駒田徳広氏＆岡崎郁氏、巨人が“点を取れない理由”を告白「実績を残した人に…」

2025.12.09 06:00

提供：Sirabee

駒田徳広氏が3軍を指導するなかで感じた巨人選手の「打撃の疑問点」を告白。岡崎郁氏も同感のようで…。

前読売ジャイアンツ3軍監督の駒田徳広氏が12月6日、現役時代の同僚・岡崎郁氏のYouTubeチャンネル『アスリートアカデミア』に出演。巨人の得点力が低い理由を分析した。

【今回の動画】駒田氏が語る巨人得点力不足の要因

今後期待する選手を語る

駒田氏が3軍監督を経験したなかで、期待の選手を語った今回の動画。そのなかで平山功太を挙げ、「前軸で打てる選手」と評価する。

続けて「ジャイアンツというのは、一時期から、軸を後ろに置いてボールを入れて逆方向に打つイメージがすごく強い。ジャイアンツで前軸で面白いバッターだなと思って見ているのは、西武から来た若林」と、2024年に途中入団した若林楽人にも言及した。

巨人野手の「気になる打ち方」

若林について駒田氏は「怪我もあって、なかなか全試合には出られていないが、逆方向に打つときも前でボールを打ちにいっている。だからチャンスの場面で打てる。抜かれた球を前でバーンと打ってセカンドの頭を越えて走者一掃で3点取って、喜ぶみたいな活躍ができる」と高く評価する。

一方で「そういう選手を増やしていかなきゃいけないのに、ジャイアンツというのは、ボールを入れておいてポンと逆方向に打つ選手が多い」と指摘。

続けて「それだと今は前に守られるから、やっとのことで一、二塁間を抜けて、1人ランナーが帰ってくるだけだし、下手したら4・6・3の併殺だよ、という話。そうじゃない打ち方をする、“動物的なもの”を持った選手を、どんどん育てていかなきゃいけない」と語った。

実績を残した人にありがち？

話を聞いた岡崎氏は「バッティングの軸は人によって違う。その選手を見極めて指導しないと。監督が後軸でいくぞと言って統一してしまうと、他の選手は死んでしまう。今、巨人はそういうものがある」と指摘する。

駒田氏も「そういう選手は上がっても帰ってきちゃうんですよ。何回も同じことをする」と同調。

岡崎氏は「2,000本も打って実績を残した人にありがちだよね。『俺はこうやって打ったから間違いない』っていう。確かにあなたはそうかもしれないけど、『俺は違うよ』っていう人もたくさんいる。でも、実績のある人にはどうしても、物が言えなくなる」と憤っていた。

得点力不足が課題の巨人

今季チーム打率がトップだった巨人だが、得点力はリーグ3位で「チャンスで一本が出ない」傾向があった。

3軍監督だった駒田氏はその理由を把握していたようだが、チーム全体に考えを共有させることはでできなかったようだ。同氏は今季、2軍で不調だった浅野翔吾を指導し、調子を取り戻させたうえ、1軍に昇格させた実績があるだけに、退団を惜しむ声は多い。

巨人は選手からの評判が良かったといわれている3軍監督の駒田氏と2軍監督の桑田真澄氏を退団させた。来季以降、どのような形で得点力不足を解消するのか注目される。

【今回の動画】駒田氏が語る巨人得点力不足の要因

https://www.youtube.com/watch?v=sEzWHFyyeW4

■執筆者プロフィール

佐藤俊治。Sirabeeには2015年11月から参画し、月40本程度プロ野球関連記事を執筆中。YouTubeで発信する野球評論家ウォッチャーでもある。野球は高校からメジャーまで年間50か所以上で現地観戦。プロ野球の贔屓チームはなく、どこのチームのファンでもない。「あの選手、あそこに行ったんだ」という目線で見守っている。

（文／Sirabee 編集部・佐藤俊治）