成り立つ仕事ですからね。でも今回は割り切って演じました。そこも楽しんで演じられていた名取さんは素晴らしかったですね。

――友近さんの演じる長野吉江は“実演販売の女王”と呼ばれていますが、口上が見事でした。

友近 役作りという役作りはそんなにしていないんですが、とにかく実演販売はリズムが大事なので、そこの稽古は家でも移動中でも、声を出して練習しました。私のネタで「ヒール講談」というのがありまして、リズムを大事にして長ゼリフを言うんですが、25年間やってきたネタの中で一番難しいんです。それと似たようなところもあったのですが、今まで出演したドラマで一番練習したと思います。

――実演販売員で参考にした方はいらっしゃいましたか。

友近 私はモノマネもそうなんですけど、特定の人を研究したことがなくて、なんとなく過去に見てきたものをイメージして演じることが多いんです。ただ、大阪で実演販売員を見た記憶がなくて、テレビの通販番組をイメージしました。

――今までコントで様々なキャラクターを演じていらっしゃいますが、役作りの上でドラマとコントで共通する面はありますか。

友近 私の場合はデフォルメするよりも、「実際にいそうやな」というリアルなコントが好きでやっているので、ドラマでのお芝居もできるだけデフォルメしたくないと思っています。ただ今回は、先ほどお話ししたように「ザ・大阪のおばちゃん」と言われていたので、いつものコントよりもコントっぽくしました。

――以前から名取さんとは交友関係があったそうですが、他の共演者の方はいかがですか。

友近 東ちづるさんも水野真紀さんも以前から親交がありましたし、他にもお会いしたことがある方がいらっしゃったので、緊張してガチガチになることはなかったですね。

――最後に映画の見どころを教えてください。

友近 お笑いに寄せてはいますが、しっかりした脚本と演出、キャストの皆さんの素晴らしいお芝居と内容を楽しんでいただけます。個人的には、名取さんは面白い演技をされるのもお上手なんだなというのを改めて感じました。お茶目な名取さんをたくさん観ることができますし、2時間サスペンスが映画になるのもありだなと皆さんに思っていただけたらうれしいです。

『テレビショッピングの女王 青池春香の事件チャンネル』2026年2月6日(金)より公開

名取裕子 友近風間トオル 加藤諒 / 国広富之 / 中山忍 東ちづる 水野真紀

監督:白川士脚本:渡辺典子主題歌:「シングルアゲイン」竹内まりや(ワーナーミュージック・ジャパン)

テレビショッピングで歴代最高売上を誇るレジェンドナビゲーターにしてカリスマバイヤー・青池春香(名取裕子)と、紹介する商品が飛ぶように売れてしまう“実演販売の女王”・長野吉江(友近)。生放送の売上対決中、思いがけない殺人事件に巻き込まれることに。当初はライバルとして対立していた二人だったが、真相究明という共通の目的のもと、互いの知恵と洞察力を駆使して事件の核心へと迫っていく。果たして、二人が辿り着いた真実とは──!

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