「ユダヤ人迫害」の経験がある父と、それを知らない娘の旅 描かれているのは“トラウマ”か“癒し”か…
1930年代、ユダヤ人迫害の歴史は、親子のユニークな目線から何を語るのか 『旅の終わりのたからもの』が1月16日公開。

親の心、子知らず。とはいいますが、その逆もまた然り。
親には親の、子には子の、それぞれの立場でお互いの思いやる気持ちがあるからこそ、すれ違いも生じたり、絆を確かめあえるのかもしれません。
そんなことを考えさせられる『旅の終わりのたからもの』が1月16日公開。1991年のポーランドを、父と娘と共に旅に出かけてみましょう。
アウシュヴィッツを生き延びた父と

本作の舞台は、1991年のポーランド。ニューヨークでジャーナリストとして働いているルーシー(レナ・ダナム)は、父エデク(スティーヴン・フライ)と共にこの地に降り立ちます。
ここは、1930年代、ユダヤ人迫害の象徴ともされるアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所がある場所。じつは、ポーランドが故郷である父は、この収容所にいた過去があり...?
迫害を知らない娘の旅は

本作は、オーストラリアの作家リリー・ブレットが、1999年に発表した小説『Too Many Men』を原作に、ドイツのユリア・フォン・ハインツ監督が実写化した作品です。
原作小説は、ブレッドが、実際にユダヤ人迫害から生き延びた父と旅をした経験をもとに書かれており、ハインツ監督の母親も、同じようにユダヤ人迫害を逃れた経験があると語っています。
傷が言葉で「たからもの」に

私たちが知っている「ユダヤ人迫害」の歴史は、第二次世界大戦前の1930年から45年にかけて、主にヒトラーが政権を握っていたナチスドイツで行われていました。
その象徴であるアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所では、100万人以上のユダヤ人が命を落としたとされています。
その経験がある父と、それを知らない娘の旅は、表面上はユニークな心温まるやりとりに見えますが、その裏には過酷な悲しみが隠されています。
ハインツ監督は、「世代を超えて引き継がれるトラウマについて描こうとしましたが、同時に私たちが歴史を互いに語りはじめることで、癒すことができると伝えたかった」と述懐。親子だから、家族だからと、相手を思って傷を隠すのではなく、あえてその傷を相手に伝わる言葉にすることで、それが「たからもの」に変わるのかもしれません。
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『旅の終わりのたからもの』
1月16日(金)全国ロードショー
公式サイトはこちら!
(文/Sirabee 編集部・尾藤 もあ)
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