大号泣のあと22時間眠り続けた――名前はまだない。が明かす感動の「冬コミ」舞台裏
2025年12月30日、31日の2日間にわたり、東京・東京ビッグサイトで世界最大級の同人誌即売会「コミックマーケット107」(以下、C107)が開催。初開催から50周年という節目の年にあたる今回は、会場改修の影響を受けながらも配置や動線を工夫し、2日間で約30万人を動員した。なかでもひときわ注目を集めていたのがコスプレエリア。「ENTAME next」では、会場で存在感を放っていたコスプレイヤーに直撃取材を行い、撮り下ろしの撮影と後日インタビューにも応えてもらった。
今回、話を聞いたのは2025年を「挑戦」に捧げていた、名前はまだない。さん。憧れの舞台「冬コミ」出展を終えた彼女を待っていたのは、やりきったという達成感から大号泣とその後22時間に及ぶ深い眠りだった。激動の1年を経て、彼女が手にしたものとは。全力で駆け抜けた2025年の総括と、ファンと深く向き合う2026年の展望を赤裸々に語ってくれた。
――まずは50周年という記念すべき「冬コミ」でのブース出展お疲れ様でした。なぜこのタイミングで挑戦しようと決めたのでしょうか?
名前はまだない。さん 2025年は「挑戦の年」として走って来ました。その集大成として大きな挑戦をしたかったんです。これまで応援してくださった方々への感謝を形にするためにも50周年という特別な「冬コミ」で初のブース出展を決めました。
――これまでもイベントでブース出展されていましたが、「コミケ」は規模感が違いますよね。
名前はまだない。さん そうですね…本当に規模感がまったく違いました。来場する皆さんの数も熱量も桁違いで、「コミケ」という文化そのものの大きさを、ブースに立ってより実感しましたね。
――実際、不安もあったのではないでしょうか。
名前はまだない。さん 以前のイベントでは、対応に追われてしまった経験もあったので、今回も同じようになってしまうのではないかという不安は、正直とても大きかったです。「本当に手に取ってくれる人はいるのかな」というネガティブな気持ちもあり、ブース出展を決めるまでには、かなり悩みましたね……。でも、「やらない後悔」だけは絶対に残したくなかったんです。失敗しても成功しても、どっちに転んでもいいから「挑戦した自分」という事実を残したいと思って、初参加を決めました。
――当日は、様々なファンの方がいらっしゃったそうですね。
名前はまだない。さん 海外の方が想像よりも多くて驚きましたね。オリジナルメイド服を着ていたので、日本のカルチャーとして興味を持ってくださったのか、たくさん英語で話しかけていただきました。
あとは「名前はまだない。さんに会いたくて、初めて『コミケ』に来てみました」と言ってくださる方がいたり、2025年に初めて出演した「東京ゲームショウ」や、登壇させていただいた映画館でのトークショーなどをきっかけに私を知って「会いに来ました」と言ってくださる方もいて。2025年にいろんな場所で挑戦してきたことが、冬コミに全部集まった感じがして、本当にすごく感動しましたね…
――まさに1年間の活動の集大成になったわけですね。
名前はまだない。さん 本当に、全部をぶつけてきたので。イベントが終わって車に乗った瞬間、まず大号泣でした。家に帰って年越し配信をした後も、気づいたらずっと泣いていて……もう、泣いてばっかりですね(笑)。でもそれは、自分の中で大満足の結果が出せたことへの涙だったんだと思います。目標達成率で言えば、120%!
彼女は極度の疲労からか、15分だけ仮眠するつもりが、気づけば22時間も眠り続けていたという。それほどまでに、この1年にすべてを懸けていたのだ。
――2025年は、ご自身にとってどんな1年になりましたか?
名前はまだない。さん 「挑戦することによって自分自身への見方が少し変わった1年でしたね。
――というと。
名前はまだない。さん 私は自分のことを、未完成で、不器用で、決めたことを最後までやりきれない人間だと思っていました。完璧を求めてしまう分、途中で立ち止まってしまうことも多くて…。でもこの1年を通して、「自分には、決めたことをきちんとやり遂げる力があるんだ」って大きな自信になりました。
――激動の2025年を経て、2026年はどんな年にしたいですか?
名前はまだない。さん 2025年は、がむしゃらに走ってきた感覚があるんです。だから2026年は、蒔いた種の中から本当に大切にしたいものを選んで、一つひとつを丁寧に育てていく年にしたい。「名前はまだない。」という物語を、もっともっと深いものにしていきたいと思っています。
だからこそ2026年は、1対Nではなく、一人ひとりと向き合う1対1の関係を大切にしていきたいという気持ちが強いですね。私のことを、0から100まで、全部知ってもらいたいから。
――最後に、ファンの方々へメッセージをお願いします。
名前はまだない。さん 2025年の1年間、見守ってくださり本当にありがとうございました。がむしゃらに走ってきた一年だったので、きっとたくさん心配もおかけしたと思います。それでも、皆さんがそばにいてくれたおかげで、私は最後まで走りきることができました。
不器用な過程も含めて、「名前はまだない。」の個性だと思っているので、その時間を共に、一緒に見ていてもらえたら、それ以上に嬉しいことはありません。これからも私らしく、悩みながら、考えながら、一歩ずつ歩いていきます。
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