歩行者が絶対押せない信号ボタン、予想外すぎる高さに目を疑う 設置経緯を県警に聞いた
巨人のために設置されたとしか思えない信号機の押しボタン。実は、近隣に競馬場があることが関係していたのだ。
街を歩いていれば、自然と目にする押しボタン式の信号機。決して珍しくない存在だが...。
X上では、あまりに奇妙すぎる信号の押しボタンが話題となっていたのだ。
この信号機、あまりに高すぎる...
今回注目したいのは、Xユーザーのシンス毛さんが投稿したポスト。

「馬専用押しボタン信号機」という意味深なフレーズが綴られた投稿には、子供が手を大きく上げているにも関わらず、指先すら掠らない高さに設置された押しボタンの写真が添えられている。
https://twitter.com/shinsk_k/status/1954578780514832672
思わず目を疑う光景だが、もう1枚の写真を見て即座に納得。そこには「馬に注意」と書かれ、馬に乗った人物が描かれた道路標識が確認できたのだった。
近くにある施設を聞いて納得

ポスト投稿主・シンス毛さんに確認したところ、これらの写真は2019年に岐阜県羽島郡笠松町薬師寺にて撮影したものと判明。

付近に競馬場があるそうで、シンス毛さんは「競馬場は堤防の内側にあり、厩舎は堤防の外にあるので、お馬さんは道路を渡り、堤防を越える必要があります」と振り返っていた。

なお、当該の競馬場・笠松競馬場を運営する岐阜県地方競馬組合に話を聞いたところ、こちらからも「笠松競馬場の厩舎には、本場から1.2kmほど離れた厩舎があり、連絡路となる馬道と一般の道路が交差するため、注意喚起のために標識等を設置しています」との回答が得られている。

そのため「乗馬した状態で押すこと」を想定した高さにボタンが設置されたのだろう。写真をよく見ると、通常の高さの位置にもボタンが設置されている様子が確認できる。
ちなみに、写真に写っているのはシンス毛さんの娘さんで、当時の身長は約150cm。手を高く上げてもボタンに届いていないことから、たとえ成人女性でも、人によっては押すのに難儀する高さだろう。
県警に撤去の理由を聞いた
しかし現在、当該の押しボタンや信号は、改修工事により撤去されてしまったそう。シンス毛さんも「こういうローカルな感じが好きだったのですが...」と、寂しそうな表情を見せる。
そこで続いては、岐阜県警察の交通部交通規制課に、撤去の背景について尋ねてみることに。

すると、当該の信号機および押しボタンは、詳しい時期は不明だが昭和50年代に設置されたものと判明。2022年度にはそれぞれ廃止となり、その理由について岐阜県警の担当者は「信号機による交通規制の必要性が低下していると判断しました」と、説明している。

変わった信号や標識を目にした際は、近隣施設について調べてみると、思わぬ発見があるかもしれない。
執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。道路ネタに関する取材で、国土交通省や都道府県警、全国の道路事務所に太いパイプを持つ。
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
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